名探偵のいけにえ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とっても面白かった。ゾクゾクしたしワクワクした。 前日譚として展開された話が、最後の最後に大塒のりり子に対する「名探偵のいけにえ」に繋がる。こうした伏線の張り方が素晴らしかったです。 推理が二度三度展開していくところはついていくのが難しかったけれど、それでも本当に最後まで引き込まれた。 大塒のテンポの良い会話もかなり好きでした。「見る目があるな」「見る目がねえな」のところなんか特に。笑 大活躍を期待していた乃木さんが呆気なく退場したのは悲しかった。ただ、見開きに載ったキャラクター名の一覧を見て、こんなに出てきて(しかもカタカナ)みんな区別がつくのかな…?と不安でしたが、そんなことはなかった。場面ごとにメインとなるキャラは決まっていたし、何よりこの人民教会に入信するまでの振り返りも行ってくれて感情移入ができた。クリスティナは特にそうでした。 描写がかなりグロテスクで思わず口元を押さえたくなるような表現もありますが、作者の力量を感じます。実際に起こった事件をかなりベースとして仕込まれてるようでしたが、大塒というキャラクターによる「名探偵のいけにえ」の完遂=信者900人の集団自決という、フィクションを織り交ぜたラストは圧巻でした。 とても面白かったです、この作者さんの別作品も手に取ってみたいと思います。
Posted by
あまりにあっけなく人が次々と死んでいき、 人物の描写が少ないので感情移入しづらく、カタカナの名前が多いので、これ誰だっけ?となる事がしばしば。二転三転する推理は、何だかくどく感じてしまい、図書館の予約待ちが長かった本だけど、期待した面白さではなかった。
Posted by
白井さんの作品はぶっ飛んだ設定が好き でもこれはむー 解決編が圧倒的ボリュームなのはすごいことだったけど途中楽しい部分と早く読んじゃおって思ってしまう部分があったりで
Posted by
おもしろいのかおもしろくないのかよくわかんなくて、おもしろくなりそうかな?と思ったらよくわかんない展開になり、なんだか変な話だな~無理やりミステリーにしてどんどん現実離れしてってない??みたいに思いながらも読み進み、なんか変じゃない??から二転三転してがんばるな~って思いながらで...
おもしろいのかおもしろくないのかよくわかんなくて、おもしろくなりそうかな?と思ったらよくわかんない展開になり、なんだか変な話だな~無理やりミステリーにしてどんどん現実離れしてってない??みたいに思いながらも読み進み、なんか変じゃない??から二転三転してがんばるな~って思いながらで読み終えて、これ舞台というか事件自体は実際に起きたのベースにしてるのか!へ~~~って感じでした。 斬新といえば斬新、名探偵の定義もあやふやで本格ミステリと思ってるとちょっとしっくりこないかも。 奇蹟とか信仰とかほんと洗脳怖いね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ぞわぞわとする作品。 何度もある推理の解答にどれが本当なのか分からなくなるし、人があっけなくどんどん死んでいくしで、ずっと宙ぶらりんな気持ちのまま読み進めていた。まさかの名探偵が退場してしまうなんて思わなかった。タイトル回収したところに一番納得もしたが、何ともいえない気持ちにもなった。
Posted by
白井智行さんの本を初めて読む人にもおすすめしやすい本でした。 設定も他の本よりリアルにありそうで、入門としては良さそうな気がしました。 他の本でも同じですが、 ・論理展開が緻密。伏線が綺麗に回収される。 ・どんでん返しが想像を超えてくる。どんどん読んでしまう。 ・他の本ほどでは...
白井智行さんの本を初めて読む人にもおすすめしやすい本でした。 設定も他の本よりリアルにありそうで、入門としては良さそうな気がしました。 他の本でも同じですが、 ・論理展開が緻密。伏線が綺麗に回収される。 ・どんでん返しが想像を超えてくる。どんどん読んでしまう。 ・他の本ほどではないが、設定が特殊。 ただ、白井さんの本全体的にサイコっぽい感じなど、 登場人物の感情には共感しづらいことが多いので、 好みははっきり分かれるかなと思います。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
二、三日で一気読み。 実際にあったカルトの集団自殺事件をストーリーの骨格に組み込んで、決して「名探偵」ではない主人公が、優秀な助手とともに事件を解決すべく奮闘…! 名探偵とは?いけにえとは?事件の真相は? 最後に全部のピースがはまっていって読後感はとても気持ちよかった。ただ、人が死にすぎ。。。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
※めちゃくちゃネタバレしてます すごい。へビーな内容でとても濃厚な物語だった。 序盤からなかなかきついシーンで始まり、本筋の話が始まるまでにもいろいろエピソードがあったから乗ってくるまで少し時間がかかったけど、連続殺人が起こり調査を進めていくにつれて読むのが止められなくなった。 小説において当たり前なのかもしれないけど、海外に渡る前のエピソードも登場人物も店などの舞台も全てに無駄がなく、全ての要素がラストに向かって集束してくるように感じたのが素直にすごい!! あとはタイトル。 はじめは殺された人たちがいけにえになる物語、と解釈していたけど(実際は探偵ではなく調査員だけど)、りり子に捧げる生け贄なのだと分かった時の衝撃たるや… それを知ってから表紙を見ると、すごくしっくりくる絵だったんだなぁとわかる。 その他、印象に残っているのはルイズの過去。 あまりに理不尽で同情せざるを得なかった。 人民教会の教えは、大塒達の視点から読んでいるととても信じられないと思ってしまうけど、ルイズのように自分の力ではどうしようもできない理不尽な現実に絶望したら、きっと信じたくなるのだろう。そしてそれが現実になってしまうのだろう。 最後のページまでまだ何かあったらどうしようと安心できなかったけど、希望の感じられるラストだったのが救いだった。 大塒の罪が重過ぎてなんといったらいいか分からない部分もあるけど、浦野くんの未来が明るいものだといいなと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
非常に構成力の高い作品であると感じた。 奇蹟自体は荒唐無稽だと思ってしまう側面もあるが、小さな知覚の歪みは現実世界でも多く起こり得る。 一連の事件の真相をあらゆる視点から複数の解釈をしているのが非常に面白い。登場人物の思考も一貫性があり納得ができるストーリー。 二転三転する真相に抱えていた違和感が解けていく快感を感じられる良作。
Posted by
前半〜中盤にかけて失速、しばらく置いてから再開。中〜後半は面白く一気読み。 前半の伏線回収が昔のあのときの!となって 実際に時間が経っていたせいか、本当に物語と過ごした時間が一致したような感覚になって結果よかった。 どうやったらこんな物語かけるんだろう、、、すごい。 前半★★★...
前半〜中盤にかけて失速、しばらく置いてから再開。中〜後半は面白く一気読み。 前半の伏線回収が昔のあのときの!となって 実際に時間が経っていたせいか、本当に物語と過ごした時間が一致したような感覚になって結果よかった。 どうやったらこんな物語かけるんだろう、、、すごい。 前半★★★ 後半★★★★★
Posted by