レーエンデ国物語 月と太陽 の商品レビュー
今まで読んだ中で1、2を争うほどリアルに心に突き刺さるファンタジー。 子供の頃に読んだような、めでたしで終わるファンタジーではない。 容赦なく主人公たちに降りかかる展開は、まるで現実にこんなような事が起きたかもしれないと錯覚してしまうほど生々しく、同時に心を直接掴んで揺すぶられる...
今まで読んだ中で1、2を争うほどリアルに心に突き刺さるファンタジー。 子供の頃に読んだような、めでたしで終わるファンタジーではない。 容赦なく主人公たちに降りかかる展開は、まるで現実にこんなような事が起きたかもしれないと錯覚してしまうほど生々しく、同時に心を直接掴んで揺すぶられるような衝撃があった。 普段ファンタジーを読まない人も、読む本に迷ったら必ずこれを読んで欲しい。間違いなくファンタジーへの見方が変わる作品だ。
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面白かったですが…、物語として満点だとは思いますが…なぜ悲劇…。 今回取り戻せると思ったんですよ…。 なんで、こんなだれも救われない…。 レーエンデがどうなるのか最後まで見届けるつもりですが、ハッピーエンドをください。。
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前作に引き続き、今作もよかった。次回作までちょうどいい間隔があるのがいい。あまり早すぎても整理がつかないし、遅すぎると忘れてしまう。作品の余韻に浸りながら、次の作品を迎えられるのが幸せだなと思った。読みながら、ダール村って前作のあの!とか、黒髪のウル族!!とか、前作とのつながりを...
前作に引き続き、今作もよかった。次回作までちょうどいい間隔があるのがいい。あまり早すぎても整理がつかないし、遅すぎると忘れてしまう。作品の余韻に浸りながら、次の作品を迎えられるのが幸せだなと思った。読みながら、ダール村って前作のあの!とか、黒髪のウル族!!とか、前作とのつながりを見つけると嬉しくなった。 物語は、帝国軍によって支配されてしまったレーエンデに再び自由を取り戻すべく、ダール村のテッサ(怪力少女)とイジョルニ人(帝国側にルーツのある少年)のルーチェが出会うところから始まる。 プロローグでいきなり主人公が「虐殺王」と呼ばれるようになると言われて衝撃を受け、いつ闇堕ちしてしまうのかハラハラしながら読む。 物語自体は戦争中で、しかも弾圧される側の話なので、かなりヘビー。正直読むのが辛くなるような描写もある。ファンタジーだけれど、人の動きや国の動きが緻密に描かれている。まるで本当にあった歴史小説のよう。 自分の命や仲間の命を守るため、人を殺すことになるテッサたち。戦に慣れていく自分を恐れつつも、戦果を上げることに喜びを抱く複雑な心境。そして誰が味方なのか、本当の敵はどこにいるのか……。 葛藤しつつ、混乱しつつも自分たちの力で未来を手に入れるために戦う姿は、本当に格好良かった。 「生まれた瞬間から最期の息を引き取るまで、あたし達の人生はあたし達のものだ。」 太陽のような彼女が放つ力強いメッセージに奮い立たされる作品。 次回作でレーエンデに自由を取り戻すことはできるのか。本当に三部作で終わってしまうのか(というか三部作で終われるのか?)! 作品の余韻とともに、楽しみに待ちたい。
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第2部。暗黒時代と言われる、前作より約100年の時代が舞台だ。 少女と少年が出会う王道だが、闘うのは少女である。かっこいい。 欲を言えばもうちょっと兄ちゃん出して欲しかったかな・・・。 つぎも楽しみです。
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帝国の圧政により苦しい生活を続けるレーエンデの人々が1人の英雄の導きで奮い立ち戦う、これぞ革命の物語といった印象の二作目。 前回は、これは革命と言えばまぁ革命ですが…みたいな所はあったけど、序章で「革命の話をしよう」という文言があるだけに少し物足りなさを感じる部分があった。 今作...
帝国の圧政により苦しい生活を続けるレーエンデの人々が1人の英雄の導きで奮い立ち戦う、これぞ革命の物語といった印象の二作目。 前回は、これは革命と言えばまぁ革命ですが…みたいな所はあったけど、序章で「革命の話をしよう」という文言があるだけに少し物足りなさを感じる部分があった。 今作は序章の文言通りに人々がイメージしやすいThe革命といった感じの物語。そのため物語の進行も非常に分かりやすい。ただその分前回よりはファンタジー要素は少なめと言った感じ。 前作がホビットなら今作は十二国記といったイメージ。 今回も主人公は少女な訳だけどここまで女キャラに自立やら尊厳やらを叫ばせておいて必ず彼女達に恋愛させたり彼女達の心の重要な支えは男であるところが何だか勿体ない気もする。 最後にテッサが望むことがかつての「女の子」である自分の願いであったことにも勿体なさを感じる。 大好きな人と添い遂げたいことを最後の願いにするなら「女の子」である必要はない。 女の子から1人の人間としてテッサとして成長した筈が、最後に「女の子」に戻ってきてしまうところが残念。
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ぼんやりとした1巻と打って変わって、2巻はかなりの名作。激しい思いや強烈な猫写が連続する中、しかし全体は行くべきところに落ち着くというような、そんな見事な作品でした。とても楽しめました。次巻も読みたいです。
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数ページ読んだだけで本の世界に引き込まれていくそんな本の代表作と言っても過言ではない。また第二巻から読み始めても面白く読める本だ。 "心から願えば出来ないことなど、何もない。"このフレーズに背中を押された感覚になった。出来ないと思うのは思い込みであり、本当は...
数ページ読んだだけで本の世界に引き込まれていくそんな本の代表作と言っても過言ではない。また第二巻から読み始めても面白く読める本だ。 "心から願えば出来ないことなど、何もない。"このフレーズに背中を押された感覚になった。出来ないと思うのは思い込みであり、本当は心の奥底では強く望んでいないとも言えるのだろう。
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未来で革命と一言で表される史実にも人々の痛みや悲しみが含まれている事を痛感させられた。 今の世界が平和なのであればそれは過去に革命の為に生きた人がいるからなのではないか
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前作から約100年後の物語。 ユリア・ヘクトル親子、トリスタンの物語がどのように繋がっているのか。 今作の主人公ルーチェ、テッサは何のために戦っているのか。その戦いはどこへ繋がっていくのか…。 壮大な革命の物語がいよいよ始まった感があります!
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※このレビューにはネタバレを含みます
今回の話も凄かった。 次どうなるんだろう……という気持ち一つでページを捲り続けました。 ルチアーノが『残虐王』になるまでの軌跡、テッサの最後。 王道のハッピーエンドなどでは全然なくて、でも胸を打つシーンの数々。人間の裏側、残虐な部分までしっかりと描く多崎礼さんの作品が好きです。 装丁も凄く素敵で、全て読んでから表紙のイラストを見て感じ入りました。あの斧は、そういうことだったのか……となります。 そして今回のお話は3部へ続く中継地点で、早くも次巻が待ち遠しい。2部巻末でレーエンデの独立が示されていたので、そこに至るまでの話になるのだと思うとワクワクします。 読み応えたっぷりのファンタジーでした。
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