木挽町のあだ討ち の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
第169回直木賞候補作、第36回山本周五郎賞受賞作。面白かった!!!すごく読みやすかったし、一人ひとりの語り口がすごく良くて。途中であ、これ、って気づいたけど、それでも全然色褪せない楽しさ。一気に読んでしまいました。
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直木賞候補作品 時代小説初心者なので読みきれるか少し不安でしたが、読みはじめると家事そっちのけで笑、ページをめぐる手が止まりませんでした。 読んで良かったなぁ。 読み終えた後、もう一度読みたくなりました。 余談ですが、前から気になりつつ直木賞候補になった事で読んでみようと本屋...
直木賞候補作品 時代小説初心者なので読みきれるか少し不安でしたが、読みはじめると家事そっちのけで笑、ページをめぐる手が止まりませんでした。 読んで良かったなぁ。 読み終えた後、もう一度読みたくなりました。 余談ですが、前から気になりつつ直木賞候補になった事で読んでみようと本屋に行ったら、意外にも売り切れの店舗が多く、直木賞候補作品コーナーを設置されてた、くまざわ書店さんでようやく購入できました。 くまざわ書店さん、ありがとうございます⭐︎
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満点! ダイスキだ! たまらん!!! 直木賞候補になったので 気になってたし買うか… 手に入れてすぐ読み出して 睡眠時間が減ることも惜しくなく 没頭して読んだ 二章目で え?このスタイルで最後までいくん? 飽きちゃいそうだな… ってチラッと不安になったけど 飽きるかーい!!!...
満点! ダイスキだ! たまらん!!! 直木賞候補になったので 気になってたし買うか… 手に入れてすぐ読み出して 睡眠時間が減ることも惜しくなく 没頭して読んだ 二章目で え?このスタイルで最後までいくん? 飽きちゃいそうだな… ってチラッと不安になったけど 飽きるかーい!!! このスタイルで完璧よ!!! 時代小説好きなら 読まずに死ぬことが 許されんのではなかろうか 出会えてない人がいないことを願う たまにしか読まない派閥だが すこぶるよかったんだよ 泣くし笑うし昂ぶるんだよたまらん! ミステリーとしてもすばらしかった 最初は仇討ちに関わった人々の 人生いろいろばなしかと思ってたんだけど え?! ちょっと待て! そんな!辛すぎるやろ?!?! 真相を、真相を教えてくれ!! って読むのやめられなかった コーフン冷めず眠れないので 寝る前に読むのは 絶対におやめいただきますよう まだ未読の方にはお願いしたい まごうことなき星5つ いい本に出会えてうれしい
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話題の作品やっと図書館から… 大変面白く読みました。 ある武士が仇討ちの詳細を聞きたいと芝居小屋に尋ねてくる。 一人一幕、芝居小屋の関係者が語って聞かせるという構成で、幕間に拍子木が鳴るようでまさに舞台を観ている気持ちになりました。 「人としての道を過つことなく、阿らず、義をつ...
話題の作品やっと図書館から… 大変面白く読みました。 ある武士が仇討ちの詳細を聞きたいと芝居小屋に尋ねてくる。 一人一幕、芝居小屋の関係者が語って聞かせるという構成で、幕間に拍子木が鳴るようでまさに舞台を観ている気持ちになりました。 「人としての道を過つことなく、阿らず、義をつらぬくことだと思います」 主人公・菊之助の武士道に対する清廉さが胸をうちます(T-T) タイトルの「木挽き町のあだ討ち」意味がわかると深いです!気持ちの良い終わり方!アッパレ‼︎ ただですね… 時代小説が大好きなんです。 今回、あれ?なんかよく似たのを読んだかも⁇ って思っちゃって… 過去直木賞受賞の「吉原手引草」がこんな構成だったなぁと… ちょっと嫌なことに気づいてしまったんです(*_*) それがなかったら☆5以上です。
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とざい、とーざい。 時は睦月晦日の宵、ところは木挽町・芝居小屋の裏通り。 赤い振袖をまとった人影に、1人の無頼の博徒が声を掛けた。女と見てよからぬことを考えたのだろうが、博徒が驚いたことには、それは娘ではなかった。振袖をひらりと脱ぎ捨てたのは美しい若者。そればかりではなく、博徒を...
