じゃむパンの日 の商品レビュー
日々の小さなことを、面白おかしく、くすっと笑えるように切り取る力。 実際、楽しい事ばかりではなかったかもしれないけど、人生の楽しみ方をわかっておられるように感じる文章力。 42歳で亡くなることになるなんて、人生とはほんとわからないもんなんですね…と赤染さん本人に話してみたくなる...
日々の小さなことを、面白おかしく、くすっと笑えるように切り取る力。 実際、楽しい事ばかりではなかったかもしれないけど、人生の楽しみ方をわかっておられるように感じる文章力。 42歳で亡くなることになるなんて、人生とはほんとわからないもんなんですね…と赤染さん本人に話してみたくなる本だった。 この本を読むまで赤染さんのことを知らなかったけど、親近感を覚えるところも多々あった。 好きな項目は、 「伊八郎の梅」(みかんは一日ふたつまでっ!)、 「新記録!」(編み物の記録、手袋の右手、四つ)、 「Let's スピーチ!」(あなたからあなた自身へ拍手するのだ)
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収録されている最初のエッセイ「じゃむパンの日」を読んだ時点で、これは凄い!とびっくり。 現実に起きた出来事(本当に?)への飛躍した著者の想像、それに笑いがプラスされ凄く面白いです。 エッセイというジャンルに対するイメージが広がりました。早逝されたのが本当に残念です。
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話題ということもあり、初読。 図書館に予約したら大変待たされた。。 エッセイらしいエッセイもあれば、白昼夢のようなエピソードもあり、不思議な味わいもあり楽しめました。 何くそっ!@祖母のエピソードが一番好きです。
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空想なのか現実なのかわからない独特の世界感に戸惑って居たけど、だんだんと引き込まれて、あーーーおもしろかった。ユーモアばら撒かれています。 関西人、京都ネタがちらほらしてるところもおもしろかった。 おうし座のおっさん。。。替え歌もいいし、終わり方も好き。
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2017年に亡くなった、芥川賞受賞作家である赤染晶子さんのエッセイ集。どの作品にも軽快なユーモアが溢れていて、思わずにやりと笑ってしまう。脈絡があるようで無いような会話が飛び交い、ときおり出てくる関西弁もおもしろい。一つひとつの話が短いこともあって、あっというまに読み進められる。...
2017年に亡くなった、芥川賞受賞作家である赤染晶子さんのエッセイ集。どの作品にも軽快なユーモアが溢れていて、思わずにやりと笑ってしまう。脈絡があるようで無いような会話が飛び交い、ときおり出てくる関西弁もおもしろい。一つひとつの話が短いこともあって、あっというまに読み進められる。 ただ笑い話が集められているわけではなく、自分の住んでいた場所や、家族などの登場人物に対するあたたかい眼差しのようなものが感じられた。そして、「雪まつりが終わると、雪像は壊される。人や動物などの雪像は目隠しをして壊される。」(p.105)といった文章のように、ふいにドキリとさせられたりもする。 私が気に入った作品は、『病院の夜長』。ルールの厳しい小児病棟で暮らす中学生の女の子が、禁止されているマニキュアを塗って看護師に咎められ、除光液を渡される。手の指のマニキュアを落とし、「もう、しません」と除光液を看護師に返した女の子は、しかし、足の爪にもマニキュアを塗っていてスリッパで隠している。「彼女は降参なんかしない」。悠々と自室に帰っていく女の子に、なぜだかとても共感した。
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ブクログのおすすめで見て気になって購入。装丁がノートみたいで可愛い。芥川賞作家とのことだけど筆者のことは全く知らない、しかももうこの世にはいない。タイトルから料理にまつわるエッセイかと思ったら全く関係なかった、生活や家族のことが書かれたエッセイ。京都弁が優しい感じのせいか、なんだ...
ブクログのおすすめで見て気になって購入。装丁がノートみたいで可愛い。芥川賞作家とのことだけど筆者のことは全く知らない、しかももうこの世にはいない。タイトルから料理にまつわるエッセイかと思ったら全く関係なかった、生活や家族のことが書かれたエッセイ。京都弁が優しい感じのせいか、なんだかふわふわした文体。妄想?ってぐらい不思議と現実感が薄い。お寺の小僧さんに一目惚れをして密かに「珍念さん」と名付けて友人と女の戦いをしたけれど本当の名前が普通すぎて百年の恋も冷めた話がお気に入り。他にも蝿取り紙に蝿がくっつく瞬間を見たくて奮闘したり、編み物で手袋の右手を4つ作ったり、クスッとくる話が多数。家族も周りの人も愉快。ちょいちょい小児病棟の話があったけどこの人どういう経歴なんだ?って思った。他の人の感想読んで共感したけどもっと前の時代の人かと思ってしまうぐらいレトロな感じが漂う本だった。
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芥川賞作家のエッセイ集と聞くと身構えそうだが、ぷっと吹き出してしまうようなユーモアが秀逸な、普通に笑えて、しかし、不思議な読み口がくせになる一冊だった。ノートのような独特の装丁も魅力的。
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まさに珠玉のエッセイ集に間違いない♪ 芥川賞を受賞後、油が乗ってくるであろう7年後に42歳で早逝された著者の真骨頂がここに凝縮している感ですね。 どれもこれもが笑わせられたり唸らせられたり膝を叩く連続のキラキラしたエッセイばかりでした。 亡き著者の類い稀な才能に惚れ込んだ方が小...
