本屋で待つ の商品レビュー
〈地域の小売店の可能性と、そこで成長する若者たちの姿を描く感動作〉 ブクログどなたかの本棚から図書館予約 本当にあるんだあ 少しづつ少しづつ 地域の中で高齢者に寄り添い、不登校の若者も巻き込んで…… 待つこと、聴くこと とても興味深く読みました わが町の徒歩圏に本屋がなく...
〈地域の小売店の可能性と、そこで成長する若者たちの姿を描く感動作〉 ブクログどなたかの本棚から図書館予約 本当にあるんだあ 少しづつ少しづつ 地域の中で高齢者に寄り添い、不登校の若者も巻き込んで…… 待つこと、聴くこと とても興味深く読みました わが町の徒歩圏に本屋がなくなった あの本棚の前をぶらぶらする快感が味わえなくなって久しい 遠くへ出かける体力がないのでネット注文するが 表紙を眺め手触りを楽しみ一冊を手にするときのワクワク感は送られてくる本とはまた違う もちろんとても助かってはいるけれど こういう多角経営の本屋さんできないかなあ ≪ この町で みんな知ってる 本屋さん ≫
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どんなタイミングからでも熱意と優しさがあればうまくいくのかもと思わせてくれたお話。 熱意と優しさがあったら周りにいい人が集まったり、周りの人が優しくなったりするのは往々にしてあると思う。 こううまくいったのは運ももちろんあると思うが、これをロールモデルにできるような、お店の少ない...
どんなタイミングからでも熱意と優しさがあればうまくいくのかもと思わせてくれたお話。 熱意と優しさがあったら周りにいい人が集まったり、周りの人が優しくなったりするのは往々にしてあると思う。 こううまくいったのは運ももちろんあると思うが、これをロールモデルにできるような、お店の少ないエリアが他にもあるのではないかと思った。
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一見すると何のポリシーもなく事業を広げていった田舎の本屋さんだけど、そこには訪れる人、働く人への並々ならぬやさしさがこもっていた。行きたい。
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◉前説著者は地方都市にある、経営難に喘ぐ書店の再建を果たした書店の店長。本書には再建までの軌跡を数々のエピソードを交えて語られる。 とは言え、そこに明確なビジョン・綿密な計画があったわけではない。結果として、日々の来店客からの相談事やお困り事への懸命な対応が書店再建のヒントを得...
◉前説著者は地方都市にある、経営難に喘ぐ書店の再建を果たした書店の店長。本書には再建までの軌跡を数々のエピソードを交えて語られる。 とは言え、そこに明確なビジョン・綿密な計画があったわけではない。結果として、日々の来店客からの相談事やお困り事への懸命な対応が書店再建のヒントを得る。 当初、なぜ『本屋で待つ』という詩的タイトルなのか?不思議に思っていた。読み進めるうちにその意味がしみじみと理解でき、本書が単なる経営的視点で描かれた書店再生ドキュメントではないことを表すタイトルになっている。 ◉あらすじ 舞台は広島県庄原市の山間の町にある『ウィー東条店』という書店。この書店は都会にある新刊書店とは一線を画す。一言でいえば書店の体をなした『萬屋(よろずや)』。 店内には美容室、敷地内にはコインランドリー・ベーカリーまで備え、また付帯サービスとして、写真DPE・年賀状印刷も受け付ける。それらは別に目を見張るサービスではない。興味深いのはサービスを拡充していくことで、新たな要望を呼び込んでいく。例えば、年賀状の宛名書きをしてもらえないか?壊れた家電の修理をお願いできないか?…とにかく連日地域の『困り事』が押し寄せくるようになる。 本書はそこに至るまでの佐藤友則氏の半生とともに、多角経営に至ったいくつかの奇跡と偶然のエピソードを交え描かれる。必ず触れなければならないのは、そこで働く若者たちの成長ぶり。書店は典型的労働集約型業態。著者は不登校や引きこもりがちの10代の若者を積極的に雇い、彼らの成長ぶりを信じ支える。ウィー東条店の再生は若者の成長譚でもある。 ◉総評 新刊書や雑誌販売という書店専業で営めるのは大都市書店の一握り。書店の利益はそもそも低い。 ではなぜ低いのか?出版業界特有なルールとして、『再販売価格維持制度(再販制度)』と『委託販売制度』が横たわっているから。 ざっくり言えば、前者は本の価格は出版社が決め、書店での値引きは認めない。後者は取次会社が書店の売れ行きを予想して書店に発給、売れ残れば出版社に返品可能。書店は在庫リスクを回避でき、出版社がそのリスクを負っている構造。 となれば、書店は利益向上を図るには、本以外の商品を販売する、サービス品目を増やす…といった『本を媒介』とした多角経営=萬屋商法に向かわざるを得ない。 と言うのはいと容易い。資金・人材面の物理的要件が揃ってこその話。本書は改革の途上の起こった苦闘ぶりをつまびらかにしている。 それはまさしく試行錯誤・東奔西走・我武者羅…という四字熟語に上に成立した改革の効果が徐々に見えるにつれ、読者は書店経営の無限さを知るとともに、方やその経営の難しさ・厳しさを目の当たりにする。 書店が姿を消すには明確な理由がある。書店を脅かすネット販売の急成長、旧態依然とする書籍流通システム、書店経営を下支えしていた雑誌メディアの急落…が書店ゼロの自治体が27%の現実を生み、むべなるかな…と思ってしまう。 〈街には書店が必要!〉から〈街に必要とされる書店とは?〉にシフトチェンジに行うには、一書店の経営努力ではどうにもならないところまできていることを本書は警鐘ならしめている。
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第117回アワヒニビブリオバトル テーマ「独立」2ゲーム目で紹介された本です。ハイブリッド開催。 2024.8.6
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ウィー東城店に行ってみたい!と本好きな人なら誰でも思うのではないでしょうか。 佐藤さんがこの書店と従業員のために過ごした日々を、心情の変化とともに惜しみなく綴ってくれているように思います。 まるで小説のようにスラスラと読め、決してお仕事本やハウツー本みたいな、読んでいて疲れる要素...