とざい、とーざい。 時は睦月晦日の宵、ところは木挽町・芝居小屋の裏通り。 赤い振袖をまとった人影に、1人の無頼の博徒が声を掛けた。女と見てよからぬことを考えたのだろうが、博徒が驚いたことには、それは娘ではなかった。振袖をひらりと脱ぎ捨てたのは美しい若者。そればかりではなく、博徒を親の仇と呼び、太刀をすらりと抜いたのだ。高らかな名乗りに群れ集まる野次馬。その面前で立ち回りが始まる。しかし、博徒と若侍、まるで体格が違う。危うし若侍。 手に汗握る見物人を尻目に、若侍は博徒を仕留め、首級を上げたのだった。 白い雪に飛び散る赤い血潮。白皙の美少年が見事、仇の大男を倒したのだ。見物衆はやんやの喝采。 これぞ世に言う、木挽町の仇討ち。 2年後、木挽町・森田屋を1人の若侍が訪れる。仇討ちを果たした若衆、菊之助の縁者で、参勤交代で初めて江戸に来たのだという。 若侍は芝居小屋の誰彼を訪ね、仇討ちについて聞いて回る。それとともに、彼ら自身の来し方についてもじっくり聞いていく。 木戸芸者。殺陣指南役。女形兼衣装係。小道具。戯作者。 いずれも裏方だが、芝居にはなくてはならない面々だ。 菊之助は仇討ちを果たすまでのしばらくを、この芝居小屋の面々とともに過ごしていた。 彼ら・彼女らはここにたどり着くまで、それぞれの事情を抱えていた。芝居に魅入られ、あるいは芝居に助けられ、ここへ流れ着いたのだった。人情あふれる彼らは、若き菊之助の面倒も何くれとなく見てやっていた。 若侍を導き手に、さまざまな立場から、芝居小屋のあれこれ、取り巻く人間模様などが語られるのも読ませどころだが、徐々に、肝心の仇討ちも、最初とは異なる様相を見せていく。 果たして、江戸を賑わせた鮮やかな仇討ちの陰にはどんな物語があったのか。 最後を締める語り手は誰か。 構成も見事。結末も爽快。 欲を言えば発端の事件がそれほど簡単に解決するものか、疑問は残るが、そこにこだわるのは野暮というものだろう。 タイトル自体も実は伏線だったという仕掛けも小気味よい。 あっぱれの快作。
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★5 登場人物の生き様が魅力的すぎる!覚悟と決断が眩しい時代小説ミステリー #木挽町のあだ討ち ■あらすじ 江戸の木挽町、芝居小屋の近くで、あだ討ちが発生した。 その出来事を芝居小屋の面々に聞き取ることで、どんな背景であだ討ちが成されたのか語られる時代小説ミステリー。 ■きっ...
★5 登場人物の生き様が魅力的すぎる!覚悟と決断が眩しい時代小説ミステリー #木挽町のあだ討ち ■あらすじ 江戸の木挽町、芝居小屋の近くで、あだ討ちが発生した。 その出来事を芝居小屋の面々に聞き取ることで、どんな背景であだ討ちが成されたのか語られる時代小説ミステリー。 ■きっと読みたくなるレビュー 面白い!★5 人物、構成、謎解き、エンタメ性、バランスも抜群で小説としても高品質で文句なし。素晴らしい作品でした。 大河ドラマのようなスケールの大きな時代小説もいいですが、庶民の暮らしや人情が分かる小説が大好きなんですよね。本作がまさにそんな作品。 江戸の町で生きる彼らの顔や風貌が目に浮かんでくるようで、まるで芝居小屋に足を踏み入れてしまった感覚。全員が全員、熱い奴らで、みんな人としての魅力が満点なんですよね~、きっとあなたも胸キュンしちゃう奴らです。 〇芝居小屋の集客、木戸芸者「一八」 江戸の芝居小屋の活気がリアルに伝わってくる!いいキャラクターですね。仕事をしていて楽しくてしかたがないのでしょう。 若かりし頃、訪問販売の仕事をしていたことがありました。給料は良かったのですが、人に「売りつける」ことへの疑問が大きくなり、辞めたことを思い出しましたね。 〇殺陣師「与三郎」 武士道と剣術の腕前で生きる男、カッコイイ!男が惚れる男ですね。人生の岐路に立ち、大きな選択を覚悟をもって決断していく。人の縁というのは何物にも代えがたいですね。 〇衣装係で女形「ほたる」 人の恩義、師弟愛が美しすぎて号泣… 貧富、階級、ジェンダーなど、どの時代にも差別はありますが、人が人に惚れる美しさと奥深さに痺れました。 〇小道具作り「久蔵」と家族 江戸の長屋で夫婦が手を取り合って生きている姿が目に浮かんでくる。なにも天下統一や大金を稼がなくとも、家族を守って全うすることこそ人生の目的ですよね。 〇脚本家「金治」 「私は何をやりたいんだろう?どんな職業につきたいんだろう?」誰でも一度は考える悩みです。楽しく人生を過ごしたいと思うなら、何が必要なのか… 私もここに書かれていることが正解だと思います。 〇武士「菊之助」 亡き父のあだ討ちを決めた、本作の主人公です。