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名探偵のいけにえ の商品レビュー

3.8

227件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

    73

  3. 3つ

    57

  4. 2つ

    20

  5. 1つ

    2

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2024/11/24

最高だった〜!!!おもしろかった〜!!!!! 推理小説の解決編ってめちゃくちゃ脳汁出る感じあるじゃないですか、あれが150ページもあるなんてどうにかなっちゃうよ、もう 解決編だけじゃなくて、物語としても引き込まれるから1ページも飽きることなく楽しめた 『名探偵のはらわた』を読んで...

最高だった〜!!!おもしろかった〜!!!!! 推理小説の解決編ってめちゃくちゃ脳汁出る感じあるじゃないですか、あれが150ページもあるなんてどうにかなっちゃうよ、もう 解決編だけじゃなくて、物語としても引き込まれるから1ページも飽きることなく楽しめた 『名探偵のはらわた』を読んでると最後にちょっとしたご褒美的展開があるので、先に読んでおくのをオススメする! 2024年に読んだミステリの中で今のところベストだな〜 2023年のベストに『エレファントヘッド』を選んだので、白井先生が2025年にも超大作でミステリ好きの度肝を抜いてくれる事を今から期待している

Posted byブクログ

2024/11/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

"「おれとお前らには決定的な違いがある。お前らは人民教会を信じているが、おれはまるで信じていない。お前らはジム・ジョーデンを教父と崇めているが、おれは風変わりなおっさんとしか思っていない。お前らは奇蹟を信じている――いや体感しているが、おれはそんなもの信じていないし、体感したこともない。(略)単なる信仰の有無ではなく、おれとお前らでは見えている世界が違っているんだ。  じゃあおれはどちらの立場で謎を解くべきか。自分を納得させたいのなら自分の立場で推理すればいいが、こうしてお前らの前で謎を解こうとしている以上、それでは独り善がりにしかならない。  よっておれは今から、お前らの立場で推理を進める。奇蹟はあるという前提で犯人を明らかにしてみせる」(p.304)"  傑作や名作・良作と言うよりも、怪作とか異色作などと形容する方が相応しいかもしれない。そんな一冊だった。  行方の分からなくなった助手の足跡を追って探偵 大塒宗が辿り着いたのは、カルト教団が共同生活を営む南米の密林奥深くのとある村。村を支配するのは、教父がもたらす「奇蹟」だった。そこでは、怪我や病気が存在しないだけでなく、失われた四肢すらも蘇るのだ! 物的証拠もロジックもその力を失う村で、探偵は奇妙な4つの殺人事件の真相に迫る――。  本書を分類するなら、数年前から流行りの特殊条件ミステリであり、また多重解決ものでもある。探偵自身は「奇蹟」を信じていないのだが、教団信者を納得させられる推理をしなければならないという状況のために、「奇蹟」の存在を前提とした推理と、「奇蹟」を認めない推理の2つを提出する(……実はこれらの前に、なるべく波風を立てず事件に幕引きを図ろうとでっち上げた事故死説も提出されるので、正確に言うと推理は合計3つである)。これらの推理を構成するロジックの、実に緻密なこと! 実質3作分のミステリーが1冊に詰まっていると言っても良いぐらいのロジックの濃度にはひたすら圧倒される。そして、最後に読者を待ち構えるどんでん返し! 設定も独創的であるし、ここまで凝った多重推理ものはなかなかお目に掛かれない。一読して、とんでもないミステリーに出会ったものだと感嘆すること請け合いである。 本作のモチーフとなった、1978年の集団自殺事件 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/人民寺院

Posted byブクログ

2024/11/18

探偵を自称する大塒宗(おおとやたかし)がガイアナ共和国にあるジョーデンタウンでの事件を推理する物語だが、少し長すぎて緊張感が持続できない感じで読み終えた.重要人物としては有森りり子と少年Qが挙がるが、カタカナの名前が頻出して確認が大変だった.ジョーデンタウンに乗り込んだクラーク調...

探偵を自称する大塒宗(おおとやたかし)がガイアナ共和国にあるジョーデンタウンでの事件を推理する物語だが、少し長すぎて緊張感が持続できない感じで読み終えた.重要人物としては有森りり子と少年Qが挙がるが、カタカナの名前が頻出して確認が大変だった.ジョーデンタウンに乗り込んだクラーク調査団、メンバーはりり子、ジョディ・ランディ、アルフレッド・デント、イ・ハジュンの4名.大塒がリーダーで住民の聞き取りを始めるが、デント、ランディ、イが殺害され、さらにりり子も死体で発見される.ジョーデンタウンの住民は教父ジム・ジョーデンに集団妄想にかけられた状態.大塒の推理が後半の大部分を占めるが、楽しめた.最後のQの出現には驚いたが、納得できる結末だった.

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2024/11/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全ての事件や伏線が繋がってる上に再解決ものなので、当たり前のようにミステリーとドラマのハイブリッドとしてのクオリティは高い。 読みにくさは少しだけあるが、まあ問題ないかな。

Posted byブクログ

2024/11/09

はじめて読む作家さんの本。 名探偵のいけにえという、キャッチーなようで禍々しいタイトルの意味にピンとこないまま読み進め、最後に「そういうことか~」と納得。 そもそも名探偵とは誰なのか、それすらもラストでようやくはっきりした。 ラストまで読むと、この本の表紙絵の解釈がわかり、ぞっと...

