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正欲 の商品レビュー

4.2

1561件のお客様レビュー

  1. 5つ

    623

  2. 4つ

    577

  3. 3つ

    210

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2024/12/30

年末に読んだらズーンて気持ち でも年末に読み切ってよかった本 多様性て言われてるけど全部が全部理解してほしいわけじゃないし、けどたぶんすんごいマジョリティの人間だとは思うけど、寄りそえる人になりたいし寄りそえる人と一緒にいたい 苦しい!て言えてる苦しみだけじゃないよ、みんな

Posted byブクログ

2024/12/30

自分には想像もできない考え方や価値観の人が世の中にはたくさんいて、その人達を悪でまとめてしまってはいけない。

Posted byブクログ

2024/12/31

この本の感想や評価を書くのは難しいので、本と趣旨が異なるところがあるが、率直に自分が感じたことを書く。 まず、この本を手に取ったのは、辛かった恋愛が終わりトラウマを抱きつつも何とか前向きに過ごしていた時であった。 夏月が買い物に来る家族連れやクリスマス仕様に彩られたモールを見て...

この本の感想や評価を書くのは難しいので、本と趣旨が異なるところがあるが、率直に自分が感じたことを書く。 まず、この本を手に取ったのは、辛かった恋愛が終わりトラウマを抱きつつも何とか前向きに過ごしていた時であった。 夏月が買い物に来る家族連れやクリスマス仕様に彩られたモールを見て、「明日死にたくない」と思っている人を中心に社会が動いていると感じたこと、 八重子がこの世界は男女の単位を基準として回っており、自分は異性が苦手だからその循環には乗れないと諦めているが、実は憧れていること。 このどちらにも深く共感し、自分を重ねた。 夏月には、幸せそうな他人と辛くて生きづらさを抱えている自分とを比較して、羨ましさや嫉妬心を抱えて、卑屈になってしまう自分のこと。 八重子には、過去の恋愛のトラウマがあるものの、周りのように恋愛したいし結婚したいし、友達の彼氏を羨ましく思ってしまう自分のこと。 ところで、私は強い感受性と洞察力が自分の武器だと考えている。それは、人を傷つけたり人から傷つけられたりした経験が多いことや若くして病気を患ったこと等から、口外したくない事実を抱えている人に深く寄り添うことができるからだ。 かつて、持病のことで周囲から笑われたり変な勘繰りをされたりしたことがあった。自分も周りも若くて未熟すぎたこともあり、「病気を口外できたらどんなに楽か。」「いいよな、何も考えずに普通に生活送れて、私はそうじゃないのに。」「この人たちに言ったところで私の気持ちなんて理解できるはずがない。」と考えたこともあった。 だから、本と趣旨は違えど、社会に対して疎ましく妬ましく思い、卑屈になっていく自分が嫌いになった時期があった。 しかし、私は「受け入れることが許される多様性」に入るのだろう。 人より体が弱いこと、繊細すぎること、自己犠牲してしまい卑屈になること、、私が抱える生きづらさは環境や視点を変えることで、自ら受け入れられる状況を生み出せるはずだ。 他方、「性癖」は、いわば人間の尊厳に近いものだと思う。つまり、その人のアイデンティティを形作るひとつの要素と言える。それが誰からも理解されない、受け入れられないものであったら、どう自分を律していくか、、考えても明確な答えは出ない。この点、夏月たちは「他人と繋がる」ことで、この世界で生きていくことにした。人間は、人に傷つけられながら、人に支えられて生きていくのだろう。 これは「性癖」に限った話ではないと思う。 これまで生きてきて何らかの生きづらさを感じた人、生きる意味を考えている人、「自然と他人と繋がることができる」側に一度でも入れないと感じたことがある人へ、届いてほしい。 「生きててはいけない人間なんて、この世には存在しない」。

Posted byブクログ

2024/12/29

この世の中で定義されている正しい欲望が本当に正しいのだろうか。正しい欲望とされるものが、多数派であるから正しいと言えてるだけなのだろうか。 多様性という言葉は正しいと定義されたものがあるからこそ、正しいものとは違うけど正しく生きている人にとって理解できる範疇にあるものなのかもしれ...

この世の中で定義されている正しい欲望が本当に正しいのだろうか。正しい欲望とされるものが、多数派であるから正しいと言えてるだけなのだろうか。 多様性という言葉は正しいと定義されたものがあるからこそ、正しいものとは違うけど正しく生きている人にとって理解できる範疇にあるものなのかもしれない。 ではそもそも正しいとは?多数派が正しい理由とは? 多様性を謳うのはいい事だとされ始めている今、その多様性は限定された1部のものなのではないだろうか。 では、正しいとされていない全ての物事が良しとされた世界はどのようになっていくのだろうか。 この本を読んでこれらをずっと考えさせられた。正欲から排除された人間の考えや主張を読めば答えが出てきそうだと思いながら読んだが、最後の展開から答えは出てこなかった。出てこなかったというより出せないものなのだろうなと思った。 正しいとは何、これはいつ答えが出てくるのだろうか。

Posted byブクログ

2024/12/28

うーん難しい!というのが率直な感想。 他人を理解する・認めるって、なんとなく良さそうだけど、それは本当に正しいことなのか?安易にそんな言葉使えないなと思ったし、いろいろ考えさせられた。

