本売る日々 の商品レビュー
淡々としているのにミステリー要素もあり、先が気になる。そしてどの話も読んで良かったと思う結末。時代小説に慣れていなくても、作中で挙げられる書物の事を何も知らなくても引き込まれる。
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人々の温かい気持ちが書物を通じて溢れて出ている。当時の人々にとって、本がいかに貴重なものであったか、手に側、世に出す側、双方の本に対する思い入れも伝わってきて、時代小説に苦手意識のある私でも興味深く楽しく読めた。 三ついずれも、後半にかけてのスピード感が素晴らしく一気に読んでし...
人々の温かい気持ちが書物を通じて溢れて出ている。当時の人々にとって、本がいかに貴重なものであったか、手に側、世に出す側、双方の本に対する思い入れも伝わってきて、時代小説に苦手意識のある私でも興味深く楽しく読めた。 三ついずれも、後半にかけてのスピード感が素晴らしく一気に読んでしまう。著者の他の作品も読んでみたくなった。
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恥ずかしながら初読みの作家さんです、 今ほど本が潤沢でない時代の売り手、作り手、読み手それぞれの熱量に圧倒されました。 序盤の伏線がラスト五行で回収。お見事。 私も医療関係の末席辺りでウロウロする者です。淇一先生の医の心得に背筋が伸びました。精進いたします。
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最高ー! 青山文平さんの作品は『つまをめとらば』を読んだことがあったけれど、相変わらず人の温もりが伝わってきて素晴らしい。時代小説は少し苦手だけど、良すぎて読める。 主人公の、本が好きなんだなぁという感じと、少しスピリチュアルな感覚があって、共感する。 話も、最後に解き明かされ...
最高ー! 青山文平さんの作品は『つまをめとらば』を読んだことがあったけれど、相変わらず人の温もりが伝わってきて素晴らしい。時代小説は少し苦手だけど、良すぎて読める。 主人公の、本が好きなんだなぁという感じと、少しスピリチュアルな感覚があって、共感する。 話も、最後に解き明かされる感じがミステリーみたいでわくわく。 姪っ子ちゃんがいいキャラしてるなぁ。
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は〜、すごい。着地点もお見事としか言いようがない。 褒める点しか無い一冊。 「底惚れ」がなんてったってすごかったから、そりゃ期待はして手に取ったけれど想像を遥か遙か超えて圧倒的に面白い。 小説を読むのって、面白いんだよね、理屈じゃないんだよね、と純粋に感動させてもらえて感謝の念さ...
は〜、すごい。着地点もお見事としか言いようがない。 褒める点しか無い一冊。 「底惚れ」がなんてったってすごかったから、そりゃ期待はして手に取ったけれど想像を遥か遙か超えて圧倒的に面白い。 小説を読むのって、面白いんだよね、理屈じゃないんだよね、と純粋に感動させてもらえて感謝の念さえ浮かぶほど。 「これくらいの辻褄合わせがある方が読者としては気持ちよいもんね〜」なんて小賢しい感想を持つ暇もないほど。 あっひとつ重箱の隅をつつくと改行が多いよね、もっとぎっちりみっちり詰めてボリュームアップしてほしい〜!! 今年は青山文平さんを読みまくる年になりそうだな。
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本当に凄い本だった。私が書店員だったら本屋大賞にこの本を投票したい。 時代ものは苦手意識があったけれど、本を売る話が3遍で非常に読みやすかったし書物がいかに重要であったかも書かれていて共感できるところも多かった。 何より「初めての開板」のラストは圧巻。 本好きにはたまらない時代小...
本当に凄い本だった。私が書店員だったら本屋大賞にこの本を投票したい。 時代ものは苦手意識があったけれど、本を売る話が3遍で非常に読みやすかったし書物がいかに重要であったかも書かれていて共感できるところも多かった。 何より「初めての開板」のラストは圧巻。 本好きにはたまらない時代小説だと思う。
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本の行商をなりわいとする男の3つの物語。 最初は行商先の常連客と若い新妻をめぐる語。 出版社が見本やゲラを置いていくように 昔はとっかかりの数冊を置いていって 次の時に注文を取ったりしていたのですね。 2話目はちょっと不思議な都市伝説のような。 行商中に道に迷ったとき助けてく...
本の行商をなりわいとする男の3つの物語。 最初は行商先の常連客と若い新妻をめぐる語。 出版社が見本やゲラを置いていくように 昔はとっかかりの数冊を置いていって 次の時に注文を取ったりしていたのですね。 2話目はちょっと不思議な都市伝説のような。 行商中に道に迷ったとき助けてくれた女が 地元民が話したがらない 「鬼に喰われた女」ではと思う話。 実際「語り継がれたくない」ものというものも 各地にあったのでしょうね。 最後はヤブ医者が名医になった謎を解く話。 それを通して自分の今後の商売を考える。 そうか、この頃の本屋も イコール版元になれたのだから 1話目の「置き見本」も納得ですね。 どれも本好き心に静かに沁みるものでした。
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いいです。古き良き日本人の良さや恨みの怖さ、正直さが本屋を通じて浮かび上がる。知識もさることながら、ストーリー仕立てが抜群。読み続けます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
先般電子書籍に関する本を読んでいたので、江戸時代の本屋の話を読んでみた。時代は文政年間、本が好きで本屋になった男が主人公。三つの中編からなる。 「本売る日々」は、71歳の名主と後妻に迎えた女郎上がりの17歳の娘との関係を描いている。 「鬼に喰われた女」は、和歌に関係した男女の関係を八百比丘尼伝説に絡めて描いている。この話が一番気に入った。 「初めての開版」は、医学・医術の普及と進歩に関して開明的な医師の話である。ラストが清々しい。
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宮部みゆき以外にあまり時代小説は読まないが、本の行商が主人公なので手に取った。本を通じて思うことを色んな身分の登場人物が語るのが良かった。「初めての開板」が一番好み。
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