ほんとうの定年後 の商品レビュー
https://gendai.media/list/books/gendai-shinsho/9784065286050
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我々30代は恐らく70を過ぎても働いているのだろうという、うっすらとした未来予想をデータで肯定してくれる。定年になったら楽になるなんて嘘だったんだ。「定年後に働くことは所与。そうした状況でどのように働くかを考える。こうした姿が多くの日本人が直面する現実になるだろう。」という趣旨の...
我々30代は恐らく70を過ぎても働いているのだろうという、うっすらとした未来予想をデータで肯定してくれる。定年になったら楽になるなんて嘘だったんだ。「定年後に働くことは所与。そうした状況でどのように働くかを考える。こうした姿が多くの日本人が直面する現実になるだろう。」という趣旨の一節が印象的。 一方で、全員が全員、定年しても成長し続ける仕事の仕方をするのが本当にベストかという問いかけや、老人のホワイトカラーに需要は少ないといった、一種逃げ道も用意してくれているので助かる。
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定年後の仕事のあり方について考える3部構成の本書。高齢化社会の現状について知りたくて読む。第一部は様々なエビデンスを示して丁寧に現状を解説してくれており信頼と好感を持った。 第二部では自分自身が定年後の局面でどう振る舞うのかを考えながら読むことが出来た。会社、雇用者そして社会が上...
定年後の仕事のあり方について考える3部構成の本書。高齢化社会の現状について知りたくて読む。第一部は様々なエビデンスを示して丁寧に現状を解説してくれており信頼と好感を持った。 第二部では自分自身が定年後の局面でどう振る舞うのかを考えながら読むことが出来た。会社、雇用者そして社会が上手く成り立つことを念頭に定年後の働き手が重要であり、それが自身にとっても有益であること、職業の選び方についても考える機会となり、幾分将来の不安を払拭してくれる本である。
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会社員でいる限り、それまでに築いてきたキャリアをどのように降りていくのか?という転機が50歳以降に必ず訪れ、定年後にどのような仕事をしていくのか?そんな事を現実問題として考えさせられる良書でした。 私自身は40歳前半で、まだ現役世代の真っ只中ですが、定年が近づくに連れて減少するで...
会社員でいる限り、それまでに築いてきたキャリアをどのように降りていくのか?という転機が50歳以降に必ず訪れ、定年後にどのような仕事をしていくのか?そんな事を現実問題として考えさせられる良書でした。 私自身は40歳前半で、まだ現役世代の真っ只中ですが、定年が近づくに連れて減少するであろう生活費を得るための選択肢の一つとして地域社会に貢献する小さな仕事も視野に入れたてみたいと思います。
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数年前に老後資金は2,000万円などが話題になり、「老後資金がたりません」などの映画が作られ、定年後の老後を心配する声が絶えない。バブル崩壊以降の経済の停滞による可処分所得の経年的な減少、年金支給額の減額に物価高騰による生活費の高騰が追い打ちをかけ、退職支給年齢に引き下げと定年...
数年前に老後資金は2,000万円などが話題になり、「老後資金がたりません」などの映画が作られ、定年後の老後を心配する声が絶えない。バブル崩壊以降の経済の停滞による可処分所得の経年的な減少、年金支給額の減額に物価高騰による生活費の高騰が追い打ちをかけ、退職支給年齢に引き下げと定年延長による労働観の変化、少子高齢化による人生100年に向けた老後の在り方を考えざるを得ない。 日本人のロールモデルとして、高度経済成長を経験した世代は50~60歳で定年退職し、後は年金で豊かな生活が送れると考えてきた。事実、物価高騰以上に日本経済の好循環は、生活水準を総じて引き上げた。本書は、第1部では各種調査報告を元に定年後の仕事にかかわる15項目の調査から、年金受給額や定年後の平均的な給与所得などの所得を元に、定年後の生活に必要な費用や経済観を詳らかにしていく。一方、第2部では、7人の事例を元に、定年後の人生観や生活観の変化を紹介し、労働人口の減少も視野にいれた社会貢献による「小さな仕事」が社会へのイノベーションになっている事例を紹介する。 本書を一通り読んだサラリーマン世帯は、概ね納得できるのではないかと思われるのだが、自営業者や長らく非正規で働き続け、満足に国民年金を納めきれなかった経済的弱者や社会的に孤立した人々を捕捉しきれていないのではないか。事実、私が知る社会の一断面では、経済苦で満足に医療にアクセスできず、無料低額診療事業につながるケースも少なくない。