百年の子 の商品レビュー
初めて読んだ作家さん。とても興味深いテーマだった。他の作品も読んでみたい。 人間たちが時代を作っているが、その大きな流れに翻弄されるのもまた人間たち。女性も男性も大人も子供もその中で逞しく生きている。小さな一滴かもしれないが、どの人生も、またどの出会いもそれぞれが大切な流れの一部...
初めて読んだ作家さん。とても興味深いテーマだった。他の作品も読んでみたい。 人間たちが時代を作っているが、その大きな流れに翻弄されるのもまた人間たち。女性も男性も大人も子供もその中で逞しく生きている。小さな一滴かもしれないが、どの人生も、またどの出会いもそれぞれが大切な流れの一部分だ。
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懐かしい学年誌。負の歴史もきちんと描くことで戦争は繰り返してはいけないと思えるのだなと。読んで良かった。
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構成に十六夜荘ノートを思い出した。 十六夜荘ノートよりずっと読みやすかった。 ほんの一、二年前のコロナ禍を既に忘れかけている。 コロナ禍と戦争末期がゾッとするほどそっくり。 人間の歴史は百万年。 対して、子どもの歴史はたった百年。 子どもが所有物だった時代から、 子どもの人...
構成に十六夜荘ノートを思い出した。 十六夜荘ノートよりずっと読みやすかった。 ほんの一、二年前のコロナ禍を既に忘れかけている。 コロナ禍と戦争末期がゾッとするほどそっくり。 人間の歴史は百万年。 対して、子どもの歴史はたった百年。 子どもが所有物だった時代から、 子どもの人権が発見されても、 未だ躾と称して傷つけられる子どもは絶えない。 いろんな事が詰め込まれた作品だった。
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令和と戦時中の出版社が舞台のお話。 たまたま「タスキ彼方」を読んだばかりだったので、令和と戦時中を行き来する話にスッと入れて、出版社と箱根ランナー、全く違う題材、作家さんだけど、続けて読んだことで歴史の理解を深めてくれる一冊になった。その当時の人々の想いに寄り添うことができ、無関...
令和と戦時中の出版社が舞台のお話。 たまたま「タスキ彼方」を読んだばかりだったので、令和と戦時中を行き来する話にスッと入れて、出版社と箱根ランナー、全く違う題材、作家さんだけど、続けて読んだことで歴史の理解を深めてくれる一冊になった。その当時の人々の想いに寄り添うことができ、無関係だと弾くのではなく、知ることの大切さを実感した。 後半になって、あの時のあの人が…!というように一つ一つ繋がり明らかになっていくところが感慨深くてとても良い。
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凄く良かった。 最初は仕事にやる気が出ない、でも共感出来る主人公から始まって、戦時中の厳しい話、高度成長期での話そして現代。 学びの機会を作る信念を持った創業者から戦時中でもなんとか学年誌と会社を守ろうとした従業員。戦犯と批判されながらも再スタートを切り、他社との競争そして手塚治...