まさに珠玉のエッセイ集に間違いない♪ 芥川賞を受賞後、油が乗ってくるであろう7年後に42歳で早逝された著者の真骨頂がここに凝縮している感ですね。 どれもこれもが笑わせられたり唸らせられたり膝を叩く連続のキラキラしたエッセイばかりでした。 亡き著者の類い稀な才能に惚れ込んだ方が小さな出版社を立ち上げて出版に及んだものだと言う。 この作品を教えて下さった皆さんや労を惜しまず世に出して下さった皆さんに感謝します。 京都は舞鶴で生まれ育った著者ならではの感性とユーモアセンスと素敵な視点が詰まったエッセイの数々に拍手です。 いやあ良かった!
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赤染晶子(あかぞめあきこ)さん、2010年に芥川賞受賞されるも、2017年に42歳という若さで病死される。 新潮社の元編集者の方が、このまま赤染さんの本が無くなってしまうのは惜しいと、新たに出版社を設立し世に出した一冊がこのエッセー集。 同じ年には綿矢りささんや金原ひとみさんが...
赤染晶子(あかぞめあきこ)さん、2010年に芥川賞受賞されるも、2017年に42歳という若さで病死される。 新潮社の元編集者の方が、このまま赤染さんの本が無くなってしまうのは惜しいと、新たに出版社を設立し世に出した一冊がこのエッセー集。 同じ年には綿矢りささんや金原ひとみさんが同じく芥川賞を受賞されているが、赤染さんのことは私の記憶にも全くなく、目立たない作家さんだったようだ。 でもその編集者は当時から赤染さんの才能に注目していたという。 さてその内容は・・・ これ本当の話? かなり妄想入ってる? こんな人いる? 本当の出来事? という具合なことが柔らかな京都弁の会話を交えて綴られる。子供時代の昭和の話。大学時代の北海道の話。 祖父、祖母の話。OL時代の話。 傑作は自動車教習所の教官との会話が気に入りました。 合格したお祝いに好きな猫さんもってってええで、って。 クスッとしたり、アハハと笑ったり、読み終えてなんなんこの人、こんなん読んだことないおもしろすぎる、もっと読みたい、でももういはらへん。
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「岸本佐知子さんとの交換日記」に惹かれて手に取りました。 「交換日記」と言っても雑誌社の企画によるもので、お互いに面識はなかったみたいです。 「往復書簡」だとキャッチボールをするような堅苦しいイメージなので、 もっとゆるく散歩しながら頭に浮かんだことを話す感じがいいなと、 岸本佐...
「岸本佐知子さんとの交換日記」に惹かれて手に取りました。 「交換日記」と言っても雑誌社の企画によるもので、お互いに面識はなかったみたいです。 「往復書簡」だとキャッチボールをするような堅苦しいイメージなので、 もっとゆるく散歩しながら頭に浮かんだことを話す感じがいいなと、 岸本佐知子さんが提案して「交換日記」としたそうです。 「交換日記」は、3回のやり取りだけで終わってました。 岸本佐知子さんは普段より控え目なのに、赤染晶子さんは返事を書くのに精いっぱいといった感じを受けました。 これ以上「交換日記」を続けるのは難しかったのでしょうね。 日記の中で赤染晶子さんが「なぜ翻訳家のあなたがそこまで面白おかしくある必要があるのでしょうか。」と書いてしまいます。 「師匠と呼ばせてください。」とも。 赤染晶子さんは、京都の人なので主に京都新聞に掲載していたエッセイが収録されています。 会話での京都弁がいい味を出していて、柔らかい雰囲気を作っているので和みます。 ほとんどが実話のようですが、さりげなく盛って微笑ましさを出しているようです。 デビュー作は、本人曰く笑える昭和路線だったらしく、このエッセイ集にも昭和の情景がちょくちょく出てきます。 デビュー作は、2004年の「初子さん」で、「うつつ・うつら」という本に併録されています。 昭和の情景として、牛乳配達の話題が出てきました。 昔はほとんどの家の郵便受けの近くに、鳥の巣箱みたいな木でできた牛乳箱がありましたよね。 赤染さんの家にはなかったみたいですが、我が家にはありました。 配達するのはビンに入った牛乳なので、配達する人は重労働でしたね。 あと、ハエ取り紙も家にありました。 ハエがハエ取り紙に捕まる瞬間を見たいと思ったのは私も赤染さんと同じです。 学校の教室の天井からぶら下がっていたかどうかは覚えていません。 昭和路線の「初子さん」は70ページ程の短編らしいので敷居は高くなさそうです。 ちょっと気になっています。
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