バカと無知 の商品レビュー

橘玲(著者)

2022/11/19

2022.20th
この方の著書は前作の「言ってはいけない」から読んできました。専門書ではないので、どこまで信憑性があるかは分かりませんが、興味深い本なのは間違いないと思います。
【個人的にへ〜！と思ったこと】
①ひとはSNSの投稿をデフォルトでとりあえず信用する（反ワクチン派のプロパガンダ…etc）
②賢いひとも政治については合理的に無知になる。
そうすると投票率は低いほど良いことになる？（投票の明確な理由があるひとだけが投票するから）
③個人主義的文化では自尊心が高いことが評価されるが、集団主義的文化（ex日本人）では周囲と上手くやっていくことが重要なので、自尊心が低くなる？
④男と女では脳の構造が異なり、男は空間的知能、女は言語的知能が発達した。
⑤アメリカ社会には人種差別が埋め込まれている。リベラルな白人は自分たちが加害者にならないように、保守的な白人層を「差別主義者」に仕立てた？
⑥貧乏だと他者や共同体に依存するしかないので、他人を信頼するようになる。金があれば信頼がなくても困らない。「お金ですませる」ようになる。
⑦社会では「個人」としての評価とは別に特定の属性（人種や性別）への配慮が求められてきている。
⑧「すべての記憶は偽物」何らかの刺激を受けたときに、その都度記憶が新たに想起され、再構成されている。

2022/11/16

YouTubeで岡田斗司夫が絶賛してたので読んでみた。

普段思っていることや気を付けていること、例えば「正義の味方はフィクションの世界にしかいない」とか「ここに書いてあるやろ、は書き手の責任」とか「あなたのためを思って…って言う権利は親にしかない」とか、そういうことを社会実験や脳科学、心理学で説明してくれてる本。

説明してくれるので「なるほどなぁ」と納得できるが、あくまで説明のみで、だったらどうしたら良いのか？には一切触れていない。

そこを不親切と取るのは、きっと「バカ」でありせっかく読書をしたのに「無知」なのだということかな。

差別と偏見の迷宮、の章はまさに迷宮。偏見は防衛本能だし、差別はその蓄積ともとれる…だからといって是認するのは地獄確定。人類どうすりゃいい？

とりあえず、俺はできることだけ冷静にやろうと思う。遺伝子レベルの行動に即効薬はない、知識と理性でゆっくり軌道修正するしかないだろうなと。

2022/11/14

この作者の著書は、切り口が鋭くて好み。今回は、過去に読んだスマホ脳やドパミン中毒と共通するところも多々あったが楽しめた。現代の問題点を大昔から人間に備わっている脳の機能により解釈している。3.8

2022/11/03

多くのこれまで行われてきた世界の実験を例に挙げ、自尊心、差別、偏見について証明している。実は皆が気づいてはいるけれど言わないようにしている「言ってはいけない」ことを、やんわりと各章で結論として添えている。必ずしも答えではないけれど、あながち間違えではない事柄が書かれていた。自分を過大評価しすぎないよう、謙虚でありたい。

2022/10/19

人間に備わっている不都合な真実を捉えつつも、差別がないように自分としては考えていきたい。陥りやすい罠があらかじめわかることで役に立つと思う。

2022/10/18

この本を読んで憤慨する人の気持ちもわかる。そういう人が皮肉ではなくうらやましい。それは自分から見える世界、自分の視点、視座に自信があるのだ。だから、この本を読んで「ムカつく」のだ。
私はこの本を「そうだよなぁ」と思う。帯には「キレイ事には嘘がある」という。わたしはその見方に賛成する。つまり、自分自身に対しても懐疑的なのだ。

2022/10/17

感想
理性的に客観的な意見を持てる個人。それは理想であって現実にはきっと存在しない。そう考えれば気持ちも少し楽になる。ただ行動には気をつけたい。