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正欲 の商品レビュー

4.2

1561件のお客様レビュー

  1. 5つ

    623

  2. 4つ

    577

  3. 3つ

    210

  4. 2つ

    42

  5. 1つ

    21

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2025/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

後半の、お互いの正義をぶつけ合い、まるで言葉で殴り合っているかのようなやり取りの場面。苦しいんだけど読み進めざるを得ないという感覚が心に残る。なにかがスッキリ納得できたわけではなくて、だからこそ読んだ後もふとした時に反芻している。

Posted byブクログ

2025/01/10

多様性、多様性ってあまりに多用されることにうんざりしてしまう。 ドラマ「不適切にもほどがある」で、昔はおおらかで良かったよなー今は絶対ありえないけど。みたいに思うのは40代以上の世代なんだろう。 みんな自分自身の物差しを持っていて、自分の正義を信じて生きている。自分が理解できな...

多様性、多様性ってあまりに多用されることにうんざりしてしまう。 ドラマ「不適切にもほどがある」で、昔はおおらかで良かったよなー今は絶対ありえないけど。みたいに思うのは40代以上の世代なんだろう。 みんな自分自身の物差しを持っていて、自分の正義を信じて生きている。自分が理解できない世界があるなんて考えてみたこともない。 そして多分、マジョリティには暗黙の了解のような序列があって、Aランク=男女のノーマルな恋愛ができる人、Bランク=同性同士の恋愛思考の人、Cランク=それからも外れてしまう人、さらに理解不可能なランク外の人、のようなものがあるんだろう。 理解されないランク外と思われるよりは、犯罪者(児童性愛者)のように思われた方がマシ、と考えてしまうのか…。 お互い理解し合える世の中を作ろう、なんて薄っぺらい言葉を声高に唱える人ほど、自分の正義を変えられない人だと思う。 賛否両論あれど、考えるきっかけをくれる作品であることは確かです。

Posted byブクログ

2025/01/10

小説って不朽なものだと思っていたけれど、 不朽な面もあり、時代の写し鏡な面もあると感じさせられた一冊でした。 ドラマ(物語)的な要素で引きつけておきながら、 読者の価値観や生き方を根底から覆させるような啓発書のようでした。 読む前と後では世界の見え方が変わりました。みんなに読んで...

小説って不朽なものだと思っていたけれど、 不朽な面もあり、時代の写し鏡な面もあると感じさせられた一冊でした。 ドラマ(物語)的な要素で引きつけておきながら、 読者の価値観や生き方を根底から覆させるような啓発書のようでした。 読む前と後では世界の見え方が変わりました。みんなに読んでほしいです。

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2025/01/15

アブノーマルな世界やフェチズムの世界も、情報を得て知識として知ってはいるものの、やはり世の中知らないことばかりだ。 二人が身体を重ねる事で、彼らなりの安らぎのようなものに繋がっていく………と、信じたい。 先に映画を見て、すぐ小説購入も積読 やっと読了 映画よりも淡々としている印...

アブノーマルな世界やフェチズムの世界も、情報を得て知識として知ってはいるものの、やはり世の中知らないことばかりだ。 二人が身体を重ねる事で、彼らなりの安らぎのようなものに繋がっていく………と、信じたい。 先に映画を見て、すぐ小説購入も積読 やっと読了 映画よりも淡々としている印象

Posted byブクログ

2025/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかった。 まず構成で引き込まれる。最初の謎の手紙から、突然の事件記録、そして各人のエピソード。どう言う展開になっていくのか全然見えてこないが、各人のエピソード同士の末文と初文をつなぐギミックだったりどう繋がっていくんだという期待感で最後まで読み続けてしまった。 読んでいるだけだけで、登場人物の緊張感やストレスで頭で耳鳴りがしてくるようなシーンもあり、表現力がすごかった。セリフと情景が一文ずつ繰り返されていくところや、同じポスターのコピーが何度も繰り返されていくところなど。 以下は個別で感じたことについてメモ。 夏月、佳道、大也の三人に共通するあらゆる社交に対する諦め。それは自分には全然わからなかった。わからないので気軽あまり書くのも避ける。 自分正直八重子はかなり苦手だった。多様性と言いながら、兄の価値観は排除する。一方で大也には繋がろうと言う。自分の好き嫌いで判断し、しかもそれをすごい勢いで押しつけているだけだ。 この作品をどう映画として表現し得たのか気になり、そちらも観たくなったが、観るのがこわい気持ちもある。

Posted byブクログ

2025/01/07

登場人物の普段の生活が人物ごとに数ページに渡り書かれていく。 この人達が今後どう繋がっていくのか気になり、あっという間に読み進めてしまった。 感情描写が綺麗で、それぞれの心情が痛いほどわかる。 多様性多様性と綺麗事ばかり述べる人間に散々になりつつもマジョリティに当てはまらない...

登場人物の普段の生活が人物ごとに数ページに渡り書かれていく。 この人達が今後どう繋がっていくのか気になり、あっという間に読み進めてしまった。 感情描写が綺麗で、それぞれの心情が痛いほどわかる。 多様性多様性と綺麗事ばかり述べる人間に散々になりつつもマジョリティに当てはまらない自分を責めてしまう、そしてそんな姿に向き合う他人。多くの登場人物によって紡がれた物語だった。

Posted byブクログ

2025/01/06

5.0/5.0 衝撃的な内容でした。 多様性という言葉が示す範囲はどこまでなのか。読んだ後、それで僕はどうすればいいんだと固まってしまいました。

Posted byブクログ

2025/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「多様性」とは?  みんな違ってみんな良い!ありのままの姿でもいい! 今の時代は多様性が大事。 そんな言葉が蔓延っている現代。 本当にそうだろうか。 登場人物である諸橋君のセリフが印象に残っている。 「どんな人間だって自由に生きられる世界を!ただしマジでヤバいやつは除く」 多様性とは許容された自由であって、多数派によって決められた境界線の下成り立つ限定的なものであるのか… 確かにそうかもしれない。

Posted byブクログ

2025/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

総じて良かった。多様性という言葉への違和感を表現してくれてありがとう。 以下、羅列。 つながりとか多様性という抽象的で、でも結局、枠を広げただけの考え方で満足するのが嫌いだった。 そういう言葉しか持ち得ない自分は悔しい。 そこらへんの違和感を物語で読ませてもらったような感覚はあった。 知らないことって怖いこと。それでも知らないことは永遠にあるんだとわかることは大事なんじゃないかな。 自分で「正しい」範囲を無意識に枠で囲ってないだろうか。何が間違っていると断罪することとどう異なっているかを理解することは違う。 ラストあたりの八重子と大也の口論。 どうせわかってくれないと諦めることが多い自分にとって、言葉にしてくれなきゃわからない話し合おうと嘆く八重子は、嫌い。だけどその通りだとも思う。分かり合えることはなくても、知り合えることだけで、なにか変わることはあるんだろうな。それが怖くもあるんだけど。 相手がどんな状況に陥ったとして、いなくならないから、と心から言いあえる人はどれくらいいるのだろうか。

Posted byブクログ

2025/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多様性というが、キチガイは除く。 不安だから多数派かどうか確認したくなる。 など、人の真理を突いていて面白かった。 最後、全ての行方が書かれていなかったこともなんだかよかった。みんなが繋がれているといいなと思う。

Posted byブクログ