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夜空に浮かぶ欠けた月たち の商品レビュー

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222件のお客様レビュー

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2023/07/31
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※このレビューにはネタバレを含みます

Kindleで読んだ。 精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木メンタルクリニック」。夫婦は、さまざまな悩みを持つ患者にそっと寄り添い、支えていく。だが、夫婦にも悲しい過去があり…。 うつ、不眠、パニック障害、育児ノイローゼ、人間関係のストレス…他にもいろいろ現代人は心が疲れてしまうことが多々ある。 そんな時に頼れる場所、人があればあるだけいいなぁ。 「よく来てくれたね」 って旬先生は言ってくれたけど、行けずに命を絶つ人も大勢いるよね…。 診てくれる先生もいろいろだから、椎木メンタルクリニックに出会えた人は幸運だ。 “「このクリニックにはね、ほんの少し、ううん、ひどく心が疲れてしまった人がたくさん来るの。人間だもの、そういう時期は誰にでもあるよね。でもね、人間は完全な丸じゃないし、誰だってどこかが欠けているものなの。私だってそう……」” 自分も他人も完全な丸じゃないって気づけていたら、少し楽に生きられるのかもと思った。

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2023/07/31

「心の風邪」というフレーズが印象的でした。 なんだかカフェに行きたくなりました。 世の中それぞれ色々なものを抱えて毎日過ごしている人が沢山いるということを改めて感じました。

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2023/07/30

温かい短編集。 「生きていたら誰だって、一度や二度くじけてしまう時期もあるよ」は心に沁みる。 けど、現実には、こんなに余裕のある優しいメンタルクリニックは存在しないと思う。

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2023/07/29

じんわりと心が温かくなっていく短編集です。何か得るものがあるかというより、どちらかというと共感出来る話が多く、思わずうるっときた場面も多かったです。自身の心理状態によって読後の感想が変わるかも。夜空に浮かぶ欠けた月たちというタイトルの表現が私は好きでした。

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2023/07/25

『純喫茶・純』をきっかけに、椎木メンタルクリニックに導かれてゆく四人の男女たち。純さんや椎木夫婦にも辛い過去があり…心の傷口を優しく治してくれる一冊でした。

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2023/07/23

いろんな人たちの心の中をのぞいて、感情的になって読み進めた。 初めての子育てが始まり、共感できることも多く考えさせられた。

Posted byブクログ

2023/07/30

今の私は何も生産していない、どこのゴールにも向かってないと思うと、自分を責めることが増えた。 とにかく体と心をゆっくり休ませること。絶対に焦らないこと。 生きていたら誰だって、一度や二度くじけてしまう時期もあるよ。でも、そんなのちっとも恥ずかしいことじゃない。 とにかく今は心が赴...

