不器用で の商品レビュー
題名通り。少し不器用な人たちの短編小説集。 読み終わった後で、題名に納得してしまった。 「濡れ鼠」の最後の言葉にぐっときた。いい。
Posted by
お笑い芸人、ラランドのニシダさんの初の著書。5つの短編集で、ジャンルは純文学。全体的に暗い雰囲気が漂っていて、普段あまり読まないタイプの小説だったので新鮮味があった。好きな話は「アクアリウム」「濡れ鼠」で、共感できる部分や感情移入できる物語でした。また「テトロドトキシン」で歯の治...
お笑い芸人、ラランドのニシダさんの初の著書。5つの短編集で、ジャンルは純文学。全体的に暗い雰囲気が漂っていて、普段あまり読まないタイプの小説だったので新鮮味があった。好きな話は「アクアリウム」「濡れ鼠」で、共感できる部分や感情移入できる物語でした。また「テトロドトキシン」で歯の治療を行わないことに対して「消極的な自死なのだ」という表現が印象に残りました。
Posted by
当方いい年齢であり、青春ってなんだっけ?という感じではあるが、若かりし日の苦悩を鮮明に思い出させてくれる、ヒリヒリする短編集であった。自分の小ささ、非力さに打ちひしがれ、街中に埋もれて限りなく透明になっていく感覚がとても上手く言語化されていると思う。当時の言いようのない辛さが思い...
当方いい年齢であり、青春ってなんだっけ?という感じではあるが、若かりし日の苦悩を鮮明に思い出させてくれる、ヒリヒリする短編集であった。自分の小ささ、非力さに打ちひしがれ、街中に埋もれて限りなく透明になっていく感覚がとても上手く言語化されていると思う。当時の言いようのない辛さが思い出され、不覚にも涙してしまった。 そして、自分に影響を与えるのは軽々しい表面的な付き合いではなく、互いに魂を共鳴させることができる関係なのだと教えてくれる。さらに消極的な自傷や自滅から抜け出すために必要なのは能動的・内発的な行動のみということも。 若い方だけではなく、中年以降の方にも是非ともおススメしたい。若き日の辛苦や不安が成仏するような、一種の開放感を味わうことができる。 芸人として有名なニシダさんですが、作家としても活躍してほしいと思います。次回作が楽しみです。
Posted by
久しぶりに読書の楽しさを感じさせてくれた本。 最近、読書の優先度が下がっていた。そんな時にラランドにハマり出し、ニシダのことを知った。 とにかく読書が好きで知識もある。それが芸の中に活かせていると言う感じで、クズなのに魅力を感じる人だった。更生プログラムも面白かったなぁ。 ニ...
久しぶりに読書の楽しさを感じさせてくれた本。 最近、読書の優先度が下がっていた。そんな時にラランドにハマり出し、ニシダのことを知った。 とにかく読書が好きで知識もある。それが芸の中に活かせていると言う感じで、クズなのに魅力を感じる人だった。更生プログラムも面白かったなぁ。 ニシダが小説を書いていたと知り、たまには読んでみるかと思って手にした。 所謂「純文学」と言われるカテゴリらしく、私がこれまで一切足を踏み入れなかった分野である。そもそも、「何だよ、”純”って。お高く止まりやがって」である。 そうは思いつつも読んでみた訳だが、純文学が何か分からんが、こう言った手の小説も読んでみても面白いなと思った。普通は物語の最後はオチがあって、「お後がよろしいようで」なのである。 ただこの本は、「この先の続きは、さてどうなるでしょう。それは、あなたにお任せします」と言う壮大な”フリ”なのである。最初は戸惑った。「何だ、このモヤモヤは…」と。でもフリだと気付いてからは、ニヤニヤに変わった。自分で無限に話が作れる訳だ。つまり、コスパ最高。 読書における新しい刺激を与えてくれた。 次作も楽しみ。
Posted by
最近、ラランドにハマりYoutubeを漁っていたら ニシダが小説を書いてると知り読みました。 読書歴の浅い私にとっては 人を知ってから本を読むというのは初めて。 文章からニシダを感じることが出来て 混じり気のない純文学。 「アクアリウム」「焼け石」が特に好き。 全作品の終わり...
