本屋で待つ の商品レビュー
めちゃめちゃ面白かった。最初はどうなるかと思った。心に響いたのは、本は社会から信頼されている商品だということ。 面白かった、と思ったら島田さんの手がけた本だったのか。私には島田さんの作った本は合うのかも。
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困っている人を助ける。 本屋への信頼というものが根底にあると言うがまず行動力がすごい。 従業員が成長する姿も素晴らしい。 仕事でよく店の前を通っていたが有名店と知らず寄れていない。 是非雰囲気を味わいたい。
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・ 思いもよらぬ(失礼!) おもしろさでした。 小売ってコツコツ積み上げる大変な商売だけど、本屋はなおさら大変。斜陽産業だもの。 広島県にある書店”ウィー東城店”の4代目、佐藤友則さんの経営奮闘記です。 コインランドリー、美容院、化粧品・文具・CDや地域の特産品なども販売さ...
・ 思いもよらぬ(失礼!) おもしろさでした。 小売ってコツコツ積み上げる大変な商売だけど、本屋はなおさら大変。斜陽産業だもの。 広島県にある書店”ウィー東城店”の4代目、佐藤友則さんの経営奮闘記です。 コインランドリー、美容院、化粧品・文具・CDや地域の特産品なども販売され、年賀状の宛名書きや印刷も行う。今でこそ見られる形態だけど、同時としては本屋とは思えない品揃えに生き残りへのガッツを感じます。 さらっと、淡々と書かれているように読めたけど、経営のスタンスや成し遂げられていることのすごさってそう簡単なことではないと思う。 お金よりここまで”ひと”を大切にするのって、できそうでできないですよ、だって経営者はお給料を払わなきゃいけないもの。相手が納得して動くまで”待つ”辛抱強さ、マネジメントとして、ひとのあり方として尊敬します。 本に関わる者として、食い入るように読ませていただきました。
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なんなんだこの佐藤友則という人は! でも今は…とgoogle mapを見てみたら (あった!評価もいいぞ)と嬉しくなる。 本屋さんはこの時代本当に大変だとおもうけれど工夫と思いやりで続いていってほしいと心から願う。「社会にあるたくさんの基準」押し付けられたら嫌なくせに人には求める...
なんなんだこの佐藤友則という人は! でも今は…とgoogle mapを見てみたら (あった!評価もいいぞ)と嬉しくなる。 本屋さんはこの時代本当に大変だとおもうけれど工夫と思いやりで続いていってほしいと心から願う。「社会にあるたくさんの基準」押し付けられたら嫌なくせに人には求めるよなぁ。青年塾がまだあるならば覗いてみたい。
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町の人たちがなんでも相談にくる山間の本屋、「ウィー東城店」。地域の小売店の可能性と、そこで成長する若者たちの姿を描く。 予想外に深い一冊だった。
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「本は人々の生活に根づき、読む人にいろいろなことを教えた。実用的なことはもちろん、生き方や、歴史、社会のこと、恋愛のこと、性差のこと、問う人がいれば、だれかがその問いに答えた。 本への信頼とはつまり、そういう多種多様な問答の積み重ねによって築き上げられたもので、一朝一夕にできあが...
「本は人々の生活に根づき、読む人にいろいろなことを教えた。実用的なことはもちろん、生き方や、歴史、社会のこと、恋愛のこと、性差のこと、問う人がいれば、だれかがその問いに答えた。 本への信頼とはつまり、そういう多種多様な問答の積み重ねによって築き上げられたもので、一朝一夕にできあがったものではない。学者や、作家や、マンガ家といった人たちが、長い時間をかけて、その信頼を築いたのだ」(pp.68-69) そのように、本への強い信頼を確信している著者が、コミュニティーの核として、本屋を経営している。 言葉の意味に限らない様々なコミュニケーションの形を、本屋の経営を通して必然的に身につけていった著者ならではの内容がけっこう好き。
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単なる書店経営に関するノウハウ本的なものと思っていたら、 書店をめぐるエッセイ的な要素もありの、人を見ること、信じてやらせてみることの大切さなども含まれ、あたかも「人生で必要なことは書店経営で学んだ」みたいな本。版元の夏葉社の島田さんがウィー東城店の元店長佐藤氏に聞き書きしたもの...
