夜空に浮かぶ欠けた月たち の商品レビュー
誰にでも 憂鬱な朝があって 眠れない夜がある。 でもそれは〝誰か〟の話であって それが自分に降りかかるとは 思っていなかったりする。 いつからか 変わってしまった自分。 いつからか 変わってしまった毎日。 心療内科という場所に辿り着くまでは 長い道のりなんじゃないかと思う。 そ...
誰にでも 憂鬱な朝があって 眠れない夜がある。 でもそれは〝誰か〟の話であって それが自分に降りかかるとは 思っていなかったりする。 いつからか 変わってしまった自分。 いつからか 変わってしまった毎日。 心療内科という場所に辿り着くまでは 長い道のりなんじゃないかと思う。 その場所に足を踏み入れる勇気、 自分なんかが行っていいのかという葛藤… やっとの思いで辿り着く場所だと思う。 心の病気も風邪くらいに捉えられれば どんなにいいだろう。 弱いんじゃない、 逃げてるんじゃない、 ちょっと心の抵抗力が弱って 風邪をひいてしまっただけ。 そんなふうに。 全体的に良くも悪くも きれいにまとまりすぎてる感はあった。 欲を言えば もう一歩踏み込んだところまで 知りたかったかな。 でも、この本を読んで 希望をもてた人がきっといるはず。 人は一人じゃない。 頼って、頼られて。 もっと楽に。 もう少し自分を愛してあげよう。
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さまざまな悩みを抱えた主人公達が心のカウンセリングを受け、心身共に前進していく様子が描かれている短編作品。世の中、完璧な人なんていない。少しくらい何かに欠けている自分であっても良いのでは、と。そう思え、前向きになれる一冊。
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ADHDの人って社会に出ると意外にいっぱいいる。 なんでできないんだろう、ではなく どうすればできるのか。 もっともっと周りの人間が 病気のことを知って 考えていかないといけない。
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少し読んで、作者間違えてたかな?と表紙を見直した。窪美澄さんってこういう感じのを書く人だったっけ? こんな心療内科が本当にあったらいいのに…という絵に描いたような居心地の良い、優しい精神科医とその妻の心理カウンセラーのいる普通の一軒家のような病院。 心に傷を負ったり、生きづらさを...
少し読んで、作者間違えてたかな?と表紙を見直した。窪美澄さんってこういう感じのを書く人だったっけ? こんな心療内科が本当にあったらいいのに…という絵に描いたような居心地の良い、優しい精神科医とその妻の心理カウンセラーのいる普通の一軒家のような病院。 心に傷を負ったり、生きづらさを抱えている人達が、この夫婦に助けられて、また前を向いて生きていく。 最近、傷ついた心を癒し少しずつまた前を向いて生きていくといった小説が、特に人気女流作家さんのものでとても多い気がする。少し食傷気味だ。 窪美澄さんはもう少し尖ったものを書かれていた印象があったのだけれど…。 でも、作中で、絶望的でどうしようもない時に人に助けてもらう場面を読んで、自分にも、過去に助けてもらった恩人がいたことを、その方がしてくれたことを思い出した。読んでいて、こんな良い話があるわけないと荒んだ心で思っていたけれど、自分にも助けてくれた人が確かにいた事を思い出した。その方の優しさが、当時の私と子供を救ってくれた。あの時、あの方の優しさに助けられたのだから、いつか、今度は自分が誰かを助けようと強く思う。 多くの人にとって、生活も苦しく、希望が見えにくい今の世の中には、こういう物語が必要なのかもしれない。
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こんなメンタルクリニックがあったらいいなという理想をそのまま形にしたよう。 一軒家の温かみのある診療所でじっくり話を聞いてくれる。 心に痛みを抱えている椎木夫妻だから、時間をかけて丁寧に患者さんに寄り添うことが出来るのかな。 二人はもちろんのこと、登場人物がみんな優しくて真面目な...
