われら闇より天を見る の商品レビュー
30年前の事件から現在に至るまで、様々な伏線を介して面白く読めた、主要な人物が唐突に亡くなる展開にどう収束するのかと思いましたが、読後感も良かったです。
Posted by
とにかく長かった印象 あまりハマり込めなかった ダークとヴィンセントのイメージが脳内で一緒になってしまっていたせいでかなり混乱した 弟の別離だけが胸にささる 幸せを祈りながらも『自分がいなくちゃだめだ』を信じたかったんだろうな 展開に驚きはした
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「人は終わりから始める」 わたしたちは人生の始まりを選ぶことはできないけど終わりを選ぶことはできる。 良い終わりを迎えるために生きていきたいと思わせてくれる一作だった。 十五歳の自分たちから進められず変化を厭うウォークたちがもどかしいのと、素直になれず、一生懸命許してしまいそうな自分を隠して悪態をつくダッチェス。 ダッチェスがハルの倉庫からプレゼントの帽子を見つけたところはわたしの方が泣きそうになった。 ヴィンセントがどうして頑なに黙秘するのか、罪をかぶろうとするのか、ウォークとダッチェスの人生を描きながらも最後そこがすごく綺麗に回収されててとても良作だった。
Posted by
人生はどこからでもやり直すことができることを教えてくれる本作。 親友のために生きていく主人公ウォークと、弟のために生きていく主人公ダッチェス。 あまりにも悲しい最後だったがそれでもどこか前を向かせてくれる力を持っている。
Posted by
原題『We Begin at the End』 教会でのお説教での一説だったかな。人は終わりから始まる。 人によって捉え方は様々だろうけど、キリスト教つながりで『夕暮れの頃に明るくなる』という言葉が最初に頭に浮かんだ。 全てが闇に沈む時に、一際明るく輝く希望の光。 つまり、われら...
原題『We Begin at the End』 教会でのお説教での一説だったかな。人は終わりから始まる。 人によって捉え方は様々だろうけど、キリスト教つながりで『夕暮れの頃に明るくなる』という言葉が最初に頭に浮かんだ。 全てが闇に沈む時に、一際明るく輝く希望の光。 つまり、われら闇より天を見るってことか。 本当はみんなから愛されている不幸な美少女が、苦難を乗り越えるというよくある話だし、出てくる人もみんな善人で、面白みには欠けた。ストーリーはピンと来なかったけど、長さの割に読みやすかった分で星3です。
Posted by
原書のタイトル「We Bigin at the End」を頭に入れて読むと、ダッチェスやウォークだけでなく登場人物の多くが、どん底(闇)から人生を出発する状況がより心にしみる。母親を殺害されたダッチェスは弟のロビンと共に孤児となる。自称・無法者のダッチェスはどん底にいながらも無法...
原書のタイトル「We Bigin at the End」を頭に入れて読むと、ダッチェスやウォークだけでなく登場人物の多くが、どん底(闇)から人生を出発する状況がより心にしみる。母親を殺害されたダッチェスは弟のロビンと共に孤児となる。自称・無法者のダッチェスはどん底にいながらも無法者の矜持で過酷な状況に対処する。もうダッチェスの境遇がかわいそうで、ミステリ作品であることを忘れてしまいそうだが、最後の方で伏線回収がしっかりとなされ、ミステリ作品としてもしっかりしている。物悲しい感じもするのだが、元気ももらえる作品である。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一気に読んだ。ミステリーだが小説でもあった。ダッチェスとウォークを軸に話が進んでいく。スター殺害の犯人はダークだと確信していたがロビンだったなんて。最後ダッチェスがロビンが幸せそうに暮らしているのを眺め涙を流す場面はもらい泣きした。
Posted by
本屋大賞翻訳部門1位ということで、期待して読んだのだが、『ザリガニが鳴くところ』のような読後の深い余韻はなかった。 著者はイギリス人のようだが、この物語に銃を登場させたいためにアメリカを舞台にしたのだろうか。 ネグレクトや貧困で、色々なことを諦め早く大人にならざるを得ない子ども...
本屋大賞翻訳部門1位ということで、期待して読んだのだが、『ザリガニが鳴くところ』のような読後の深い余韻はなかった。 著者はイギリス人のようだが、この物語に銃を登場させたいためにアメリカを舞台にしたのだろうか。 ネグレクトや貧困で、色々なことを諦め早く大人にならざるを得ない子どもたち。 主人公ダッチェスは強く逞しく少女だが、実際のカリフォルニア州でもここまで子どもが孤立する社会なのだろうか? なんだか町田そのこさんの小説を読んでいるような感じがした。 2024.4.7
Posted by
小さな町で輝く屈託のない日々を 送っていた少年、少女達はある事件 をきっかけに暗闇の世界に投げ込まれた。 皆大人になりそれぞれが秘密や孤独を 人生に抱えている。 誰かを守り、助けたいと思う気持ちが 強ければ強いほどある一線を超えて しまう事がある。 ダッチェスとロビンは大人の事情...
小さな町で輝く屈託のない日々を 送っていた少年、少女達はある事件 をきっかけに暗闇の世界に投げ込まれた。 皆大人になりそれぞれが秘密や孤独を 人生に抱えている。 誰かを守り、助けたいと思う気持ちが 強ければ強いほどある一線を超えて しまう事がある。 ダッチェスとロビンは大人の事情に 巻き込まれ追い込まれて行くが ダッチェスの弟への深い愛情は最後に 里親の元で幸せな姿を静かに見守り 去って行くダッチェスの姿がこの物語 の誰かを守りたい、その為に自分の 何かを失っても良いと。
Posted by
2022年「このミステリーがすごい」海外部門で1位となった作品。 時々、海外小説を読みたくなった時は、この雑誌を参考に選んでいるのだが、解説を読むとあまり推理小説っぽくなくて重いやつかなと思ったが試しに図書館で借りてみた。 思った通り、読み初めて100ページくらいまでは、なかな...
2022年「このミステリーがすごい」海外部門で1位となった作品。 時々、海外小説を読みたくなった時は、この雑誌を参考に選んでいるのだが、解説を読むとあまり推理小説っぽくなくて重いやつかなと思ったが試しに図書館で借りてみた。 思った通り、読み初めて100ページくらいまでは、なかなか内容に入り込めず、ここまでで数日経過してしまった。だが、主人公の少女ダッチェスと弟のロビンがモンタナ州の祖父ハルに引き取られるあたりから、ぐっとストーリーに引き込まれていった。 とにかく、粗野で乱暴者で世の中全てに反抗するダッチェスだが、次第にその一途さに惹かれていく。 事件の真相というより、途中からなんとかダッチェスが幸せになってくれないかなと願いながら読み進めた。また、ずいぶんボロボロになってしまったもう1人の主人公ウォークも救われることを念じて。 人は生まれてから、いろんなことがあり、大切なものを失ったり、挫折したり、後悔したり、人生のどん底に落ち込んだりする。でも、それらに一生縛られるのではなく、過去を清算し、そこから新たな人生をスタートできたらどんなに素晴らしいことか。 そう考えると、タイトルの「われら闇より天を見る」という意訳より、原題「We begin at the end」 「終わりから始める」みたいな方がよかったかな。 とにかく読み応えのある一冊だった!
Posted by