ヴィクトリアン・ホテル の商品レビュー
私的にはミステリーだと思い込み読み始めてしまったから、少し期待と違うなぁと感じてしまった…。 ただ物語としてはとても考えさせられる内容で、優しさや自分が良いと思う事が相手を傷つけているかも知れない事。 でも悪く言う人は何をやっても批判するし、その心無い言葉に引っ張られるのは自分...
私的にはミステリーだと思い込み読み始めてしまったから、少し期待と違うなぁと感じてしまった…。 ただ物語としてはとても考えさせられる内容で、優しさや自分が良いと思う事が相手を傷つけているかも知れない事。 でも悪く言う人は何をやっても批判するし、その心無い言葉に引っ張られるのは自分を無くす事になるなっていうことを教えられた作品だった。 違和感を持ちながら読んでいて、過去と現実、登場人物のトリックが最後の方で分かって、そう言う事かと納得! とにかく色々と考えさせられる物語で良かったと思う。
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物語が過去と現在で交差してることはわかったが、場面転換が多すぎて種明かしの時にいまいちピンとこなかった。ただこの小説で伝えたかった、優しさは受けとる側の捉え方次第でいいようにも悪いようにもなるが、そこからは本人の責任であって周りがとやかく言うことではないってこと。 ホテルのゴージャスさを細かく描写していたが、勝手に横浜グランドホテルに置き換えて想像してしまった。
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終わり方が綺麗な良い作品 これは二度読み必至 上手い具合に叙述トリックに引っかかった やはりこういうラストの作品が好きだなぁ
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面白かった!下村さんの作品は初めて読みました。 何を言ってもネタバレになりそう…とりあえず最初から読み直してきます。楽しみ。 今にして思えば、「コロナ禍なのに授賞式とかやるんだ」という違和感は合っていたんだ…!
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途中から最後まで 頭の中が混乱したまま読了 もう一度読み直す ん? さまざまな悩み、罪、喜び 思いやりが人を傷つけて やさしさを憎んで 100年の間、ホテルは人々を見つめ続けてきた 壮大な物語を感じた もう一度読もうかな
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舞台は、ヴィクトリアン・ホテルという超高級なホテル。さまざまな登場人物が入れ替わり立ち替わり描かれる群像劇。 登場人物の事情が少しだけ見えてきたところで次の人物のエピソードに移るので、ストーリーの進み方がゆっくりに感じた。人物同士が少しずつ絡んでくるからどんどん先も気になってき...
舞台は、ヴィクトリアン・ホテルという超高級なホテル。さまざまな登場人物が入れ替わり立ち替わり描かれる群像劇。 登場人物の事情が少しだけ見えてきたところで次の人物のエピソードに移るので、ストーリーの進み方がゆっくりに感じた。人物同士が少しずつ絡んでくるからどんどん先も気になってきて、もどかしかった。 終盤、急にある情報が与えられて、『何これそういうオチ?』と驚いたけどそれは違った。よかった(笑)。でも考えても頭がこんがらがって、理解できないまま先を読んだのでしばらくスッキリしなかった。 仕掛けがわかってもパッとクリアにすべてがわかるわけではなく、ひとつひとつ見ていかないと全体像を理解できなかった。複雑。そういう意味で、一気に霧が晴れるような気持ちよさではなかったものの、からくりはとても面白かった。 (読み終えてもまだ理解できていない部分が多くて、見返しながらメモとっちゃったけど 笑) 文章中、文字の横に点をつけて強調する部分が多かったのだけれど、私はそのかたちをあまり好きではなくて、出てくるたびに少し気になってしまったな。 登場人物たちが善意について言っているあれこれに共感した。作者はこれを伝えたいんじゃないかなと感じて、みんなに伝わったらいいなって思った。みんなが人のいいところを見られたらいいのにね。優しい気持ちが報われる世の中がいい。 『物語も現実の人間関係も、善意でとらえるか悪意でとらえるかによって印象は変わる』『人間の見方ってね、本人は気づいていないだろうけど、自分の偏見をさらけ出しているのと同じなんだよ』という言葉、ここのところそう感じるできごとが多かったのでしみじみ納得。 ラストもよかった。好きな終わり方。
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初作家さん オリンピックが延期された コロナ禍の年から始まる ヨーロッパの古城をモチーフにした 100年の歴史あるヴィクトリアンホテル 一旦幕を閉じる日 の前日のホテル客 ・佐倉優美(佐渡島)→大物女優が母の2世女優 ・林志津子.敏行夫妻→弁当屋 友人の保証人 になりその友人が失踪 ・三木本貴志→毒親育ちで その日暮らし ・岡野→ベルマン ・高見光彦→文学賞を受賞した小説家 ..三鷹コウ ・森沢祐一郎→TVスポンサーの大企業の偉い人 "優しさ""善意”がテーマなのか.. "優しい”て言葉の一つでも 人により受け取り方が違う 同じ言葉だけれども.. "優しい気持ち”で行った "行い”で結果 傷付く人がでる ..と思い悩む登場人物達 考え過ぎず 行動したらいいのに.. 誰のせいでもない.. 人に影響与えてるなんて 思い過ごしだから 自由にやれ ..と言いたい..笑 あとSNS等 理不尽な意見の 反論的な考え.. 宣言..とか頭に残った 同じ考えだったので スッキリした 悩みにヒントをくれる お助けキャラ的人物達 も複数出てきた 最後は ドタバタして..良かった 恋アリ..希望アリ.. 夫婦愛..時間..叙述..等等等 猫足のソファ.. ダマスク柄の壁紙.. 素敵なホテル.. 映画になるのが 目に見える様な話 高見光彦(小説家)の言葉に 「"企みに満ちた野心作”と 褒めていただいて嬉しく..」 ってあったけれど "企みに満ちた野心作” という感じで..面白かった
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終盤の意外な展開。読み進めるたびに迷子になるような、ジェットコースターが下がっていくような、まさに老舗ヴィクトリアンホテルに彷徨ってしまったような、未体験な感覚に陥った。ありふれた感想にはなってしまうが、とてもおもしろい作品だった。
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高級ホテル「ヴィクトリアンホテル」の最後の日 様々な人がホテルを訪れ、話が絡み合っていく。 話自体は何人かの視点でそれぞれ進んでいく。 ドラマや映画を見ているような感じで、一気に読めた。 (実際は映像化は無理そうだが) SNSや口コミの一部の悪意ある人の意見をどうとらえるかと...
高級ホテル「ヴィクトリアンホテル」の最後の日 様々な人がホテルを訪れ、話が絡み合っていく。 話自体は何人かの視点でそれぞれ進んでいく。 ドラマや映画を見ているような感じで、一気に読めた。 (実際は映像化は無理そうだが) SNSや口コミの一部の悪意ある人の意見をどうとらえるかというテーマが一貫してあり、価値観は人それぞれだからこそ、全員を納得させる表現は難しいということが議論されていた。 難しいテーマだけど小説内でそれぞれの人が意見しており、 すっと入ってきた。 最後、色々な話が交差するところでは、 こうだったのか・・びっくりした。少し前のページに戻って、どうだったかを確認してしまった。 読みやすいし、話の進み方やトリックなど好きな作品でした。
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概ね時系列は想定できていたものの、複数視点での往来する人々の描写によって作家陣の年代を特定するのにローディングマークが出ました笑 『逆転正義』にて良い意味で苦い顔をしながら読んだ記憶が新しいなか、当作品の一貫したテーマも現代的で共感の嵐でした。主観として“思う”、“感じる”は良いとして、自己主張の刃を振りかざす悲しい風潮はなくなってほしいものです。
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