こんなメンタルクリニックがあったらいいなという理想をそのまま形にしたよう。 一軒家の温かみのある診療所でじっくり話を聞いてくれる。 心に痛みを抱えている椎木夫妻だから、時間をかけて丁寧に患者さんに寄り添うことが出来るのかな。 二人はもちろんのこと、登場人物がみんな優しくて真面目ないい人。 だから、心が疲れてしまうんだろう。 そんな時は立ち止まって、助けてもらえばいいんだよなと改めて思った。
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純さんもだけど、椎木メンタルクリニックの旬先生とさおり先生みたいな心療内科の先生ってなかなかいない。(というか、いるのかしら?) ここに行けば大丈夫、と思える場所に巡り合えた澪たちはある意味幸せだと思う。 そして、みんなを受け止めてくれる純さんとさおり先生にも悲しい傷があって……...
純さんもだけど、椎木メンタルクリニックの旬先生とさおり先生みたいな心療内科の先生ってなかなかいない。(というか、いるのかしら?) ここに行けば大丈夫、と思える場所に巡り合えた澪たちはある意味幸せだと思う。 そして、みんなを受け止めてくれる純さんとさおり先生にも悲しい傷があって…… 周りから「幸せそう」「いつも元気な人」と思われていても、その人の本当の心は誰にも分からない。みんな多かれ少なかれ悩みや傷がありますよね。
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家庭でも職場でもない日常と離れた場所で自分の仮面をはずせる場所。 椎木夫妻の営むクリニックは誰しもが大切にされるべき存在であることに気付かせてくれる。 心療内科やクリニックにかかったことはないけれどこんなにゆったりとした場所ならばボロボロだったあの頃に行ってみたいと思えたかもしれ...
家庭でも職場でもない日常と離れた場所で自分の仮面をはずせる場所。 椎木夫妻の営むクリニックは誰しもが大切にされるべき存在であることに気付かせてくれる。 心療内科やクリニックにかかったことはないけれどこんなにゆったりとした場所ならばボロボロだったあの頃に行ってみたいと思えたかもしれない。
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あなたはそのままでいいんだよ、 充分頑張っているよ、 そんな言葉をそっとかけられたなら 泣き出してしまいそうになるのは 主人公たちだけではあるまい。 心の病にかかった人は弱い人なのではない。 むしろ辛い経験をした分、 人の痛みがよく分かるから どの主人公たちも 人に対して優しくて...
あなたはそのままでいいんだよ、 充分頑張っているよ、 そんな言葉をそっとかけられたなら 泣き出してしまいそうになるのは 主人公たちだけではあるまい。 心の病にかかった人は弱い人なのではない。 むしろ辛い経験をした分、 人の痛みがよく分かるから どの主人公たちも 人に対して優しくて強くてとても温かい。 月が満ちたり欠けたりするように 人生そうそう完璧になんて過ごせない。 もう少し肩の力を脱いて生きてもいいんだよね。
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文句無しに良かったです。 人生誰しも立ち止まってしまう時があって、心が疲れてしまって、途方に暮れてしまうなんてことはあります。 そんな時に、気付いてくれる、声をかけてくれる、そっと支えてくれる… 近くにそんな人はいるでしょうか? 私自身、悩みを打ち明けられる家族や友人はいなく...
文句無しに良かったです。 人生誰しも立ち止まってしまう時があって、心が疲れてしまって、途方に暮れてしまうなんてことはあります。 そんな時に、気付いてくれる、声をかけてくれる、そっと支えてくれる… 近くにそんな人はいるでしょうか? 私自身、悩みを打ち明けられる家族や友人はいなくて、辛い気持ちに蓋をすることがあります。 心療内科が頭をよぎるのですが、一歩を踏み出せない。 この一冊が、人生再生のお手伝いになっているという人が沢山いるのだろうなと思いました。 また、自分自身が人の輝いているところに気付き、良い所に目を向けられる人になりたいと感じました。 「人ってちゃんと回復していくんだよ」 とても素敵な言葉です。
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オムニバスで読みやすい作品でした。誰しも心が疲れて体にも影響でてくることがあると、それは恥ずかしいことでも悪いことでもなくて、風邪をひくようなものだと思えた内容でした。
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