また、孤独死や経済的手遅れ事例は毎年のように報告され、しかも氷山の一角とも言われている。少額の年金であるがために、働かざるを得ない高齢者が圧倒的に多いのではないかとも思われる。 定年まで働き続け、一定額の退職金をもらい、住宅ローンや子供たちの学費も払いきり、厚生年金と定年後の労働で豊かな生活をエンジョイできる事が望ましい。しかし、高騰しすぎた住宅費用や学費により親世代の老後資金は風前の灯火となり、一方親に頼れない子ども世代は貸与型奨学金の返済をしながらでは、結婚も含めて、子育てに躊躇することも当然であろう。 持続可能な日本社会を考えていく上で、参考になる1刷ではあるが、社会、経済的弱者も含めた、高齢になってなお無理して働かなくても良い社会の実現に向けた社会保障の充実は、現在自民党が進めている武器・弾薬を爆買いする安保3文書を閣議決定する大軍拡路線でないことだけは確かだろう。
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定年までまだ何十年かあるが、タイトルに惹かれ本を手に取った。定年後は小さな仕事でも周りの役に立つ仕事でやりがいを持って意欲的に働く事が大事だと思った。実際の経験者の章は参考になったし、興味深く読むことができた。
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定年後の状況は一般的にどういったことなのかがわかる。 【概要】 ●定年後の仕事の事実 ●定年後の豊かな仕事の共通事項 ●「小さな仕事」の積み重ね 【感想】 ●定年後の就業環境が変わることは理解しているが、具体的にどのように変わるかというのがイメージできる。 ●一方で、自己に目...
定年後の状況は一般的にどういったことなのかがわかる。 【概要】 ●定年後の仕事の事実 ●定年後の豊かな仕事の共通事項 ●「小さな仕事」の積み重ね 【感想】 ●定年後の就業環境が変わることは理解しているが、具体的にどのように変わるかというのがイメージできる。 ●一方で、自己に目標があるならば、定年後の現実を理解した上で目標を追求していくことは「有り」だなと思った。
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定年前後で仕事に対する価値観が変わる方が多い。収入・栄誉・能力発揮/向上 → 貢献・生活との調和・体を動かす。生きていくために必要であった仕事に対する価値観が、定年が迫るに連れて人生の意味合いを問いた上で軟着陸していく方が多い。自分も同じだな。
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タイトル通り、定年後の実態を、国勢調査をはじめ様々な調査結果から分析した本です。定年後だけではなく、50、60代のデータも取り上げてていて興味深い内容になっています。 特に気になるのは、定年後の貯蓄額や雇用状況かと思います。貯蓄額については、通常はその平均値と自身の貯蓄額を比較す...
タイトル通り、定年後の実態を、国勢調査をはじめ様々な調査結果から分析した本です。定年後だけではなく、50、60代のデータも取り上げてていて興味深い内容になっています。 特に気になるのは、定年後の貯蓄額や雇用状況かと思います。貯蓄額については、通常はその平均値と自身の貯蓄額を比較することが多いかと思います。しかし、著者は、調査対象者の中に数人でも多額の貯蓄を有している人が存在すれば、平均値は上がってしまうので、中央値を知ることの方が現実的だと指摘しています。 2019年の総務省の家計調査では、60代の貯蓄額の平均は2000万円ですが、中央値は何と1500万円とかなり差があります。 また就業に関しては、70歳までの雇用を努力義務としている企業が増加しています。2020年のデータでは、60〜70代の就業率は大幅に上昇しています。一理には、退職金が下がっていることもあるそうです。 改めて、自分の老後を深く考える機会になりました。
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この手の新書は、著者の論旨に従ったデータを集めてくるので、論旨に間違いがあるわけではないが、考え方の一つであるにすぎないと考える。でも、私は本書の論旨に基本的に賛成だ。公的年金をあてにした老後を考えている。 社会と接点を持つ程度に小さな仕事を見つけられれば、それに越したこと...
この手の新書は、著者の論旨に従ったデータを集めてくるので、論旨に間違いがあるわけではないが、考え方の一つであるにすぎないと考える。でも、私は本書の論旨に基本的に賛成だ。公的年金をあてにした老後を考えている。 社会と接点を持つ程度に小さな仕事を見つけられれば、それに越したことはないが、縁がなければそれも良しとしよう。さあ、もうひと頑張りだ。
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