君に光射す の商品レビュー
石村圭斗は元教師の警備員。シングルマザーの保護者をストーカーから守る為に恋人を装ったせいで教師を辞めてしまった…恨みごとを一つも言わず…それで辞めたらあかん気がする。後悔が無いのも不自然ではないのかな?。「みつばの郵便屋さん」では郵便配達員の鑑を描いた小野寺さん、職業に貴賤は無い...
石村圭斗は元教師の警備員。シングルマザーの保護者をストーカーから守る為に恋人を装ったせいで教師を辞めてしまった…恨みごとを一つも言わず…それで辞めたらあかん気がする。後悔が無いのも不自然ではないのかな?。「みつばの郵便屋さん」では郵便配達員の鑑を描いた小野寺さん、職業に貴賤は無いというのは分かるけど…せめて塾講師くらいでないと嘘臭く感じてしまう。
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困っている人をほっとけない、助けてあげたいけどどこまで手を差し出すべきか‥教師という立場、警備員という立場から見た人との関わり方。 石村圭斗の行動によって救われた、最悪な事態にならなくてすんだと良い方向へ向かってくれたらいい。どうなるかと少しドキドキしながら読んだ。
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ネグレクトという環境で育った石村。 祖母や伯母のおかげで教員になるが、訳あって辞め、警備員になる。 そんな日常の中、自分と同じような境遇の子に気づいてしまう。 どう関わるか葛藤しながらも、同時に自分の過去や現在を見つめなおし、前進していく。眼鏡を買って視界が開ける感じ、分かる。宮...
ネグレクトという環境で育った石村。 祖母や伯母のおかげで教員になるが、訳あって辞め、警備員になる。 そんな日常の中、自分と同じような境遇の子に気づいてしまう。 どう関わるか葛藤しながらも、同時に自分の過去や現在を見つめなおし、前進していく。眼鏡を買って視界が開ける感じ、分かる。宮脇くんサイドストーリーもいつか出るかな?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公に全く感情移入できなかった。とにかく過去も現在もやってることが自己中心的で、他の方が感想で書いてる「不器用」という言葉は私にはピンとこない。また、『迂闊だった』という表現を主人公はしているが、そんな一言では収まらないレベルの無責任さを私は感じてしまった。この作品は実際の教員が読んだらかなりモヤモヤするのでは?と思う。まあ創作だからそこまでのリアリティを求めるものでもないのかも… 小野寺さんの作品は初読でしたが、結構な説明的な文章を書く方なんだな、とも思った。
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おっ、小野寺センセイの新作出てた!と図書館で借りてみました。 現在警備員として働く圭斗と、数年前まで教師として働いていた圭斗が交互に描かれる構成。勤務先のゲームセンターで出会った置き引き少女に介入するが、自身も育児放棄されていたことがわかってきます。ネグレクトされている少女にど...
おっ、小野寺センセイの新作出てた!と図書館で借りてみました。 現在警備員として働く圭斗と、数年前まで教師として働いていた圭斗が交互に描かれる構成。勤務先のゲームセンターで出会った置き引き少女に介入するが、自身も育児放棄されていたことがわかってきます。ネグレクトされている少女にどこまで関わるか? 教師時代に生徒の保護者に介入しすぎて退職した過去がある圭斗ですが、ずっと悪かった視力をメガネを購入することで視界も視野も開けるきっかけとなったような。 小野寺ワールドはよく話が脱線してだらだら二時間ドラマを観ているような感覚で2倍速で読みたくなっちゃうのがたまにキズですが、ラストはぎゅっと胸熱だし、脱線話の「ゲーム大好き同級生の宮脇君」の伏線も回収されてたし、読後感ヨシ! この本のテーマである「他人にどこまで手を差し伸べるか」問題。答えは人それぞれにで答えのない問題だけど、つい最近読んだ『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で、底辺地域の中学校の先生が地腹を切ってお腹を空かした生徒の生活を支援しているというのを読んで、目の前の子供が今日の食事に困っていて、見てみぬフリできないよなと思っていたので、私は目の前の困っている人に100円でも1000円でも、その時できる範囲で助けてあげられる人になりたいです。 本書で圭斗が置き引き少女のマリカが気になって家まで様子を見に行ったり、帰りを待ったりするシーン。完全に不審者の振る舞いと同じだから、 小野寺ワールドはサスペンスになることないよね??これ大丈夫だよね? なんてソワソワしてしまいました。
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こういう日常的な小説は、かつてなら仄暗い私小説に、なっていたんだろう。でも、今は小野寺がいる。 なかなか前向きになれない状況なのに、それを割り切っていく。これをしなやかさというのだろう。本当の意味で。
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小野寺さんの小説は、実際にいるどこかの誰かの日常を切り取ったお話のよう。 どんな小さな役、関わりが薄い人にもちゃんと名前があるからだろうか。 ただ先生をやめた理由があまりピンとこなかった。ストーカー男のことでも、あんなに警察に相談することを拒否していたのに、最後すんなりと警察に相...
