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ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち の商品レビュー

3.9

101件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/09/02

今の時代批評としても秀逸。この本自体が、ファストな教養を求める、それを提供するあらゆる事象を批評しつつ、この本自体が優れた自己啓発本として機能してることが面白い。自己啓発本を読む前に読んだ方がいい、本当の意味での現代的な自己啓発本。

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2024/08/29

同じ入れ物でも時代に応じて投じられる要素が絶えず変わるのが教養 東日本大震災後、世の中が大きく変わる時期に、教養の重要性が語られ、お金儲けに直接役に立つスキルアップが飽和したタイミングが一致して、教養が注目された ビジネスパーソンにとってのビジネス書はマニュアルとなっている ファ...

同じ入れ物でも時代に応じて投じられる要素が絶えず変わるのが教養 東日本大震災後、世の中が大きく変わる時期に、教養の重要性が語られ、お金儲けに直接役に立つスキルアップが飽和したタイミングが一致して、教養が注目された ビジネスパーソンにとってのビジネス書はマニュアルとなっている ファストでない教養を目指して あなたの古典、を見つける 欲望年表 現実の社会に対応しながら現実を変えられるかもしれない考え方に思いを馳せる 圧倒的な努力や強い意志とは違う偶然に心を開く 自分が自分とは違うその人であった可能性に思いを馳せる 無駄なことを一緒にしようよ 人は学ぶことで世界の捉え方を変えられる 改めて自分の「本当に」好きなモノ、コトに向き合おう。自分にとっての古典(再読に堪えうるもの)とは何か考えよう。今すぐ、ここで、役に立つことではなく、ノイズ(無駄と思われること)も受け入れながら。

Posted byブクログ

2024/08/22

三宅さんの本で本書が多く引用されており、内容が気になり拝読。私たち若者世代が抱える、教養を学ばなければいけないという切迫感について、うまく言語化されていて面白かったのかなと思います。 本書の論旨としては、教養の定義と現代の捉えられ方について言及しつつ、そうなってしまった社会情勢...

三宅さんの本で本書が多く引用されており、内容が気になり拝読。私たち若者世代が抱える、教養を学ばなければいけないという切迫感について、うまく言語化されていて面白かったのかなと思います。 本書の論旨としては、教養の定義と現代の捉えられ方について言及しつつ、そうなってしまった社会情勢、その象徴であるコンテンツの批判、そして、脱ファスト教養のための提言といった流れになっております。 最近のSNSは異性にモテるだの、ビジネスで成功するだの、何かにつけてもノウハウ紹介があり、そのために努力を強制してくるのが正直鬱陶しいなぁと思ってたので、割と腑に落ちた感じはありました。 大学時代、微生物研究をしていた時に、研究室の教授がしきりに訴えていた、偶然が産み出す素晴らしさを意味する「セレンディピティ」の重要さを本書を読んで改めて思い出しました。

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2024/07/23

著者がこの本を書いた目的意識がはっきりと伝わり、そのおかげで時に自省の念に駆られながら、最後まで当事者意識をもって読み切ることができました。SMAP「Joy!!」とオードリー若林に帰着する構成はポップカルチャー論としても見事だと感じた。

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2024/07/22

「ファスト教養」を読んだ感想 「ファスト教養」を読んで、今の自分には少し難しい内容だと感じました。それでも、読み取れた部分をいくつか挙げて感想を述べたいと思います。 本書で語られる「ファスト教養」とは、ファストフードのように簡単に摂取でき、ビジネスの役に立つことが重視される情...

「ファスト教養」を読んだ感想 「ファスト教養」を読んで、今の自分には少し難しい内容だと感じました。それでも、読み取れた部分をいくつか挙げて感想を述べたいと思います。 本書で語られる「ファスト教養」とは、ファストフードのように簡単に摂取でき、ビジネスの役に立つことが重視される情報のことです。これは、短時間で効率良く知識を得たいと考える人が増えている背景を反映しています。こうした風潮は、一見便利で合理的に思えますが、著者はこれに対して警鐘を鳴らしています。 本来、勉強とは今までの自分を更新し、より深く理解を進めていく作業です。一度読んだだけでは終わらず、繰り返し読むことで知識を深めていくことが重要です。特に、自分が好きな分野であれば、何度も本を読み返すことが可能であり、その度に新たな発見があります。 また、雑談やノイズとされる情報も重要であると著者は説きます。これらのノイズを取り込み、自分の心の中で育てることが大切だと述べています。ノイズとは、一見関係のないように思える情報や、直接的には役立たないと思われる知識のことです。しかし、こうした情報が新たな視点やアイデアを生み出すきっかけとなることがあります。 本を読んだ後、しばらく時間を置いてから再度読み返すことも推奨されています。一度読んだ時には気づかなかった点に気づくことができ、理解が深まります。時間が経つことで、自分自身の状況や考え方も変わっているため、同じ本でも異なる角度から読み解くことができます。 「ファスト教養」を通じて、知識を効率良く得ることの利点と限界を再認識しました。効率だけを追求するのではなく、時間をかけて深く理解することの大切さを改めて感じました。この本は、現代社会における情報摂取のあり方を見直す良いきっかけとなりました。