人生経験が少なく、世間知らずの若者が、多くの人たちに出会って成長していく。時代も身分も関係なく、覚悟をもって問題に立ち向かうことこそが、未来への扉を開ける鍵になるのでしょう。 また本作は謎解き要素も、味わい深くて大好きです。 なぜあだ討ちがされたのか? 人が本気になったときの眩しさが、あまりにも強烈でした。 ■きっと共感できる書評 生まれた家柄や経済状況、受験戦争、就職、結婚…人生には様々な選択する場面がある。すべてがうまくいくわけではなく、おそらく失敗することのほうが多い。頭では覚悟をもって再チャレンジすればよいと分かっているのですがが、なかなか難しいんですよね。 覚悟を持たせてくれるのは、きっと隣にいる人間なんです。家族や友人や仕事仲間など、人との縁は宝物であることを思い出させてくれる作品でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「まあ何人聞いても同じことだよ。あれは立派な仇討だった。それだけのことさ」 睦月晦日の戌の刻、芝居小屋が立つ木挽町で起こった一件の仇討。 二年前に木挽町界隈を賑わした仇討について、一人の若侍が今更のように芝居小屋内を転々と聞き回る。 木戸芸人に、立師、衣装部屋の女形、小道具、筋書、と脛にうっすら傷持つ面々を訪ね歩く内に、完璧と思われた仇討の真相が見えてきた。 仇討の真相よりも、木戸芸人たちの来し方がどれも切ないもので泣けた。みながそれぞれに居場所を求めて流れ着いた芝居小屋。悲しい過去も乗り越え芸の肥やしにしていく逞しさがとても心地よい。そしてそんなみんなから慕われ可愛がられ、見事父の仇を討ち取った菊之助が眩しい位に清々しい。 ただ難を言えば、第五幕までは面白くて夢中で読んだけれど、終幕のまとめ方が好みではなかったかな。 急いで無理くりまとめたような感じ。どこかで似たような話読んだな…と。ちょっと惜しい。 「頭で分かってるってのと、腑に落ちるってのでは話が違う」 「人を見下す野郎だって、いずれ焼かれて骨になる」 「お前さんの世間は平べったいから、私はここにいるのが気楽でいい」 「骨の髄まで筋を通して生きられるようにすればいい」 「面白がったらええですやん」 心に響くセリフもたくさんあった。
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終幕に入ってもしばらくは気づかなかった。もしかしてと思ってからは自分の考えを確かめるために早く早くと先を急いで読み進めた。うーん、すごい。一章から五章までの話がこうまとまるのか。 すごい書き手だと思う。
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あまり食指は動かなかったのですが、山周賞ということで読みました。本の構成上途中でダレ気味になり、最終章はちょっとがっかりでした。受賞するだけの出来上がりですが、私の好みではないかなあ。
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はいもう山本周五郎賞でいいんじゃないでしょうかこれ え?もう受賞してる? 知ってるわ! みなさんご存知の通り山本周五郎賞は時代小説の大家の名を冠しているにも関わらず、時代小説の受賞はわりと少ないんですよね 以前から自分とは相性抜群の山本周五郎賞の2023年の受賞作は久々の時代...
はいもう山本周五郎賞でいいんじゃないでしょうかこれ え?もう受賞してる? 知ってるわ! みなさんご存知の通り山本周五郎賞は時代小説の大家の名を冠しているにも関わらず、時代小説の受賞はわりと少ないんですよね 以前から自分とは相性抜群の山本周五郎賞の2023年の受賞作は久々の時代小説 こりゃあ読むしかない! いやもう参った もう山本周五郎賞でいいんじゃないこれ (だからもう受賞してるっての!) 正直途中でからくりが予想できちゃうんですが、それでも面白い!それでも泣ける! 正直予想よりちょっと上いってたし 話の顛末が見えてるのにこんなに面白く最後まで読めたのは何故か? それは『木挽町のあだ討ち』を語る登場人物たちの生きてきた有り様が胸にドカンとくるからなんです ドカンときてスッと落ちるからなんです 諦めちゃダメなんですよ 諦めないためには助けを求めていいんですよ 山本周五郎の名に相応しい時代小説の名作の誕生に喝采を! そして今のうちに他の賞も受賞すんじゃね?と予想しておいて、さすがひまわりめろんさんと言われる算段
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