今の私は何も生産していない、どこのゴールにも向かってないと思うと、自分を責めることが増えた。 とにかく体と心をゆっくり休ませること。絶対に焦らないこと。 生きていたら誰だって、一度や二度くじけてしまう時期もあるよ。でも、そんなのちっとも恥ずかしいことじゃない。 とにかく今は心が赴くままに過ごすこと。体が動かなくても、それは体が休養を求めていることだから、素直に従うこと。 回り道をしても、いつかどこかで挽回できる。 ひどく心が疲れてしまった人が来るの。人間だもの、そういう時期は誰にでもあるよね。でもね、人間は完全な丸じゃないし、誰だってどこかが欠けているものなの。 誰だって無理を重ねたら、心が疲れてしまう。みんな自分の人生に完璧を求めてしまうかもしれないけれど、そうするとどうやっても心に無理がかかるの。ほどほどでいいんだよ。人生長いんだから。 大丈夫って口癖だけど、人間、大丈夫じゃないときのほうが多い。社会人になったら、誰も自分のコンディションなんか気にしてくれない。大丈夫じゃないときにも大丈夫って言わなくちゃいけなくて。本当は全然大丈夫じゃないのに。 眠りは充電、なのだ。体にも心にも今日一日を過ごすためのエネルギーが蓄えられている。 人生っていろんなことが起こるね。思いもよらないことが。でも、人ってちゃんと回復していくんだよ。 強い人なんていないよ。みんな、いろんなことでぺしゃんこになって、心も折れて、そういうときは、こういうところで少し心を休めて、また歩き出していく。休み、休みでいいじゃない。人は一人じゃ生きられない。でも、身近なところで誰かに頼れなくても、私たちみたいな人もいる。そういうときは誰かを頼っていいんだよ。 どうしてももうだめだと思ったときは、避難所みたいな人や場所をいくつか作っておくといいよ。 人の心は回復する。どんなに時間がかかっても。 そのままそこにいなさい。そこがあなたの楽園なのだから。 人生ってね、何度でも、どこからでも、もう一回始められるんだよ。それにあなたの人生は始まったばかりなんだよ。 真っ暗なトンネルの中で手を引いて迷っているような毎日だった。人生の中でそんな場所を通らなければならない時期というのがある。それでも、どこかに光はあるはずだ。それだけを信じて、あの暗い日々を過ごしていた。 哀しみを無理に忘れることはない。 人は自分の内側に入ったまま、外に出られなくなってしまうときがある。けれど、時期が来れば人は自分の殻をそっと壊して外に出てくる。 世の中って、人の人生って、人の心をくじくようなことばっかり起こる。人生、うまくいかないことのほうが多いのに、みんなそれをうまく隠しているけど・・・・・ 人生うまくいかないのが当たり前だと思うようにしたんです。そう思い始めたら、ちょっといいことがあったときはすごく嬉しい。 突っ走ってばかりだといつかポキンと折れてしまう。

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2023/08/24

誰にでも辛い過去はあり消えて無くなりたいと思ったことの一度や二度は有るのではないか。 人は不幸からしか学べないと言うけれど、実際私自身もそうだった。 この本の人々も辛く苦しい時間との中で、耐え学び、そして知らず知らずに誰かを救っていく。人に優しくなれる。そして生きやすくなる。自分...

誰にでも辛い過去はあり消えて無くなりたいと思ったことの一度や二度は有るのではないか。 人は不幸からしか学べないと言うけれど、実際私自身もそうだった。 この本の人々も辛く苦しい時間との中で、耐え学び、そして知らず知らずに誰かを救っていく。人に優しくなれる。そして生きやすくなる。自分の居場所をみつけることができた。

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2023/07/17

昔から心の病気になる人はもちろん居たと思う。でもそれが決して珍しい事ではなく誰でもあり得る事を ここ10年くらいで知った。心が風邪をひいてしまった人を温かく包み込む椎木夫妻と純喫茶の純さん…彼らもまた心の病を乗り越えようとした人たちだ。特に小さな子どもを持つ母親のエピソードに泣き...

昔から心の病気になる人はもちろん居たと思う。でもそれが決して珍しい事ではなく誰でもあり得る事を ここ10年くらいで知った。心が風邪をひいてしまった人を温かく包み込む椎木夫妻と純喫茶の純さん…彼らもまた心の病を乗り越えようとした人たちだ。特に小さな子どもを持つ母親のエピソードに泣きそうになった。この物語のように人々に寄り添っていける場所があれば気を休める場所があれば…いい。

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2023/07/17

誰しもが罹る可能性がある心の病気のストーリーに、「ああ、自分もそう思うことあるなあ」と共感する場面がありました。心の病気やその背景を受け止めて、大丈夫、と背中を押すではなく優しく支えるような、そんな雰囲気が漂う心療内科クリニックの医師とカウンセラー、とても素敵です。街の人達がどこ...

誰しもが罹る可能性がある心の病気のストーリーに、「ああ、自分もそう思うことあるなあ」と共感する場面がありました。心の病気やその背景を受け止めて、大丈夫、と背中を押すではなく優しく支えるような、そんな雰囲気が漂う心療内科クリニックの医師とカウンセラー、とても素敵です。街の人達がどこかしらで繋がっている、ほっこりする描写も素敵です。読んだ後に穏やかな気持ちにさせてくれる本に出会えました。

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