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赤い月の香り の商品レビュー

3.9

231件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/06/02

「透明な夜の香り」の続編と言える内容。一連の繋がりはあるものの、前作とは独立した形で満足度の高い一冊。表現描写の細部にいき届く丁寧さと、話しの流れを保ちつつも一定のスピードの展開性があり、全体を通しては爽やかな読後感を感じた。押し付けを感じない程度の教養も得られるお勧めの一冊。

Posted byブクログ

2024/05/31

千早さんの文章は、綺麗で、静かで、ちょっと硬い この作品では静かなのに動きを感じた 香りに翻弄されていく 香りが全くしない世界と、感じすぎてしまう世界 どっちも生きずらいものですね 前作は青 今回は赤 色からも香りがしそうです どちらの作品も読んだことにより私も香りに捕...

千早さんの文章は、綺麗で、静かで、ちょっと硬い この作品では静かなのに動きを感じた 香りに翻弄されていく 香りが全くしない世界と、感じすぎてしまう世界 どっちも生きずらいものですね 前作は青 今回は赤 色からも香りがしそうです どちらの作品も読んだことにより私も香りに捕らわれた感じがします

Posted byブクログ

2024/05/28

「透明な夜の香り」続編。 舞台は同じく、香りを生み出す天才調香師・小川朔が住む屋敷。 人間関係の構成も基本的に同じだけど、前作で家事手伝いだった若宮一香はべつのフェーズに移り、新たにカフェ店員だった朝倉満がとあるきっかけから屋敷の家事手伝いとなるところから物語が始まる。 今作も...

「透明な夜の香り」続編。 舞台は同じく、香りを生み出す天才調香師・小川朔が住む屋敷。 人間関係の構成も基本的に同じだけど、前作で家事手伝いだった若宮一香はべつのフェーズに移り、新たにカフェ店員だった朝倉満がとあるきっかけから屋敷の家事手伝いとなるところから物語が始まる。 今作も香りの世界を堪能できる。 とくに終盤あたり、夜に咲くジャスミンを摘む場面は光景が浮かぶようでひどく美しい。 ジャスミンの白、森の緑、月の赤、闇の黒など、目に映るような色の描写も、この小説の美しさや透明感を引き立てる要素になっている。 香りの依頼は相変わらず独特で、「小学校の教室の香り」の依頼の章では、依頼者がそれを頼んだ理由の意外さに、思いがけない人間の執着を感じた。 執着が向かうのは愛とは限らず、恨みや憎しみもあるということ。 いずれにしても、何の香りとはっきり言えない、さまざまなものが混ざり合う香りに人は郷愁を感じるのかもしれない。 朝倉はとある重い秘密を抱えていて、それが朔とも重なる。 朝倉の闇は「赤い月」と関連していて、最後少しだけその闇の出口が見えかけたとき、朝倉は「正しい執着の仕方」について朔に訊ねる。 それに対する朔の答えが秀逸というか、私も深く納得してしまった。 正しい執着は、いつかはフラットな思い出に変わっていくのだろう、ということを思った。

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2024/05/27

朔くんがいつかどこかに消えてしまいそうで儚い…。 一香ちゃんと穏やかな日々が続くといいなって思ってしまう。

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2024/05/22

「透明な夜の月」の続編。前作が静なら今回は動。相変わらずな調香師の小川朔なんだけど、前作より少しだけ人に対して感情が動いてる感じがした。だから余計に彼の容赦ない性格も際立っててヒリヒリした。今回の家事手伝いの朝倉の抱えてた闇は、前作の家事手伝いの一香ちゃんより分かり難いというか、...

「透明な夜の月」の続編。前作が静なら今回は動。相変わらずな調香師の小川朔なんだけど、前作より少しだけ人に対して感情が動いてる感じがした。だから余計に彼の容赦ない性格も際立っててヒリヒリした。今回の家事手伝いの朝倉の抱えてた闇は、前作の家事手伝いの一香ちゃんより分かり難いというか、感情移入がし難い案件だったので、ラストまでダラダラ読み切ったというのが正直なとこ。朔と彼の関係性も後半うっすら透けてきてたし、前作より読後の余韻無し。今回好きだったのは月桂樹の逸話のくだり。朔さんの一香への想いは、執着か愛着か。うーん、愛しみだよね。

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2024/05/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作も良かった、本作も良かった。朔さんが人間らしくなっていた。少しだけ。 前作の登場人物のその後が少し分かるのもうれし

Posted byブクログ

2024/05/21

またやってしまった。 これ、続編なんですね。でも気がつかないほどすんなり読めた。確かに朔の前職や一香との関係などがさらりとしか描かれてないのがあれ?とは思ったが。 全体に流れる雰囲気はいいなとは思ったが、後半からドロドロしてきたのがどうも…

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2024/05/18

透明な夜の香りの続編 今回採用したのは男の人 この人も触れられたくない過去を持つ 香りにより記憶が蘇り、過去との折り合いをつけていくのだろう 源さんについても 描写がとても繊細で、どんな香りが漂っているのか、洋館や森の様子、畑で採れた瑞々しい夏野菜 、ハーブを使った料理など想像を...

透明な夜の香りの続編 今回採用したのは男の人 この人も触れられたくない過去を持つ 香りにより記憶が蘇り、過去との折り合いをつけていくのだろう 源さんについても 描写がとても繊細で、どんな香りが漂っているのか、洋館や森の様子、畑で採れた瑞々しい夏野菜 、ハーブを使った料理など想像を掻きたてられる 今回出てきたお料理がとても美味しそうだった たまにはハーブティーもいいかも

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2024/05/14

前作と同じ時に本屋で買ったので読みました。 前作同様、丁寧な暮らしみたいなのがすきな人には素敵な本だとは思います。 読んでいると美しい情景が浮かんできて優雅な気分になれるからです。 ただ本として内容が薄いというかなにも伝わらないし厨二感が……… という感じです。

Posted byブクログ

2024/05/11

調香師と香りに取り憑かれた依頼人、そこで働く辛く悲しい過去を背負った世話人の、何とも異空間でいて、癒される。シリーズ化されたらまた読みたい。

Posted byブクログ