赤い月の香り の商品レビュー
透明な夜の香りが大のお気に入り。満を持して読んでみたが、あっ!みんないるね感はある…だけど香りが漂って来ない。前作は確かに香りが漂っていたのに。
Posted by
雨の週末、ゆっくりと浸って一気読み。 香りと色が強烈に迫ってくる感覚、前作に違わぬ不思議な魅力に溢れていました。 シリーズと知らずにこちらを先に読みそうになりましたが、ギリギリで気づいて順番に読めて良かった。殆ど出てこないのに圧倒的な存在感のある、まさに「香り」のような一花さん...
雨の週末、ゆっくりと浸って一気読み。 香りと色が強烈に迫ってくる感覚、前作に違わぬ不思議な魅力に溢れていました。 シリーズと知らずにこちらを先に読みそうになりましたが、ギリギリで気づいて順番に読めて良かった。殆ど出てこないのに圧倒的な存在感のある、まさに「香り」のような一花さんとの経緯を把握して読めたから。 (私には狂気にも見える)この「興味」は一体どこに行き着くのだろう。
Posted by
怒りの香りを纏う朝倉がやってきて新たに紡がれる物語。 調香師の朔とガラの悪い新城、源さん、一香が産み出す空気感は変わらず。 味わうように読みました。この空気から離れがたい、読み終えたくない、という気持ちになれる本です。
Posted by
前作より一段と香りがまとわりつくような… 朝倉の怒りなのか、赤という色のインパクトなのか… 源さん、朔、新城の過去も関わってきて。 一香が出てくると、なんかホッとした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「透明な夜の香り」が大好きで、続編が出てとても嬉しい。 好き。 驚異的な臭覚を持つ。小川朔。 悪臭は健康を蝕む。嫌悪する臭いに晒されていると心身にストレスがかかる。 小川朔の作った香りを嗅ぐと、皆、魂が抜けたようになる。 ここではないどこかへ意識が飛ぶ。 体臭は皆、違うので、同じ香水をつけたとしても同じ香りになるわけではない。 同じ香りにしたければ、それぞれに合わせた配合にしてくれるという。 浦島太郎の玉手箱から出てきたのは煙ではない説。 煙ではなく、香りを嗅いで記憶が蘇って、歳をとったらしい。 香りは、一瞬で時を超える。 三大花香→ジャスミン、スズラン、バラ。 天気を、人の隠し事を、誰かの不幸を。視えるらしい。 施設内で食中毒が出た時も1人だけ無事だった小川朔。 朔は、朝倉満を探していた。 同じ施設で育った。 満がどんな人間に育ったのか知りたかった。 人は変われるのか?親に拒絶された人間が正しい執着を抱けるようになるのか、知りたかったから。 柘榴人肉の味がする? 人間の子供を食べていた鬼子母神という鬼神が、子供の代わりに食べていたという俗説。 源さんの飲んでいたお茶が気になる。 美味しそう。 この本に出てくる飲み物は、どれも美味しそう!飲んでみたい。 ローズウォーターとか ミントウォーターのサイダー割とか。 ジャスミンのクレームのブリュレとか食べてみたい! 正しい執着とは、「赦し」 このシリーズ、また続きがあると嬉しい。
Posted by
大好きだった透明な月の香りの続編が出るなんて、、 それはそれは面白かった。前作の登場人物もうまく引っ張ってくるし。 なんというか、このシリーズはストーリー云々ってより不思議な世界観に浸ってる幸せを感じる本なんだよな、、勿論話も面白いんだけど笑
Posted by
「赤」「香り」がタイトルに含まれているのに 「白」「音」から始まる1ページ目の描写に違和感を感じ再読し時間を要したのも束の間、あっという間に読み終わってしまった。シリーズ化して頂きたいし「la senteur secrète」で働きたい。
Posted by
瑞々しい野菜や果物を切ったときのような匂い、苦みを帯びた、青いひんやりした粒子が鼻先で弾ける、吸い込むと苔や根を思わせる深い余韻となって胸の奥に落ちていく…レストランの厨房で働いていた朝倉満が、初めて天才調香師小川朔に会ったときの彼の匂いの印象だ。怒りを覚えると我を忘れてしまう満...
瑞々しい野菜や果物を切ったときのような匂い、苦みを帯びた、青いひんやりした粒子が鼻先で弾ける、吸い込むと苔や根を思わせる深い余韻となって胸の奥に落ちていく…レストランの厨房で働いていた朝倉満が、初めて天才調香師小川朔に会ったときの彼の匂いの印象だ。怒りを覚えると我を忘れてしまう満は、周りの人間とうまく関係を築くことができずにいたが、朔の誘いで、彼が仕事場兼住居としている洋館で働き始める。朔の命令で、彼が調合した香りを纏わせながら。客の依頼は様々で、色々な欲望があるものだと感心する。朔は香りから人の感情さえも読み取るので、便利そうだと思ったが、よく考えたらとても孤独だ。自分の心を読む相手とずっと一緒にいたいとは誰も思わないだろう。でも、ヤクザの下っ端みたいな新城や、庭で様々な植物を育てる源じいは、朔のことを大切に思っているので一人ぼっちという訳ではない。満が朔の調合した香りによって過去と向き合い前を向くことができて良かった。
Posted by
古い洋館と「香り」のサロン。 前作同様、静かで温度を感じさせない世界観に引き込まれた。 全体的な冷ややかで透き通るような文章なのに、時折登場する“赤”と“香り”の描写は鮮明で知覚できそうなほど。 新しい従業員・朝倉満の秘密とは何か。 本音を言うと、天才調香師・朔と一香の形容しがた...
古い洋館と「香り」のサロン。 前作同様、静かで温度を感じさせない世界観に引き込まれた。 全体的な冷ややかで透き通るような文章なのに、時折登場する“赤”と“香り”の描写は鮮明で知覚できそうなほど。 新しい従業員・朝倉満の秘密とは何か。 本音を言うと、天才調香師・朔と一香の形容しがたい関係性の方が気になって仕方がなかった。
Posted by
『透明な夜の香り』の続編。 発売日を楽しみにしていました。 前作が静のイメージなら、今作は動のイメージ。 主人公が苦しむ過去の過ちから解き放つのではなく、朔は、ただ関心があっただけなのではないだろうか。 そして、朔と朝倉の過去も明らかになっていく。 また、朔と一香の関係もお互...
『透明な夜の香り』の続編。 発売日を楽しみにしていました。 前作が静のイメージなら、今作は動のイメージ。 主人公が苦しむ過去の過ちから解き放つのではなく、朔は、ただ関心があっただけなのではないだろうか。 そして、朔と朝倉の過去も明らかになっていく。 また、朔と一香の関係もお互いを思えばこその純愛で繊細。触れもせず気持ちも伝えず、ただ二人の間にある空気感と香り。それだけで成立しているようなそんな気がした。
Posted by