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魔女の原罪 の商品レビュー

3.8

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2023/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

半村良の伝奇小説を彷彿させる小説でメッセージ性もあるテーマだが、物足りなさを感じた。 謎の設定は魅力的なのだが、その解明が魅力的ではなく不自然さも残るので読み進めて行く程に興醒めしてしまった。 また登場人物が少ないのは良いのだが、その正体が唐突に説明されてしまうのは勿体無い。 更に、著者の得意分野と思われる法廷場面もやや期待外れだった。

Posted byブクログ

2023/07/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

序盤は設定の独特さにちょっとついていけないところがありましたが、後半にその理由が明らかになるにつれて面白さが増した感じがします。 加害者家族というところに焦点を当てたあたりが、この作者らしいなぁと感心しました。 偽装の透析や豚の血を使ったブラッドフードなど、これもまた独特な設定たちが最後にこう繋がるのか!と、構成の見事さを感じました。

Posted byブクログ

2023/07/19

23/07/18読了 ひっかかるところがないではないが、小説の技巧なのか人物の書き方なのか、どんどん上手くなっている気がする。 二部の展開と、書きたいテーマが好みだった。

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2023/07/19

一部と二部で見える景色が ガラッと変わる そこは、「やるやん」と思った テーマはしっかりしていて、 透析のこともよく調べているなという印象は持ったけど、 町の設定がイマイチ受け入れられなかったかな まあ、まあまあです。

Posted byブクログ

2023/07/15

※ 校則がなく、髪の色も服装も自由な高校の ただ一つのルールは、生徒の行為が法律に 反しているかどうか。 法律に違反すれば起こした違反を校内で 公にされて厳しい処罰を受けるが、 法に反していなければどんな行為も容認される。 極端な学校の教育理念に違和感を抱きつつ、 周囲の空気...

※ 校則がなく、髪の色も服装も自由な高校の ただ一つのルールは、生徒の行為が法律に 反しているかどうか。 法律に違反すれば起こした違反を校内で 公にされて厳しい処罰を受けるが、 法に反していなければどんな行為も容認される。 極端な学校の教育理念に違和感を抱きつつ、 周囲の空気を読みながら、人工透析を受けて 学校生活を送る主人公の和泉宏哉。 法に背かないことに極端に拘った歪な環境、 日常的に透析を受け血の循環が必要な主人公。 法と血という二つのキーワードが、どんな風に 交錯して物語を紡いでいくのか予測しながら 楽しみました。 血は何よりも濃く、どんな環境にあっても 人の生育に影響を与えるのか。 人が罪という一線を越える瞬間、その針を 振れさすものは一体何なのか。 どこまでも深く、何度でも再考されるであろう 罪の根原を炙り出した物語。

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2023/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

親が犯罪者の場合、その子供達まで犯罪者予備軍になるのだろうか? 高校生である宏哉は、肝臓に病気があり人工透析を受けている。 実の親が殺人犯であり、住んでいる町にも犯罪者の家族たちが住んでいる。 彼らは犯罪者を家族にもったため、迫害にあいこの街に逃げてきた。 その一部は過激な思想を持ち、子供たちは血を浄化する活動をする。 そんな非科学的なことをしたって意味がないのだろうが、おいつめられると余裕がなくなるから、考えが不十分になるのだろうか。 個人的には、人間は環境の生き物のほうが強いと感じているので、  間違い)殺人犯の息子だから犯罪をおかす  正しい)殺人犯に育てられたから犯罪を軽視する といった思っている。 生みの親より、育ての親だってよくいうではないか。 だから環境が重要であって、血の問題はほとんどないと思う。 そういう考えを持っているから、なんかおかしい人たちがでてくるなぁ っと感じる小説だった。

Posted byブクログ

2023/07/07

『法廷遊戯』を読んでハマった為、同じ著者の最新作を手に取った。 最後まで結末が分からず、気になって読み進めてみて、予想外の展開からの最後は意外とスッキリ終わった。 読み応えのある内容で、自分だったらそれぞれの立場でどう感じ行動するか、視点が切り替わる表現も相まって考えさせられた。...

『法廷遊戯』を読んでハマった為、同じ著者の最新作を手に取った。 最後まで結末が分からず、気になって読み進めてみて、予想外の展開からの最後は意外とスッキリ終わった。 読み応えのある内容で、自分だったらそれぞれの立場でどう感じ行動するか、視点が切り替わる表現も相まって考えさせられた。 刑事ドラマや弁護士ドラマが好きなおかげで、法廷での描写も想像しやすく、緊張感も伝わってきて読んでてハラハラした。

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2023/07/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3.5くらい。 主人公宏哉の強さと覚悟に胸を締め付けられる思いだった。 週に3回、人工透析を行う高校2年生の宏哉と杏里。 人工透析やシャントというワードが出てきて、興味深く読ませてもらった。まさかこの透析が物語のポイントになろうとは 二人が通う高校はどんな髪型や服装で来ようとも構わない校則がない風変わりな学校。その一方で法律に主を置かれ学校全体には防犯カメラが至るところに。 学校もおかしいが同じくこの街もおかしい。 街全体が犯罪に怯えている。 オカルトな雰囲気漂う街。 同級生の杏里が血を抜かれ山に埋められる事件が発生。 犯人に宏哉の母親。 血を抜いた動機。宏哉が腎臓疾患ではなかった事実、穢れた血の浄化のために透析をさせられていた事実。衝撃すぎる展開。 同級生の死、母親が犯人、家族からの裏切り、父親も犯罪者であった事実を知った上で、すべてを受け入れ覚悟をもって生きていくと決めた宏哉の姿には胸を締め付けられる思いであった。

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2023/06/28

五十嵐律人さんの作品は【法廷遊戯】から2作目です。らしさを感じる作品でしたが、人工透析をモチーフにするなんて驚きです。透析が必要ない人にしても本当に害がないのかしら?また豚の血ってどう?人の血を飲むってどう?少し奇妙だし気持ち良くはないですね。課題もあります。罪人の子に関して考え...

五十嵐律人さんの作品は【法廷遊戯】から2作目です。らしさを感じる作品でしたが、人工透析をモチーフにするなんて驚きです。透析が必要ない人にしても本当に害がないのかしら?また豚の血ってどう?人の血を飲むってどう?少し奇妙だし気持ち良くはないですね。課題もあります。罪人の子に関して考えさせられますね。

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2023/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最終的には裁判物と思うが、前半は不穏な学校生活と透析仲間の杏梨へのボーイミーツガール的要素もあり、いじめ問題などの学園もの。ところが後半にはいって、不気味な街のありよう、杏梨の遺体発見と一気に隠されていたものが表れてくる。犯罪者の子供は犯罪者になるかという恐れが、この物語を支配している。行き場のない加害者家族の悲鳴が聞こえる。

Posted byブクログ