花に埋もれる の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人間の身体から石や植物が芽生える不思議な世界。毛穴から植物生える系は、話の内容どうこうではなく、リアルに想像したらゲー吐きそうで生理的に無理だった。笑 恋すると石が生まれて交換できたら成就という話「ふるえる」が1番よかった。石を取り出して恋を終わりにできたら楽でいいよな。
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「花に眩む」 一緒にいたい、一人になりたい、一つになりたい。 矛盾をいつも、抱えている。 けれど、どれも私のほんものの気持ちで、どれも大事に抱いていたい。私たちはいつだって本当はひとりで、溶け合える日は決して来ない。だからこそ、不意に触れ合う温度に心が踊る。 その刹那を夢...
「花に眩む」 一緒にいたい、一人になりたい、一つになりたい。 矛盾をいつも、抱えている。 けれど、どれも私のほんものの気持ちで、どれも大事に抱いていたい。私たちはいつだって本当はひとりで、溶け合える日は決して来ない。だからこそ、不意に触れ合う温度に心が踊る。 その刹那を夢見て、今日もひとり、矛盾を慈しみ、生きていく。
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人間だとか、恋だとか とても幻想的に描かれているのに 胸に迫ってくるのは、リアルで飾り気のない 人の心だ。 自分の心や身体を持て余したり、コントロールできなくてもがいても 花も人もいつかは枯れて、大地へと帰っていく。 耽美的な世界を漂うように、ゆらりゆらりと物語を楽しみました。
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短編集。嫌らしくない官能小説、だけどちゃんと艶かしくて惹かれる、描写が好き。あと、人の弱さとか脆さとか愚かさの表現が好き。ちゃんとして見える人も一皮剥ければそんな聖人みたいな人はいなくて人間でしかないのだなあと思う。「マグノリアの夫」がとくにうつくしくて好きでした。切なくて残酷で...
短編集。嫌らしくない官能小説、だけどちゃんと艶かしくて惹かれる、描写が好き。あと、人の弱さとか脆さとか愚かさの表現が好き。ちゃんとして見える人も一皮剥ければそんな聖人みたいな人はいなくて人間でしかないのだなあと思う。「マグノリアの夫」がとくにうつくしくて好きでした。切なくて残酷で。
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不思議な世界観。 ふわっと時空を飛び越える感覚がある。 5篇からなるベストアルバム的短編集 ・なめらかなくぼみ ・二十三センチの祝福 ・マイ、マイマイ ・ふるえる ・マグノリアの夫 ・花に眩む 特に『マグノリアの夫』『花に眩む』が好き 何の物語を読んでるんだっけ?主人公は一体...
不思議な世界観。 ふわっと時空を飛び越える感覚がある。 5篇からなるベストアルバム的短編集 ・なめらかなくぼみ ・二十三センチの祝福 ・マイ、マイマイ ・ふるえる ・マグノリアの夫 ・花に眩む 特に『マグノリアの夫』『花に眩む』が好き 何の物語を読んでるんだっけ?主人公は一体何なんだっけ?と何度も確認したくなる不思議な感じがどちらもある。 当たり前な事を当たり前として読み進めているとハテナがいっぱいになるので、素直に受け入れて読み進めるのが大事。 それがおもしろい! 人間の感情って見えない物なんだけど、もしも見えたらという視点でこんな表現で書けるのは本当にすごい! 綾瀬まるさんが表現する人間はいつも生々しく艶ぽい。 でも綺麗な生々しさで、嫌悪感なく読めるから好きです。 個人的に、村上春樹みたいな空気を感じる SF空想的な村上春樹って感じ 淡々と進んでいく感じがどちらも好き
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読み進めるたびに不思議な世界に入っていくような、本当に不思議な短編集でした。 二十三センチの祝福は、普通にいい話だなぁと言う感じだったのですが、マイマイ、マイから「おやおや?」と言う何とも言えない世界観に引き込まれ、マグノリアの夫、花に眩むは温かくもどこか寂しい感じがして、ゆっ...
読み進めるたびに不思議な世界に入っていくような、本当に不思議な短編集でした。 二十三センチの祝福は、普通にいい話だなぁと言う感じだったのですが、マイマイ、マイから「おやおや?」と言う何とも言えない世界観に引き込まれ、マグノリアの夫、花に眩むは温かくもどこか寂しい感じがして、ゆっくりともう1回読んでみたいなぁと思う。1回では咀嚼しきれない感は否めない笑
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人に薦められて、彩瀬さん初読み。 第158回と第166回の2回直木賞候補になったというが、この短編集に関しては独特の世界観があって、どちらかというと芥川賞っぽいな、と。 「ベストアルバム的短編集」ってあまりピンとこない表現だけど、素晴らしい作品をとり揃えた短編集ということなんだ...
人に薦められて、彩瀬さん初読み。 第158回と第166回の2回直木賞候補になったというが、この短編集に関しては独特の世界観があって、どちらかというと芥川賞っぽいな、と。 「ベストアルバム的短編集」ってあまりピンとこない表現だけど、素晴らしい作品をとり揃えた短編集ということなんだろう。 確かに、収録された6編は全編捨て駒なし。息つく間もないほど濃密だ。 最初の2編はジャブ。でもパンチが思いの外重くて焦っていたところ、3編目「マイ・マイマイ」で目にも止まらぬ速さのストレートが飛んできていきなりダウンさせられた。 そのあとは4連続ダウンでもう立てません。 なす術もなくノックアウトです。 とくに「ふるえる」と「花を眩む」が好きだな。 恋心を「石」で表したり、花はがんみたいに人の寿命を短くしていくものだったり。 奇抜な発想のようだけど、すごく的を射ているというか、「ああそうだよね」としっくりきてしまうところが素晴らしい。 ソファー、靴、カタツムリ、石、花と人。 フィット感。安らぎと艶かしさ。 すごい才能だわ。 彩瀬さんの他の作品も読んでみたい。 ♫Save Me/Aimee Mann(1999)
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だんだんと不思議な世界が強くなってくる短編集。少し切ない感じ、でも優しく穏やかな気持ちになる。これまで読んだ彩瀬まるさんの本は現実的な話が多かったので、こういう不思議な感じのも読めて嬉しかった。
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彩瀬さん初読み。始めは世界観に浸れず、突然おはじきやカタツムリや、石が出てきて戸惑った。私は、なに読んでるんだっけって感じ。後2編で慣れてきて、楽しくなった。「マグノリアの夫」が一番切なくてお気に入り
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けっこう好きな若い作家さん。 いろんな毛色の短編集で、個人的には二十三センチの祝福、ふるえる、マグノリアの夫が良かった。 本が増えてしまうので、基本的には図書館で借りて読む派ですが、今回は買ってもいいなって思えた短編集。
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