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とわの庭 の商品レビュー

3.7

147件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    44

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2024/11/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2024.11.6 とわが10歳の時に写真館で撮った母との写真が、2人で顔を見合わせて笑っている写真だったことを知った時、涙が出そうになった。 とわの母親は確かにいけない事をしたけど、そうせざるを得ない状況があったのかなと思うと何も言えない。 よくひとりで十何年も生き延びたね。 そして保護されて素敵なお友達もできて盲導犬の相棒もできて良かった。 鳥の声で朝を知り、庭の匂いを嗅いで季節を知る全盲のとわの生活がこれからも穏やかに続きますように。

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2024/11/04

盲目のとわちゃんの世界がまるで見えているかの如く表現されていて感慨深いです 目が見えないことは不自由だけど不幸ではないこと 盲導犬のジョイと出会ってからの彼女の気持ちの変化はこれまで彼女が何歳かすらわからなかった分を補って余りあるほどの進化でした 彼女は匂いや空気から光を見...

盲目のとわちゃんの世界がまるで見えているかの如く表現されていて感慨深いです 目が見えないことは不自由だけど不幸ではないこと 盲導犬のジョイと出会ってからの彼女の気持ちの変化はこれまで彼女が何歳かすらわからなかった分を補って余りあるほどの進化でした 彼女は匂いや空気から光を見出すことが出来て、そこに色彩を生み出す力が本当に素晴らしい!

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2024/11/03

読んでいて、時々胸が痛くなるような感じがしました。 虐◯のお話が出てきますので苦手な方は飛ばすか薄目で読むと良いかもしれません。

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2024/11/01

小川糸先生の作品を読むのは4作目。他の先品の幸せな日常を裏付けるかのような、生きることの楽しさを辛い側面からも描いた一冊。 目が見えない主人公がどうやって世界を味わい対話していくのかが美しい文章で巧みに表現される。本そのもの、物語が好きだという主人公に心の底から共感してしまう。読...

小川糸先生の作品を読むのは4作目。他の先品の幸せな日常を裏付けるかのような、生きることの楽しさを辛い側面からも描いた一冊。 目が見えない主人公がどうやって世界を味わい対話していくのかが美しい文章で巧みに表現される。本そのもの、物語が好きだという主人公に心の底から共感してしまう。読書を心から愛する人にはたまらない文章が出てくる。 とわの心の美しさが、寒い日に飲むシチューのように内側をじんわりと温めてくれる。

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2024/10/23

怖い話し。 母と娘の関係。 目の見えない主人公。 子供のころに関係がある人が母親だけ。 封鎖されているのに、本人はそれが当たり前。 お出かけする靴もない。ということに衝撃を受けた。 母に何があったのか? 視覚情報がないから、匂いや感覚などの表現が巧みで読んでいて楽しかった。 小...

怖い話し。 母と娘の関係。 目の見えない主人公。 子供のころに関係がある人が母親だけ。 封鎖されているのに、本人はそれが当たり前。 お出かけする靴もない。ということに衝撃を受けた。 母に何があったのか? 視覚情報がないから、匂いや感覚などの表現が巧みで読んでいて楽しかった。 小川糸さんの話では、おしゃれな友人が良く出てくるな。 わたしの人生の端っこと端っこが、結ばれて丸い形のリースになる。 最後は幸せな方向で進んでいったので救われた。

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2024/10/12

序盤は幸せな日常が描かれつつも、やや不安定さや不気味な影を感じた 中盤は辛辣な生活と主人公の淡々とした前向きな思考に哀れみと愛らしさを感じた 終盤は読んでからのお楽しみという事で!

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2024/10/10

小川先生の状況描写が巧いからこそなのだが、途中までの状況描写があまりにも過酷で投げ出しそうだった。だが、そんな中でも庭にやってくる小鳥のさえずり、窓から聞こえるピアノの音色、花々や草の香りに心を動かし、強く生きようとする主人公に私が励まされて読み進めることができた。後半は多くの人...

小川先生の状況描写が巧いからこそなのだが、途中までの状況描写があまりにも過酷で投げ出しそうだった。だが、そんな中でも庭にやってくる小鳥のさえずり、窓から聞こえるピアノの音色、花々や草の香りに心を動かし、強く生きようとする主人公に私が励まされて読み進めることができた。後半は多くの人と動物の支えを得ながら、自立した生活を送ろうとする十和子の様子に心が動かされた。比較することではないけれど、私も立ち上がって頑張らないと、と思えた。私も彼女に会えたら「とわちゃん、頑張ったね」って言いたいなあ。

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2024/10/03

表紙からは想像しなかった結構重めの話。 当たり前の生活ってこんなにも幸せなのに 幸せってことを忘れてしまうし 生きてるだけですごいことなのに 欲が出てきて求めちゃうのって 仕方ないけど感謝して生きないとね でも欲張りになるのってそれがある意味 満ち足りていて幸せで恵まれてる印でも...

表紙からは想像しなかった結構重めの話。 当たり前の生活ってこんなにも幸せなのに 幸せってことを忘れてしまうし 生きてるだけですごいことなのに 欲が出てきて求めちゃうのって 仕方ないけど感謝して生きないとね でも欲張りになるのってそれがある意味 満ち足りていて幸せで恵まれてる印でもあるよね。

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2024/09/30

すごく辛い経験をし、それでも強く生きていこうとする強い女性の話。出会った人々との繋がりなど、とても丁寧にかかれていてよかった。優しい気持ちになれる本。

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2024/09/26

前回「針と糸」のレビューで、糸さんの小説を大して読んでもいないのに勝手に「命」と「食」の二本柱と思い込んでいた…と書いた! 糸さんにも糸さん推しの方にも本当に失礼極まりない! 本書を読んでその二本柱プラス、大切な柱「再生」がある事を知った。 「命」の先に「再生」がある事でちゃんと...

前回「針と糸」のレビューで、糸さんの小説を大して読んでもいないのに勝手に「命」と「食」の二本柱と思い込んでいた…と書いた! 糸さんにも糸さん推しの方にも本当に失礼極まりない! 本書を読んでその二本柱プラス、大切な柱「再生」がある事を知った。 「命」の先に「再生」がある事でちゃんと救われる。 他人がどう思うかではなく、自分がそこにひと筋の光を見出せればそれが本人にとっての再生なのだ。 「針と糸」を読み、糸さんの思考に少し触れた事で小説を読みながらその向こうに糸さんの顔がチラつく。 とわと母、魔女のマリさんと母…の向こうに糸さんと糸さんの心の中にある母が見える。(気がする) 小説の背景に糸さんの母への様々な想いが見え隠れするから、なんとも切なくなったり、痛くなったり、嫌悪感に満ちたり…でも…憎悪や嫌悪の向こう側に、糸さん、本当はお母さんを愛おしく思っているんだなぁと…これまた勝手に想像した。 そして改めて、とわの、糸さんの芯の強さも感じた。 自分なりの芯をきちんと心の中に持っていてそれがブレずにとわや糸さんを支えている。 羨ましい限りだ… やはり「血縁というのは、時に厄介で、手ごわい。絆にも呪縛にも、両方なりえる怖さがある。」 この言葉に全てが集約される。 なかなか「命」を直視出来ない自分も「命」の先に「再生」のキーワードを見つけたから、これからも糸さんの小説に触れていきたい!

Posted byブクログ