単なる書店経営に関するノウハウ本的なものと思っていたら、 書店をめぐるエッセイ的な要素もありの、人を見ること、信じてやらせてみることの大切さなども含まれ、あたかも「人生で必要なことは書店経営で学んだ」みたいな本。版元の夏葉社の島田さんがウィー東城店の元店長佐藤氏に聞き書きしたもの。 夏葉社のような版元だからこそ佐藤氏に出会うことができ、この本ができあがったと考えると、当事者じゃないけど感慨深い。 表紙の絵がかわいい。昔住んでいた地方都市のロードサイド店を思い出した。 書店は、ほかの商売と違って、同じ物を二度三度買ってもらえない、というところ、あたりまえなのことなのに改めて認識した。 p58 *本屋というのは考えれば考えるほど、不思議な商売だった。お客さんたちはときに、心のなかをすべて洗いざらい打ち明けるような、そんな一冊をレジに持ってくる。「仕事が10倍うまくいく方法」、「人間関係にもう悩まない」、「絶対成功ダイエット」、「引きこもり脱出マニュアル」 ~~ 「この本がいい本だといいなあ」と願うだけだ。 p69 2004年の暮れに、印刷された年賀状をとりにきたおじいさんが宛名を書いてくれないか?と言う。 *「手が震えて、もう書けんのんじゃ」 そう話すおじいちゃんの表情が忘れられず、なにか代筆以外のやり方はないだろうか、としばらく考えた。 ・若いころは思いもしなかった。年老いた人の書く震えるような文字を怖いとさえ思った。文字が書けなくなる日がやってくるなんて思いもしなかった。 年を経て。祖母や父、母たちが老いるにつれて文字が震え、筆跡が薄くなっていくのを見るにつれ、若い人にはわからないこと、年取ってみないとわからないことがあるんだなと思う。 この本ではあて名書きを請け負うことを決めた佐藤氏はソフトを導入し、業務用複合機を導入する。そしてその事業は近隣の人たちに喜ばれる。 「その人の身になって考えること」 子どもの頃から言われ続けてきたそんなことを、本当に実践した先に人の笑顔がある、って人並みだし、手あかがついた言葉だけどそう思う。 p104 *ぼくは、Sさんに自分のように働いてほしいとは思わなかった。そうではなくて、SさんはSさんのままで働いてほしいと思った。 そう思えたことが、ぼくにとっての大きな転機となった。 p128 *学校に行けなくなった子たちにたいして、ぼくがよくいうことがある。それは、君らのほうがずっと強いよ、ということだ。 多くの人たちは集団から外れることを嫌う。でも、君たちは集団から外れるという勇気ある選択をした。 だからすごいんだ。
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町の人たちがなんでも相談にくる広島の山間の本屋「ウィー東城店」。本はあらゆるジャンルを扱うものだからこそ、本屋はなんでも売れるしなんでもできる可能性に満ちている。なるほどなあ。地域のニーズに応えたサービスでその土地の人にとってなくてはならない場所になるのはわかる。まさか不登校の子...
町の人たちがなんでも相談にくる広島の山間の本屋「ウィー東城店」。本はあらゆるジャンルを扱うものだからこそ、本屋はなんでも売れるしなんでもできる可能性に満ちている。なるほどなあ。地域のニーズに応えたサービスでその土地の人にとってなくてはならない場所になるのはわかる。まさか不登校の子どもたちまで受け入れてしまうとは。ちょっともうお寺みたいで感服。懐の深さと相当の覚悟か
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「学んだことの証しは、ただ一つで、何かがかわることである」との林竹二の言葉を、本書を読み終えて想いました。 著者が経営する「ウィー東城店」は本屋さんだけではなく、化粧品・文具・CDや地域の産品等が売られている。物が売られているだけではなく、人が育てられている場でもあると思います...
「学んだことの証しは、ただ一つで、何かがかわることである」との林竹二の言葉を、本書を読み終えて想いました。 著者が経営する「ウィー東城店」は本屋さんだけではなく、化粧品・文具・CDや地域の産品等が売られている。物が売られているだけではなく、人が育てられている場でもあると思います。 広島県の山間部にあるという「ウィー東城店」。著者の佐藤さんは祖父が始めた本屋さんを父から受け継ぐ。 Amazon等のネット型書店に押されて、小さな書店は特に厳しい状況にある。そんな中、「ウィー東城店」は地元の人に愛され、成長している。 地元の人に「愛され、信頼されている」本屋さん。それはお客さんの様々な要望(プリンタが壊れた、年賀状の宛名書きをしてほしい等も)を聴き続けて、「本屋」という枠に留まらず、地元の必要に応えてきたから。 特にすごいなって思うのは、不登校になっている子ども達を託され、書店員として雇い、彼等が一歩を踏み出していけるようになったこと。 本屋さん、って大きな可能性のある場所、誰にとっての居場所にもなれる。こんな本屋さんが私の住む人口が3万人もいない小さな町にあればいいなって思います。 いつか訪れてみたい本屋さんです。 もう一つ驚いたのは、ウィー東城展がある庄原市の「観光ナビ」に登録されていること。 本の装丁もすてきです!
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親が開業した<ウィー東城店>という書店の店長を任された佐藤さんによる語り下ろしの本。ビジネス書としても読めるし、ケア論としても読める。 地域に求められる書店へ成長していくまでの試行錯誤の日々。お客様の要望に応じられるような経営・変革をしていけば、地域になくてはならないスペース...
親が開業した<ウィー東城店>という書店の店長を任された佐藤さんによる語り下ろしの本。ビジネス書としても読めるし、ケア論としても読める。 地域に求められる書店へ成長していくまでの試行錯誤の日々。お客様の要望に応じられるような経営・変革をしていけば、地域になくてはならないスペースになっていく。そして、人材を管理し育成することがこの方は上手。スタッフそれぞれの特性を認め、それを活かしていく。「もっとベタな言い方をすれば、『自分という存在のままでいいんだよ』と伝えること。(中略)そういうことができれば、彼女たちは元の自分を取り戻し、自分たちのペースで積極的に仕事をしてくれる」素晴らしい。見習いたい。
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