レーエンデ国物語 月と太陽 の商品レビュー
こちら2作目もとっても厚みがある。600ページを超える長編。読めるかなとたじろぐが読み始めるとどんどん引き込まれてその世界観にどっぷりハマれた。 ただ1作目と違い、2作目は戦争、暴力、強姦と辛さでいっぱいになる。 1作目から100年以上後の時代で、ユリアたちの想いは最後の方で繋...
こちら2作目もとっても厚みがある。600ページを超える長編。読めるかなとたじろぐが読み始めるとどんどん引き込まれてその世界観にどっぷりハマれた。 ただ1作目と違い、2作目は戦争、暴力、強姦と辛さでいっぱいになる。 1作目から100年以上後の時代で、ユリアたちの想いは最後の方で繋がっていく。 その時代、その時代には成し遂げれなかった想いも後世に誰かが必ず想いを受け継いでくれる。 ****** 「無念を後世に伝えたい。未来に希望を託したい。 レーエンデに自由を。」 ****** 3作目が楽しみです♪ 終章を読みルチアーノがどうしてそこまで変わってしまったのか....分からなかった。
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後半1/3くらい一気読み。 ルーチェは兄と同じく狂ってしまった。 各巻の登場人物がそれぞれいいキャラでそれぞれで長いシリーズモノができそうなんだけど。良キャラを無駄遣いしている気がしなくもないが、その判断は5巻全部読んでからにしたい。
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1巻から100年後の世界。戦争が続き、レーエンデの民は支配され搾取されていた。古代樹林に潜みすむものも、見つかれば殺される世となっていた。怪力を神より賜り、レーエンデの解放を目指したダール村の娘テッサと、司祭長の次男ルチアーノの数奇な運命の物語。まさに、太陽と月。ひたむきさと情熱...
1巻から100年後の世界。戦争が続き、レーエンデの民は支配され搾取されていた。古代樹林に潜みすむものも、見つかれば殺される世となっていた。怪力を神より賜り、レーエンデの解放を目指したダール村の娘テッサと、司祭長の次男ルチアーノの数奇な運命の物語。まさに、太陽と月。ひたむきさと情熱が、残虐な意志にのみこまれていく、圧倒的な運命のうねりに唖然としてしまった。歴史書のように、長い長い年月を飛び越えて続く物語で、悲惨な争いのシーンも多いが、次巻が早く読みたいと感じさせる。ハマったら抜け出せない。
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レーエンデ国の物語2作目ともあり、1作目よりすんなり物語の世界観に入り込めた。 運命に抗い世界を変えようとする少女と、愛する者のため強くなろうとする少年の物語。 長い話と思ったが、登場人物それぞれの想いが熱く、号泣しながらあっという間に読了。すごく良かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「レーエンデ国物語」第二部の始まりは 前回のお話から100年以上が過ぎた世界。 こんなふうに毎回、登場人物が変わりながらストーリーが続いて行くという設定なんだな。 主役は変わりつつも これまでに登場した人々や設定は引き継がれている。 英雄ヘクトルや、ユリアの産んだ神の子の存在、 満月の夜、銀の嵐が吹き荒れる中、叫ぶ幻魚など まだまだ謎の部分が多い。 それがこの世界へといざなうアクセントとなっていて良い。 今回はあまりにも激しい革命の物語。 レーエンデに自由を、と誓い、戦う少女と 後に皇帝となる少年の出会いと別れの物語。 中盤まではこの戦いに明るい兆しが見えたかに思えたけど…革命だから、そんな簡単じゃあなかった。 読むのが辛くなったけど、この悲劇をかみしめつつ 第三部へと進みたい。
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レーエンデ国物語第2部。 ルーチェ、テッサ、キリル、イザークによる革命。 前回同様、内容にガッツリのめり込んだ。 なぜ?が絶えない展開。 そして、なぜ残虐王と化したのか。 反乱の機を逃して終結してしまったことへの後悔からくるものか。 166冊目読了。
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前巻からおよそ100年後のレーエンデを描いた第2巻。聖イジョルニ帝国はシュライヴァ父娘が建国した北イジョルニ合衆国と分裂し、収束の見えない戦争が長く続いている。物語は始祖の血を引く少年ルーチェとティコ族の娘テッサの戦いの歴史を描いている。 前巻に描かれた事象が既に歴史の一部として...
前巻からおよそ100年後のレーエンデを描いた第2巻。聖イジョルニ帝国はシュライヴァ父娘が建国した北イジョルニ合衆国と分裂し、収束の見えない戦争が長く続いている。物語は始祖の血を引く少年ルーチェとティコ族の娘テッサの戦いの歴史を描いている。 前巻に描かれた事象が既に歴史の一部として忘却の彼方に失われていたり、歴史を裏付ける現物として示されたりする所はとても良く出来ていて納得のつくりになっています。 ただやはり残念なのは、主要な数人以外の登場人物が全て"モブキャラ"の域を越えないこと。ほぼ主人公だけの力で、"レーエンデ解放まであと一歩"という所まで革命戦をやってしまう。不死身すぎる。限りなく"ラノベ感"を感じる。ま、それがいい所なんだろうけどね。
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『鬼滅の刃』の遊郭篇を子供にどう説明するべきか?という問題を彷彿とさせる話題が。うーん、私の苦手な方苦手な方へと物語が進んで行く。 そしてまた、自己犠牲。テッサと一騎討ちした隊長さんも、アルトベリ城に残る者も、テッサも。何故、生き急ぐことを美化するのか。太平洋戦争中の国家戦略...
