正欲 の商品レビュー
多様性の真実。
近年、言われている多様性についてメスを入れた小説でした。それを物語で読者に考えさせる仕掛けがとても面白かった。
多様性を受け入れるって…正解があるんでしょうか?自分で考えるきっかけをくれた小説でした。
猫のひげ
圧巻の作品でした。 帯に書いてある「読む前の自分には戻れない」というキャッチは正にその通り。 「欲」には様々な形があり、他人には理解できないものが、あらゆる形で存在する事をそれぞれの視点で感じ考える事ができた。 オールタイムベストに入る作品の1つになりました。
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うーん… なかなか難しい題材で、正直読み終わった後の自分の感想が上手く表現できない。 何が正しい欲なのか、何が正しくない欲のか。 ただ今の時代は、所謂一般的から外れていたとしてもこの小説の登場人物たちのように重く苦しく生きなくてもいいようになってきてはいるような気がするのだが… ...
うーん… なかなか難しい題材で、正直読み終わった後の自分の感想が上手く表現できない。 何が正しい欲なのか、何が正しくない欲のか。 ただ今の時代は、所謂一般的から外れていたとしてもこの小説の登場人物たちのように重く苦しく生きなくてもいいようになってきてはいるような気がするのだが… でも私がそう感じるのは、やっぱり理解をし切れていないのかも。 とにかく難しい話だった。
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人を理解することって出来るもんじゃないって感じたけど共感できると安心するとは思う この本を読んで「多様性の尊重」ていうのは自分の想像・理解出来ない事物があるってことを知っておくということだと思った。 他人が周りの事物に対してどう感じたり思ったりしてるっていうのは気になってしま...
人を理解することって出来るもんじゃないって感じたけど共感できると安心するとは思う この本を読んで「多様性の尊重」ていうのは自分の想像・理解出来ない事物があるってことを知っておくということだと思った。 他人が周りの事物に対してどう感じたり思ったりしてるっていうのは気になってしまうけど、興味を持ったらきりがない
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息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。 朝居リョウさんの特徴的な多数の人間の視点から描かれている小説。全てが繋がり、また初めから読み返したくなる。正しい欲とは何...
息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。 朝居リョウさんの特徴的な多数の人間の視点から描かれている小説。全てが繋がり、また初めから読み返したくなる。正しい欲とは何かとても考えさせられました。
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〝正欲〟と〝性欲〟 人々にとって正しい欲とは? 自分の正欲は他者から見れば それは正欲なのかそれとも性欲? ダイバーシティを尊重する現代で 正欲ついて考えさせられる作品 朝井リョウさんの鋭い人物描写にお手上げ
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正しい人なんて誰一人いないし 決めつけずに色んな視点から見て 自分と違っても受け入れられる 余裕を持ちたいと思った
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自分もあるカテゴリにおいては、マイノリティでその生きづらさを感じてはいるが、日常生活に支障はないし、そういうタイプの人間も増えてきてるから、少しずつ生きやすくはなってきてる、とは思ってた。 本書を読み、多様な社会を認めるべきだと考えるほどに、そういう社会が進むほどに、いろいろな...
自分もあるカテゴリにおいては、マイノリティでその生きづらさを感じてはいるが、日常生活に支障はないし、そういうタイプの人間も増えてきてるから、少しずつ生きやすくはなってきてる、とは思ってた。 本書を読み、多様な社会を認めるべきだと考えるほどに、そういう社会が進むほどに、いろいろな立場(社会的立場からプライベートな性癖に至るまで)でマジョリティから外れてマイノリティになってしまうことに気づいた。 人と違う事がいいのか、皆と同じ=マジョリティがいいのか。 多様性が進むほどに、社会が成熟するほどに、すべての人間がマイノリティになり、あぁ、最終的に人はみんな孤独なんだ、てところに自分の中で衝撃が走った。 僕はマイノリティだな、て思ってたら、 結局、全員マイノリティなんじゃん。 みんな苦しいんじゃん。て考えたら もっと人に優しくなれるよね、て思った。
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何日も時間をかけて読了しました。先が気になって読み進めたくなる、というより、自分の知らない人間の性欲について知っていくにあたり、じっくりと考えにふけることが必要でした。つまり、私も性的対象はマジョリティに属しており、例えば「人間に興奮しない」ということを理解はできても、それがどう...
何日も時間をかけて読了しました。先が気になって読み進めたくなる、というより、自分の知らない人間の性欲について知っていくにあたり、じっくりと考えにふけることが必要でした。つまり、私も性的対象はマジョリティに属しており、例えば「人間に興奮しない」ということを理解はできても、それがどういうことかは、ちょっとやそっと考えただけでは少しも分からないからです。「多様性」という言葉で一括りにしたり、分かったような気になるのは幼稚な事だと、思いしらされます。作中、SEXの真似事をする場面がありますが、彼らは人間に興奮することはないので、やり方が全く分かりません。それでも触れ合うことに幸福感を抱くところは、ほっとする、素敵な場面でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
佐々木夫婦が世間で言う当たり前のセックスの真似事をした時に、二人の仲で何かが変わって、その時に沢山ある選択の中でマジョリティを選び続けている私たちでさえももはやマイノリティで、ただ不安で確かめ合うことでしか自分たちを保てない、という所にすごく共感した。 夏月がもう1人ではいられないかもしれないなって2人の温もりを初めて感じて言った言葉が凄くグッときて、初めて色んな性的な対象を持つ人のことを知った私には結局何が正しくて正しくないとか誰がおかしくて誰が普通とかそんなこと分からないし決めては行けないと思うし、けれど人を捌くのが同じ人であるこの世界の中で理解されない人達の生きづらさとかそんな簡単な言葉では表現出来ない憤りが本からでもすごく伝わってきて、。 そしてやっぱり、どんな人にも繋がりが必要で、それがあるだけでほんとに明日も生きていたいと思えるようになってきた2人を見てすごく嬉しかったです。 この本に出会えて良かったです。
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