凄く良かった。 最初は仕事にやる気が出ない、でも共感出来る主人公から始まって、戦時中の厳しい話、高度成長期での話そして現代。 学びの機会を作る信念を持った創業者から戦時中でもなんとか学年誌と会社を守ろうとした従業員。戦犯と批判されながらも再スタートを切り、他社との競争そして手塚治虫の仕事に対する姿勢。 どれも誠実で素敵だった。 私も仕事頑張ろうと若干思った。すぐに忘れてしまうだろうけど。。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
出版業界から見た戦争 マスコミ、メディアの責任 人権に関しての稚さの指摘 子供と女性の権利の歴史は、まだたったの百年 Audibleでの先行視聴だが、本を購入し、じっくり読み込みたいと思う。 作中の人物は名前の一部を変えてあるが、ほとんど実在の作家、漫画家たちであり、歴史や実際の事件が書かれている。 佐野氏の「二重に見捨てられた気がした」という台詞は、戦災孤児達の本音に肉薄すると思う。お綺麗に纏めて昇華できるような経験ではないにも関わらず、教育を見捨てなかった。この方の作品は今後読んでおきたい。 作中でシュリル星人問題とされるtwitter画像が知人から回ってきた時、私がしたことと言えば「センスが無く配慮のない風潮」に失望しただけであり、元のストーリーがどんなものであったか、など調べもしなかったし、思い至りもしなかった。この出版がなされたあと、問題は再び顕現化するのかもしれない。 真実を見定めるには、自分で見、聞き、調べ、赴き、会い、話し、自分の頭で考え対応する事だ。 君島オリコさんとは君島久子さんのことであろうか? 戦後の出来事には、ネットでもすぐに見つけられないものがある。社会問題になっていたにも関わらず。 知っているようで知らない近代史を、小説の形で分かりやすく伝えてくださった古内一絵さんに感謝。 なるほど。 Audibleで先に出して、関連作品を本作と同日発売。勉強になります。 オーディオブックの可能性は広大だと思う。お年寄りとの相性も良いと思うし。サブスクが使えない場合の為にCDにして販売は出来ないものだろうか… 受注生産でもそういう選択肢が有ればいいのに。
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将来の夢は小学生○年生の編集部の人になることと、読者のコーナーに毎月ハガキを出したけど、一度も採用されなかったことを何十年かぶりに思い出した。 小学館と学年誌の歴史が興味深かった。 昭和と令和、祖母と孫の対比が効果的。 何気なく手にした本が予想以上に面白くて得した気分。
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ちょっとウイットに富んだ作風が多かった様に思うけど、本作は戦争という大きな流れに棹さす無力さと、子供達や女性の気持ちや人権を、文学という分野で開放し守ろうとした人たちの戦いの歴史の物語で、深い読後感と爽やかさが同居する傑作と思います。吉岡里帆で映像化してほしい笑
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膨大な資料を取材して物語を夢想して作り上げるスタイルの古内一絵さんの作品はドキュメンタリーのような臨場感が伝わってきます。 コロナ禍の令和と昭和を行きかいながら文林館の児童向け学年誌100年の歴史を探る。 小学館や手塚治虫、林芙美子を彷彿させる内容なのに 何故か実名表記されてい...
膨大な資料を取材して物語を夢想して作り上げるスタイルの古内一絵さんの作品はドキュメンタリーのような臨場感が伝わってきます。 コロナ禍の令和と昭和を行きかいながら文林館の児童向け学年誌100年の歴史を探る。 小学館や手塚治虫、林芙美子を彷彿させる内容なのに 何故か実名表記されていないところが気になるのですが読んでいるともうほとんどそれでイメージできてうれしくなりました。毛が三本のお化けとかネコ型ロボットとかはあの人の作品ですよね。 戦時下では、教科書に出てくるような有名な作家さんたちが国策で戦争賛辞する文章を書かされり、子供たちは思想統制されたりで思っていることを自由に発言できなかった時代。 コロナ禍の閉塞感にも似た世相が息詰まりを覚えるのですがやがて自由に活動できる時代となって、炎上することもあったようですが現代へと引き継がれていった100年の歴史を見ることができました。 読後感は清々しかったです。
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子どものころは、百年という時間は途方もなく長いと思っていたけど、今となっては一人の人間が生き抜くかもしれない時間。 三世代にわたってバトンタッチするには十分すぎる時間。 だけど、私は前の世代からちゃんと大事なことを受け継ぐことができているんだろうか。 これからの世の中なんて、誰に...
子どものころは、百年という時間は途方もなく長いと思っていたけど、今となっては一人の人間が生き抜くかもしれない時間。 三世代にわたってバトンタッチするには十分すぎる時間。 だけど、私は前の世代からちゃんと大事なことを受け継ぐことができているんだろうか。 これからの世の中なんて、誰にとっても未知の世界なわけで、過去に学ぶことは大切なはず。見たくないものを見ないままでいいわけはないのに。 現代編、主人公とその周りの人の軋轢や葛藤の描かれ方があっさり過ぎる気がしたけど、戦中編はとても読みごたえがあった。 自分は若い人にどんな風にバトンを渡せるんだろうか。
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