ウィー東城店に行ってみたい!と本好きな人なら誰でも思うのではないでしょうか。 佐藤さんがこの書店と従業員のために過ごした日々を、心情の変化とともに惜しみなく綴ってくれているように思います。 まるで小説のようにスラスラと読め、決してお仕事本やハウツー本みたいな、読んでいて疲れる要素はありません。 書店の可能性と、人間の可能性、過疎化の地域においては希望を見出すような素敵な本でした。 遠くからですがウィー東城店を応援しています。
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<目次> 第1章 第2章 第3章 <内容> 広島の庄原という、内陸の小さな町の本屋。そこの若き主人のお話。エッセイと言うよりはノンフィクション。見えてくるのは、「本屋」という商売。ヒトをつないでいくのだ。本だけでなく、そこに絡むいろいろなものを。不登校の店員たち(そのうちの一人は店長となる)。地域の人たち。ITの時代、本はネットで楽に買える。でも…。
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仕事術とか、ビジネススキルとか、戦略とか、戦術ではなかった。 ぼくには、お客さんひとりひとりの姿が、すべて勉強だった。 . 本屋に来る人のすべてが、なにかに悩んでいるわけではない。でも、その何割かは悩むとまではいかないまでも、なにか困りごとを抱えて、書棚を一所懸命眺めている。 . ぼくたちは自分たちの職場を守るために、いつでも知恵を振り絞らなければならない。すくなくとも、それをだれかのせいにしてはならない。 . ぼくは、働く自分の姿を見て彼に学んでほしいと思ったが、それは人に教える根気のない者の言い訳で、上司としてなにもしていないのと同じことだった。 . 彼らの(お客さんの)知的好奇心にこたえることが、本屋としての腕の見せどころだ。 こんなにおもしろい本があるんですよ。 言葉には出さず、念を送るように、棚に本を並べる。 お客さんがなにもいわず、その本をレジにもってきてくれるとき、ぼくは跳ねて踊りたいくらいにうれしい。 . 学校に行けなくなった子たちにたいして、ぼくがよくいうことがある。それは、君らのほうがずっと強いよ、ということだ。 多くの人たちは集団から外れることを嫌う。でも、君たちは集団から外れるという勇気ある選択をした。 だからすごいんだ。 . 「三年先までは会社はあると約束できるけど、それから先は一切保証してやれんぞ。自分らで稼ぐんぞ。そのための力をつけるんぞ」 . 人生で師匠に出会うということは滅多にない事だと思っています。 僕は有り難いことに三人の師匠に出会うことができました。師とは、死ぬまで日夜問い続けられる存在ではないでしょうか。 しんどい時、孤独な時、いつも心に師が居てくれました。 . 待つということは聴くということとよく似ています。待てない人はおそらく人の話(心の奥底の想い)を聴けていないと思います……。かつての僕がそうであったように。静かに待つということは案外難しく、特に僕には難しい行為でした。でも、彼ら彼女らの事を理解しようと思えば待つしかなかったのです。逆に言うと、彼ら彼女らが待っていてくれたのかもしれません。 だって、彼ら彼女らはいつも静かに黙っていましたから。 .
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こんなあったかい社会でありたいと思う。 仕事への心構えというか、向き合い方を、ついつい大きな波に飲まれそうになるけど 少し立ち止まって軌道修正していきたいな。
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貸出冊数が伸びない…、どうしてだろう、どうしたらいいのかな、と考えていた。 っていうか貸出冊数を伸ばすことが目的なのか?とか、図書館は何をしたいのか?とか。どうありたいのかとか。 たまたまこの本を手に取った。前から読みたいと思っていて、そのままにしていた本。 近くの庄原市の書...
貸出冊数が伸びない…、どうしてだろう、どうしたらいいのかな、と考えていた。 っていうか貸出冊数を伸ばすことが目的なのか?とか、図書館は何をしたいのか?とか。どうありたいのかとか。 たまたまこの本を手に取った。前から読みたいと思っていて、そのままにしていた本。 近くの庄原市の書店の話だった。 田舎の書店。 本を売っているだけでなくて、プリンターが壊れたり、ケータイの使い方が分からなかったりして困って来店する高齢の人たちに寄り添う書店。 あー、こういうことかもしれない、と思った。 スタッフのみんなとこの本を読んで話したいなと思った。
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