はじめて読む作家さんの本。 名探偵のいけにえという、キャッチーなようで禍々しいタイトルの意味にピンとこないまま読み進め、最後に「そういうことか~」と納得。 そもそも名探偵とは誰なのか、それすらもラストでようやくはっきりした。 ラストまで読むと、この本の表紙絵の解釈がわかり、ぞっとしたね。 推理編は、りり子が披露した間違い推理、大塒が披露した「信仰者の推理」と「余所者の推理」。信仰者の推理と余所者の推理を並べて披露する目的や意図は、読み進めて理解したけど、りり子が誤り推理を披露した意味とは・・・。このあたり読んでてすごく眠たくなったし、りり子は結局何をしたかったのかというのはラストにかけての大きな主題でもないから、りり子の目論見すら曖昧なままで、読み終わったときに「あれはなんだったんだ」感がすごかったな。 ジムジョーデンという男が立ち上げた新興宗教。 その信者たちが集まる「ジョーデンタウン」という集落では、病気も怪我も存在しない。欠損した体の一部はもとに戻り、傷は消え、人々は皆平等。 私は「余所者」なので、そんなことありえないだろうと思いながら、推理編読んでそれでも信仰できるのって、どういう心理なんだろう?と、宗教や信仰って不思議だと思った。 ひっこみがつかなくなる、はあると思うんだけど、そのために命投げ出すかね? ひっこみがつかないという時点で、間違っているのかもしれない、という疑義くらいは出ていそうなものだけど。そんな疑義の生じたもののために命を投げ出すとは。 こどもに毒を飲ませてはいけないと反発した料理係の女性のような心を持つ人もいたのに。 それもこれも「信仰者は毒を飲んでも死なない」と全員が心のそこから信じて盲信していたというならば、もうそこには推理など入り込む余地はないのだろうが。 ラストは大展開だったけど、当初の設定や中盤までの流れは、ドラマ「トリック」のようだなと思った。 この本がどうということではないが、もう一度トリックのようなドラマをやってほしい、切実に。

Posted byブクログ

2024/10/31

前作のタイトルに、しとやられた!と感じたので今作もタイトルを意識しながら読み進めた。 そことそこが繋がるのか!そういう解釈があるのか!と最後は怒涛のたたみかけ。 解釈は人の数だけある、信じるものも人の数だけある。

Posted byブクログ

2024/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とある宗教団体で起きた不可解な連続殺人に対する多重推理・多重解決の物語。 巨大なカルト宗教や、探偵とその優秀な助手など魅力的な要素が詰まっていたし、冒頭部分で描かれる主人公の経験や過去の記憶が後々効いてくるのもよかった。 メインの謎解き部分に関しては、推理が次々にひっくり返っていく展開だったが、謎解きそのものが少し疑問の残る内容だった。とはいえ本作はとても話題になったようなので、期待していたほど楽しめなかったのは、自分の理解力や想像力が追いついていないからだと思う。 またいつか読み返したい。

Posted byブクログ

2024/10/02

濃厚なコーヒーを飲み干した気分になる。これぞ本格ミステリと思える一冊。予想を超える展開が幾重にも折り重なり、続きが気になってページを捲る手が止まらなかった。最後まで気が抜けず、読者を楽しませてくれる良作。ただ、個人的には緻密な情報が多く理解に至らない箇所があったので、再読すること...

濃厚なコーヒーを飲み干した気分になる。これぞ本格ミステリと思える一冊。予想を超える展開が幾重にも折り重なり、続きが気になってページを捲る手が止まらなかった。最後まで気が抜けず、読者を楽しませてくれる良作。ただ、個人的には緻密な情報が多く理解に至らない箇所があったので、再読することをお勧めする。二度三度食べても美味しいから問題ないと思う。全部を読み終えたとき、この作品の題名と表紙デザインに納得する。本格ミステリ好きにはたまらない要素が盛り沢山で、美味しく噛み締めることが出来て大満足した。事前情報なしで、予想外の連続を楽しんでもらいたい。

Posted byブクログ

2024/11/02

本格ミステリー風であるが、論理がくどい!  「人民教会」というから日本が舞台と思ったら(統一教会をイメージしてしまった)、アメリカから教団が移住したガイアナが舞台だった。密室殺人や「信仰者の推理」と「余所者の推理」の2つの推理だとか、トリックや動機等相当練って構成されているのであ...

本格ミステリー風であるが、論理がくどい!  「人民教会」というから日本が舞台と思ったら(統一教会をイメージしてしまった)、アメリカから教団が移住したガイアナが舞台だった。密室殺人や「信仰者の推理」と「余所者の推理」の2つの推理だとか、トリックや動機等相当練って構成されているのであろうが、逆にとても読みづらかく感じた。傍点の文章がかえってわざとらしかった。 先に当作者の『エレファントヘッド』を読んで閉口していたせいかもしれない。

Posted byブクログ

2024/09/14

白井先生といえばエログロだけじゃなく多重解決もだよな〜〜〜〜!をしみじみ感じる。解決編読んでてまだまだページある!まだまだある!長い!のうれしさがよかった。後期クイーン問題にがっつり切り込んでてわくわくした。「名探偵」をこねくり回すのって大好き。 表紙の絵の構図もよい!

Posted byブクログ