Posted byブクログ

2024/07/10

教養についての定義をアップデートしようと思い、購読。教養を主にビジネスシーンに役立つ知識として、関連するキーワードについて幅広くまとめられていた。インフルエンサーとしてのひろゆき、中田敦彦、DaiGoや、教養本を数多く出している出口治明など、ほとんど知っていたり読んだことがある本...

教養についての定義をアップデートしようと思い、購読。教養を主にビジネスシーンに役立つ知識として、関連するキーワードについて幅広くまとめられていた。インフルエンサーとしてのひろゆき、中田敦彦、DaiGoや、教養本を数多く出している出口治明など、ほとんど知っていたり読んだことがある本が登場してきたので、いわゆる意識高い系としてはある程度の教養は抑えられていると確認できた。 教養が、人生を豊かにするものからビジネスに役に立つものに変わり始め、コスパが重視されるようになったことが分かった。

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2024/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今、社会が染まっているこの風潮、なんなんだろう? 自分の利益を上げるためには、人を犠牲にしても良い。どれほどずるいことをしても良い。違法でもバレなきゃ良い。そういうのは優秀でカッコいい、とか。 なぜ、こんな風潮が蔓延しているのか。 本書は、そんなモヤモヤをハッキリと説明してくれた。 ファスト教養とはーー  人生ではなく財布を豊かにする、稼ぐが勝ち、コスパ、youtubeの中田敦彦やホリエモンやひろゆきなどの教養講座、自己責任、成長しないとだめという不安と脅し、新自由主義などがキーワードとなる。 個人的にファスト教養コンテンツは便利だなと思っていた。中田のyoutubeはニュースの整理に役立つし、ドラマや映画も早送りでいいという程度の興味ならそれで十分。今の世の中、コンテンツがたくさんありすぎてチェックを効率よくするために本の要約サービスなんてものまであるんだなあと納得していた。 ただ、みんなが賢そうな顔して、生産性が〜とか言いながら必死になってデキる人を装い、コスパ・タイパを考えない者はゴミだと言う、そんな風潮は変だ。 ひろゆきその他みたいな成功者や有名人が、専門外の事柄についても断定口調で意見をするのがおかしい。それを正しいと錯覚する人々も愚かだ。双方とも教養のレベルが低いというほかない。 本書はファスト教養コンテンツと社会のあり方を分析し、たいへん自己中なファスト教養とその送り手受け手の正体を浮き彫りにする。 ファスト教養の送り手はだいたい成功者やセレブ。受け手は手っ取り早く教養をつけて自分の成長につなげたい人たち。誰もが努力して成長するべき、そうしないのは選択した本人の自己責任で野垂れ死んでも仕方ない。そんな冷たい論理と脅しにより、みんな必死で教養をモノにしようとあくせくしている。 この本書の指摘にはなるほどと思った。いろいろなツールを駆使して古い体制をぶっ壊して稼ぎに走る人々は自分たちを新しい世代だと思っているようだ。だが、稼ぐのが善という考え方は意外に家父長的な古い考え方と親和性がある。ものごとをなんでもシンプルに考えキャッチーな表現で二分するやりかたは、思考を深める機会を失わせ、硬直した考えを生む。 著者はこのファスト教養周辺の人々は新自由主義的に自分だけが成長し、稼げば良いと考える冷たい考え方だという。だからこそ、彼らは自分が弱者の側に落ちないよう、必死で成功を目指すのだと。 なるほどなあ。 なんだかなあ。 と心底思う。自分だけが稼ぐための教養は、教養ではなく、付け焼き刃な戦略的知識に過ぎない。 昔から、教養ある人というのは社会全体のことを考える良心的な人のことではなかったか。ファスト教養というのは商談の枕に使うネタのようなものだろう。 教養を求める人は、とりあえず『きみたちはどう生きるか』でも読んで、何を勉強すべきか考えると良いかも。 本書はファスト教養の時代の処方箋を出すことを試みている。ファスト教養=稼ぐ力 を求める人に効くものではない気がするが、ファスト教養に取り込まれていない人には役立つかもしれない。 しかし思うに、昨今の「目的のためなら、なんでもあり」な風潮はどうにも止まらない。AKBのせいでオリコンチャートを見ても真のヒット曲がわからなくなってしまったり、成功するためには「死ぬこと以外かすり傷」と広言したりと時代の流れを本書で振り返って溜息が出る。 このような風潮に、成功や稼ぎとは何の関係もなく静かに過ごしたいだけの界隈が荒らされてしまうことが多々ある。荒らしたほうは成功のために手段を厭わないのが正義だと思っていて一ミリも悪気がない。苦情を言われると口をとんがらかして被害者ヅラするほどである。 こんな世の中に、誰がした。