最近、ラランドにハマりYoutubeを漁っていたら ニシダが小説を書いてると知り読みました。 読書歴の浅い私にとっては 人を知ってから本を読むというのは初めて。 文章からニシダを感じることが出来て 混じり気のない純文学。 「アクアリウム」「焼け石」が特に好き。 全作品の終わり方の余韻が凄く良い。 私みたいな純文学初心者にオススメ。
Posted by
オードリの東京ドームで東京に行った際に、神保町を散策し、スケザネ図書館の本棚の中から購入させていただきました。 芸人、ラランド西田さんの初めての小説。 西田さんは2歳年上で、ほぼ同世代。 クズ芸人と称されたり、遅刻グセとか色々ダメなところもあるみたいですが、本を読み解く力や物事...
オードリの東京ドームで東京に行った際に、神保町を散策し、スケザネ図書館の本棚の中から購入させていただきました。 芸人、ラランド西田さんの初めての小説。 西田さんは2歳年上で、ほぼ同世代。 クズ芸人と称されたり、遅刻グセとか色々ダメなところもあるみたいですが、本を読み解く力や物事の考え方が鋭敏で、めちゃくちゃ好きな芸人さんです。 YouTubeもよく観ています。 私自身、ニンゲンとしてクソみたいなところや欠落しているところがあるし、勝手に共鳴しているところがあります。自分よりも何倍もスゴい人なんですが。 『不器用で』は、比喩表現など多様されていて、5篇ともクセの強い、生きるのが不器用な人たちの重ための話なので読み進めていくのは少し疲れました。 ただ、登場人物たちの人生観とか、無常感とかが、最近読んだ本の中でもかなり私の気持ちに近いものを感じて、かなり気になる短編集でした。 「遺影」のp38の先生の作品をつくる理由とか、 「テトロドキシン」のp128の時間や人生の考え方。 ふとした時に、救いがないなと思う時に、読み返してなにかを慰めるの用いたい小説だと思いました。 文学的価値とか、難しいことはよくわかりませんがこの小説が好きだと思いました。
Posted by
アクアリウムはよかった。 でも全体的に比喩が多くて読みにくい印象。必要があって比喩を入れてるわけじゃなくて、その言葉を使いたいだけ、みたいに感じてしまった。そのせいで最初は読んでいて突っかかるところがあり、そこが個人的に一番残念だった。そのほかの話も設定は面白いけど、人物的な面白...
アクアリウムはよかった。 でも全体的に比喩が多くて読みにくい印象。必要があって比喩を入れてるわけじゃなくて、その言葉を使いたいだけ、みたいに感じてしまった。そのせいで最初は読んでいて突っかかるところがあり、そこが個人的に一番残念だった。そのほかの話も設定は面白いけど、人物的な面白みが物足りない気がして個人的には合わなかった。 普段短編を読まないかもしれない。
Posted by
『不器用で』読了ー!ニシダ凄いこんなに繊細な情景描写から心理を描くような技巧派だったなんて、、、皆どこか不器用ででも触れてみると暖かくて同じ人間だなってなるのは通信から大学行った時のギャップと近しいものがありましたまる
Posted by
結末を皆まで言わないスタイル。 ラランドのニシダが好きなので最初少し驚いてしまったが、焼け石や濡れ鼠、とてもよかった。 学生時代の恋を淡く思い出すような。 他の話も何か胸に引っかかる、独特な描写が多くて好みだった。 個人的には綺麗な文章というわけでも荒い文章というわけでもなく感じ...
結末を皆まで言わないスタイル。 ラランドのニシダが好きなので最初少し驚いてしまったが、焼け石や濡れ鼠、とてもよかった。 学生時代の恋を淡く思い出すような。 他の話も何か胸に引っかかる、独特な描写が多くて好みだった。 個人的には綺麗な文章というわけでも荒い文章というわけでもなく感じるが、なんだか学生時代を思い出すような、珍しい感覚になった。
Posted by
芸人コンビ、ラランドのニシダ氏による短編集。 正直なところ、どれも好みではないのだが、人間の後ろ暗い部分を鋭く切り取って物語る力はすごいなと思った。 一見、普通に見える人たちの破綻した部分にぞわりと背中を撫でられるような...。 自分自身も普通に見せようとしているだけで、他...
芸人コンビ、ラランドのニシダ氏による短編集。 正直なところ、どれも好みではないのだが、人間の後ろ暗い部分を鋭く切り取って物語る力はすごいなと思った。 一見、普通に見える人たちの破綻した部分にぞわりと背中を撫でられるような...。 自分自身も普通に見せようとしているだけで、他人から見ればどこかが破綻しているのかもしれない。 2024.1
Posted by