小野寺さんの小説は、実際にいるどこかの誰かの日常を切り取ったお話のよう。 どんな小さな役、関わりが薄い人にもちゃんと名前があるからだろうか。 ただ先生をやめた理由があまりピンとこなかった。ストーカー男のことでも、あんなに警察に相談することを拒否していたのに、最後すんなりと警察に相談に行く。なら初めからそうしておけば…と思ってしまった。 そうなると、小説としては展開が違ってしまうんだが…。
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商業施設の警備員をしている圭斗。以前は小学校の教師をしていた。そこで保護者の相談に乗った事をきっかけに辞めてしまった。それからは人と関わらないような生き方をしてきた。だがそんなある日置き引きをしようとした女児を止めた事から新たな生き方を歩き出す。 一人の青年が失望から立ち直り前進...
商業施設の警備員をしている圭斗。以前は小学校の教師をしていた。そこで保護者の相談に乗った事をきっかけに辞めてしまった。それからは人と関わらないような生き方をしてきた。だがそんなある日置き引きをしようとした女児を止めた事から新たな生き方を歩き出す。 一人の青年が失望から立ち直り前進していく姿が描かれている。 物語は淡々と進んでいく。するすると読める一冊。
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困っている人がいたら助けになりたい。 そうしなかったなら、きっと自己嫌悪に陥って、 後悔する事になる。 ここまではOK。 けど、「たとえ自分が泥を被ることになっても」 という但し書きがついた途端に、 口ごもる。腰が引ける。逃げ腰になる。 自分一人ならどうやってでも生きていけるし...
困っている人がいたら助けになりたい。 そうしなかったなら、きっと自己嫌悪に陥って、 後悔する事になる。 ここまではOK。 けど、「たとえ自分が泥を被ることになっても」 という但し書きがついた途端に、 口ごもる。腰が引ける。逃げ腰になる。 自分一人ならどうやってでも生きていけるし。 なかなかそんな風には思いきれない。 それは私の仕事ではありません。 言い訳ばかり浮かんでくる。 それをさらりとやってしまうところが眩しい。 正に光が射している。 犠牲、とも思わず、誰を恨むでもなく、 これでいいとまっすぐ立っている若者が、 眩しくて仕方ない。 いや、そんな大層な小説ではないのかもしれないが。 勇気のない私は、ただ影で小さくなっている。
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幼い頃、母からネグレクトを受け祖父母に育ててもらった主人公。小学校の教員になったが、ある出来事をきっかけに教員を辞め警備員の職に就く。祖父母が亡くなり、人との関りをさけて生きている主人公も、いつしか周りが自分を見守っていてくれていることに気づく。新しい出会いや以前の同僚そしてなに...
幼い頃、母からネグレクトを受け祖父母に育ててもらった主人公。小学校の教員になったが、ある出来事をきっかけに教員を辞め警備員の職に就く。祖父母が亡くなり、人との関りをさけて生きている主人公も、いつしか周りが自分を見守っていてくれていることに気づく。新しい出会いや以前の同僚そしてなにより伯母や従兄弟の愛情が彼に光を射す。小野寺さんらしい作品だった。
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