Posted byブクログ

2024/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

斜め読みした。 食欲、睡眠欲、物欲は人と同じようにあるけど、性欲はマイノリティにも入れない、想像の範疇にも入らないものが対象の人たち。欲望には正しいものとそうでないものがあって、当事者にしか理解できない世界があるように感じた。 LGBTQが謳われ、多様性の時代だけど、それからはみ出る物は?せっかく繋がりを持てたのに社会に殺される悲しいエンディング。けど、これが現実かな。 理解するのは難しくて、多様性の一言で寄り添おうとしている価値観は本当は、すごい深いものだと思う。なのに、寄り添い、理解、共存みたいなのは薄っぺらいのかな、と思った。正欲の反対は異常嗜癖になって犯罪との線引きが曖昧になっていく、、故に大衆は忌み嫌うのもわかるけれど、生まれ持ってその欲望を持つ人たちも生きる社会はどうあるべきなのか。

Posted byブクログ

2024/12/28

 正欲ー正しい欲望。誰が決めるのか、誰基準での「正しい」なのか。  読み終わった後の感想としてはあまりうまく出てこなかった。すごく複雑な気持ちになった。SDGsの浸透で世界全体で「多様性」という言葉がよく使われるようになった現在、しかし実際には全然多様性が成り立っていない。  ...

 正欲ー正しい欲望。誰が決めるのか、誰基準での「正しい」なのか。  読み終わった後の感想としてはあまりうまく出てこなかった。すごく複雑な気持ちになった。SDGsの浸透で世界全体で「多様性」という言葉がよく使われるようになった現在、しかし実際には全然多様性が成り立っていない。  同性婚や男女格差の減少など、自分が小学生のころやもっと昔、昭和などに比べると比較的個人の自由が認められる世の中になったと思う。しかし、それは法律などの整備による社会全体で認めていきましょうという表面的な考えだと思う。SNSなどでは同性愛、人と違う性欲は気持ち悪い、女性には無理だ、男性には理解できないなど誹謗中傷はまだまだ収まっていない。それは異性に対して恋をする、男性と女性にはできることとできないことが違うという「普通」の認識があるからだと思う。この「普通」を変えていかないとたとえ法律の整備をしたり唱えていても世の中は変わっていかないと思う。  どんな人にも等しく人権はあり同じような幸せを望む権利はある。私自身は人種、性別の差別が嫌いでみんな平等であると考えている。時間はかかると思うが世の中全体で今ある「普通」を変えていき、みんながみんな同じように日のもとに照らされる明るい人生を歩めるような社会に変えていきたいと思う。この問題の実体や個々の認識を理解してもらうためにもまずこの本を読んでもらいたい。

Posted byブクログ

2024/12/28

多様性という言葉は、社会が容認できる、社会が受け入れることのできるものだけを明確化させる言葉だ。 多様性という言葉の枠で語られるものだけが社会の一員になれる。マイノリティの中のマイノリティ、そこから外れた人はどうすればよいのか、ということを主軸に、「水に興奮する」という特殊な性癖...

多様性という言葉は、社会が容認できる、社会が受け入れることのできるものだけを明確化させる言葉だ。 多様性という言葉の枠で語られるものだけが社会の一員になれる。マイノリティの中のマイノリティ、そこから外れた人はどうすればよいのか、ということを主軸に、「水に興奮する」という特殊な性癖をもった人たちと「社会の通常なルートの真ん中にいる」人たちの視点から描かれている。 まず、社会正義とは何か、法とは何か、について夢も希望もない、わたしの個人的見解はこうだ。 その時代、その文化が反映された思想で大衆を統率しやすくするもの。 決して弱者に寄り添うものでも、万人を守るものでもない。 その考えを前提にしても、このラストは苦味の残るものだ。 どんな人間だって法に抵触しちゃダメだよね、というのは簡単だけれど、抵触したかどうかを裁く側の目が公正ではないことを改めて突きつけてくる。 とくに啓喜の視点は「社会のレール」から外れた者への自己責任論が強く、個人を罰するだけでは解決しきれない、社会や環境の問題をおきざりにしている。 物語中盤までは、マジョリティ側が抱く厭世観やマイノリティ側への偏見が強すぎるのでは?と感じる場面もあるけれど、結局ラストがこうだと、大衆に組み入れられない人は、やっぱり諦めてひっそりと生きるしかないのではないか、と考えてしまう。 そもそも多数決で決める政治社会、国家で、マイノリティの声が救われる機会なんてあるんだろうか。 八重子が大也に放った終盤の台詞も、ラストには白白しく感じてしまった。結局、八重子には友達がいる。正しいルートに戻してくれる友達が。

Posted byブクログ

2024/12/27

自分が思っているもの全てが正しいというわけではなく、どこにも当てはまらない人は苦しんでいると知った。感想を書くのは実に難しい。でも決めつけるのではなく、いろんな人と接したり可能性を考えることは大切だと思う。

Posted byブクログ

2024/12/26

多様性=これまでにあまり主流でなかったものと捉えていたけど、(異性愛、夫婦別姓、仕事の仕方) 読んでみて多様性にこれといった正解はないし、意見を述べてもその人が思う正欲のぶつけあいになるだけで結局多様性を尊重する時代ってなんなんだろうとわからなくなった また読み直したい

Posted byブクログ