『鬼滅の刃』の遊郭篇を子供にどう説明するべきか?という問題を彷彿とさせる話題が。うーん、私の苦手な方苦手な方へと物語が進んで行く。 そしてまた、自己犠牲。テッサと一騎討ちした隊長さんも、アルトベリ城に残る者も、テッサも。何故、生き急ぐことを美化するのか。太平洋戦争中の国家戦略か、このシリーズは。 三巻に手を伸ばすかどうか、迷っている。
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1巻読んだ時点では「面白かったし一応続き読んでおこうかな」くらいの熱量だったんだけど…… あまりにしんどい物語だった。 マフィアの栄衰を描く映画。読み心地としてはアレに似てる。 恵まれない環境から、出会い、通じ合い、結束を固め、勢いに乗り、世界を変える夢を見る……。そう一...
1巻読んだ時点では「面白かったし一応続き読んでおこうかな」くらいの熱量だったんだけど…… あまりにしんどい物語だった。 マフィアの栄衰を描く映画。読み心地としてはアレに似てる。 恵まれない環境から、出会い、通じ合い、結束を固め、勢いに乗り、世界を変える夢を見る……。そう一時の夢を。 彼らの夢は、そう長くは続かない。読みながらそれがわかってしまう。 いつか悲惨な結末が訪れるに違いないと知りながら読み進める読書は息苦しくて、何回も投げ出しそうになる。 1巻でユリアと父が成し遂げた、歴史を変えるに違いないと誰しもが信じた隧道の開通。 それがほとんどなかったことになっていた。ユリアは戦乱の火種を撒き散らした元凶として理解されている。 そんなことあっていいのか!? 優しくも力強く自分の人生を切り開き、未来を夢見たユリアが、そんな扱いを受けてもいいのか。あまりにも不条理だ。 しかしユリアたちの流血は、まったくもってなかったことになってしまっているわけではない。 ほぼ塵に還ってしまったけれど、塵は大地に積もり、皮膜のような薄さながらも地層を形成しようとしている。 時代をこえて、多くの奇跡に助けられながら、想いは受け継がれていく。 そこに希望を見出したくなる。 おそらくテッサとルーチェの想いも行動もまた、歴史の果てしない流れの中で、塵に還っていく。 世界に対し個人がなせる影響は、果てしなく小さい。 しかし1mmにもみたない地層がやがては縞を刻み、そしてその上に立つ未来の人々の生活を支えていく。 信じていいのか、レーエンデのことを。 レーエンデ国物語は、ひとつのバトンリレーのようなものだ。 この本を読みながら私は『カラマーゾフの兄弟』で長老が話していた言葉を思い出さずにはいられなかった。 ”かりに今救われぬとしてものちにはきっと救われると、信ずるがよい。あとになっても救われぬとすれば、その子らが救われるだろう。なぜなら、お前が死んでも、お前の光は死なないからだ。行い正しき人が世を去っても、光はあとに残るのである。……お前は全体のために働き、未来のために実行するのだ。” バトンは受け継がれていく。いつか必ずくると約束された救済にむけて。あるいは天国にむけて。 『三体』のゲーム内音声が響く。 ”今回のレーエンデでは2人の若き闘志が天賦人権を求めて戦いました。しかし民たちの結束は弱く革命を成し遂げることはできませんでした。しかしその闘志は歴史に刻まれ次の世界に受け継がれていくことでしょう。レーエンデはこれからまた長い冬の時代を迎えます”。 明けない夜はないらしい。 本作は副題「月と太陽」の回収が美しい。人々に武力を行き渡らせ革命の焔をあげることを目指したテッサとルーチェ。 人権の奪還は、武力によって月のような冷徹さをもって成し遂げられねばならないのか、それとも教育によって太陽のような道を照らしだす温もりによってなされるべきか。 レーエンデでは今まさに太陽が沈みゆき、月が昇らんとしている。 武力か、教育か。 本当に明けない夜はないのだろうか。 あの口づけが、ほんの一瞬だけ、2つの対立するテーゼを結びつける。 それはあまりにも哀しい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
2作目は戦が主体的でした。 そして、沢山の登場人物名に困惑。 テッサ率いる義勇軍がこのままレーエンデを取り戻せるんじゃないかと思っていたけど、やはり甘かった。 敗戦してしまったけど全ては無駄じゃない。 きっと種が実を結ぶはず。
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