Posted byブクログ

2024/05/29

教養は人生を豊かにするもの →昔は役に立つかは分からないが、人生を豊かにするもの。しかし現在は金を稼ぐことが豊かさになっている。そのため、すぐに役に立つ教養が求められている。 問題点として、すぐに役立つ本はすぐ役に立たなくなる。の言葉のように狭い範囲での知識でしかないためすぐに使...

教養は人生を豊かにするもの →昔は役に立つかは分からないが、人生を豊かにするもの。しかし現在は金を稼ぐことが豊かさになっている。そのため、すぐに役に立つ教養が求められている。 問題点として、すぐに役立つ本はすぐ役に立たなくなる。の言葉のように狭い範囲での知識でしかないためすぐに使われなくなってしまう。それを否定する理由として新たな視点を取り入れるために教養を学んでいると言っていた。しかし金を稼ぐために教養を学んでいる時点で新たな視点を得ることは不可能だと考えられる。 そのため、教養の捉え方として自由のための技術(リベラルアーツ)と考えることが必要。そのため、金を稼ぐことが自由ではなく、教養を学ぶことで物差しを考え直して金以外の自由の視点を得ていくことを目指す。 今後、教養の学び方の姿勢は、古典教養の成長と結果をすぐに出せるファスト教養を学ぶために正確で多くの知識を入れていく姿勢。 また、前提として学べば学ぶほど分からなくなるのが学びである

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2024/05/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【脱落への恐怖・生き急ぎ】 教養を「役に立つかどうかではなく長いスパンで考えた時に人生を豊かにするもの」という従来ののんびりした考えから追い出す力が今は強くなっている。これは強く感じる。生き急ぐ流れを感じている。特に東京に来てから。就職したからなのか? かといって、手っ取り早く何者かになる手段なんてものは無く、エンジニアリングと今の時流ってあんまり相性が良くないようにも思える。 ファスト教養は、手っ取り早く教養(≒金儲けに繋がる情報)を得たいという要望から生まれたものであり、その要望は「脱落」することへの恐怖から生まれている。 「教養を学ばないとやばい」という思いは、「技術を学ばないとやばい、勉強することが多すぎて途方に暮れる」といった思いと近いものがある。焦燥感があるからこそ、本来の勉強は学べば学ぶほど分からないことが増えるものだが、その現実から目を背けたくなってしまう。 【疲れる】 現代社会は「疲れる」というのはすごい良く分かる。自由って疲れるんだよな。 何をしても良いということは、何をするのかを考えるところから始まる。成功は人それぞれということは、成功を定義するところから始まる。 「成長することは無条件に良いこと」と言われているが、それによって常に何かに追われる焦燥感や焦り、不安に繋がっている面もある。 【感想】 成長こそが大事だ、と言われているが成長が大事ということは、成長し続けなければいけないと言い換えられる。それって本当は結構苦しいことよな、と思った。 自分自身も早く成功(成長)したい、さもなくば脱落してしまうという空気に絡め取られている感覚がある。自分にとっての成功・成長がよく分かっていないからこそ、得体の知れない焦燥感に駆られているのかも。結局、自分はどうなれば成功と思えて、どうなれば成長していると思えるのかを理解できなければ始まらないんだろうね。

Posted byブクログ

2024/04/30

こういった意見もあるという自分との考えの違いを知りました。 結論、自己責任、合理主義に自分は傾倒しているので、価値観の違いを認められるように努めたいですね。

Posted byブクログ