小説 すずめの戸締まり の商品レビュー
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この物語はすずめが失ったものを取り戻す物語。実際は失ったように見えていただけで、失ってなどいなかったけど。そのことに気がついたから常世で幼き日のすずめと邂逅した時に「あなたは、光の中で大人になっていく」という言葉が出たのだと思う。本作は、物語中ではすずめが何かを失うということはないが、過去の出来事にずっと囚われ続けていて、そこから抜け出せずにいる為、どこか自分を蔑ろにしてしまうすずめの痛々しさを感じたし、草太にも似たようなものを感じられた。「大事な仕事は、人の目に見えない方がいい」という言葉は、草太の性格を象徴するものだと思う。似たもの同士だ。
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映画でダイジンの件が納得できなかったので、救いを求めて小説へ。 すずめの内省が少し見えたのでそこはよかった。でもやっぱり、最後の方にもう一度、ダイジンたちに想いを馳せるシーンが欲しかったなぁ。
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映画館でもみた作品。とにかく僕はダイジンに感情移入していた。 前半と後半で、全然違う物語になっていると感じた。物語の終盤になってから前半を思い出すと、遠い昔のことに思える感じ。物語の中で流れる一週間が、読者である自分にとってもとても濃く感じられた。
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ページを捲る手が止まらなくって、 気づいたらお家時間の1日で 読み終わってました。 新海誠さんの小説は いつもワクワクします。 大事なことをしながら旅するのって 本当に憧れる。 いつかワクワクする旅してみたい。
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借り物。 これは映画で見たほうがいい作品かもしれない。ストーリー自体は面白いのかもしれないけど、文章が私の苦手なタイプだったので、なかなか入りきれず。同じストーリーで別の作家さんが書けば、面白くなるかもしれない。けどどうかなぁ…映像ありきな気もする。
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2022年公開の新海誠監督の「すずめの戸締まり」の小説版。映画の内容を掘り下げる、または補完するための小説版です。日本全土を巻き込むような災厄に立ち向かう話ですが、基本的には岩戸鈴芽と宗像草太、2人の個人的な関係に収束するところは、いつもの新海作品だなと感じました。また、一方で東...
2022年公開の新海誠監督の「すずめの戸締まり」の小説版。映画の内容を掘り下げる、または補完するための小説版です。日本全土を巻き込むような災厄に立ち向かう話ですが、基本的には岩戸鈴芽と宗像草太、2人の個人的な関係に収束するところは、いつもの新海作品だなと感じました。また、一方で東日本大震災とどう向き合うかという大きなテーマもあり、読者は鈴芽の目を通して大震災に向き合い考えることになります。多くの人との出会いや震災当日の記憶に向かい合うことで前へ進むことが出来た鈴芽の姿が感動的でした。
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すずめの戸締まりの展示展があったから 急に読みたくなってきた 映像は見たことがあってとてもよかった。 小説にはすずめの心情が細かく書かれていた。 サクサクと読めた。 1日大切にして、思い切り楽しんでいこうと改めて思った。 過去が辛くても前に向くことが大切であることを学んだ。 また読み直そう。
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当たり前ではあるけれどストーリーは映画と一緒。違う点を上げればすずめの過去が少し深掘りされたことと内情がわかりやすかったところ。特に小説はほぼ完全にすずめ視点で話が進むので、事細かな内情描写も書かれているけれど、半分資料化するくらまで情報が書いてあるので、ほとんど映画と一緒に見る用に作ってあると思う。 純粋にすずめの戸締まりという物語の感想を言うなら、結構面白かった(というよりも趣深い)。この話で一番印象に残るのは東日本大震災を取り扱ったことだ。あれから10年経ったわけであるけれど、未だにその傷跡は日本に残っているし全然センシティブな話題である。これには賛否両論色々あるけれども、それでも圧倒的に人気が出ているのは、明確に東日本大震災について言及していないことと地震というものについてただ訪れてしまうものとしか描いていないからだろう。すずめの戸締まりの話の中では地震はみみずという意志を持たない穢れの集合体が引き起こしており、それが常世から現実へと出てくるのを防ぐために、日本の二箇所に要石を設置することで常世と現世を区別している。そしてその要石というのは神様であり、人は平穏な生活を送るために神の恩恵を受けいている状態だ。そして神様はみみずを抑えてあげている一方で、なら人間(すずめと草太)はどうしているのか、みみずという脅威に対処し自身の過去を乗り越えているのだ。これは勝手な解釈であるけれども、この話には地震の被災者に向かっての励ましを込めているのではないかと感じる。常世が人によって見え方が異なっており、すずめの場合は被災時の故郷だったのはすずめの心はまだその時に囚われているからではないのか。最後に子供の頃のすずめと成長したすずめが出会ったのは未来とは希望であり、そしてみみずという脅威を対処することで、人は悲しい過去も乗り越えられると伝えたかったのではないかとこの作品を読んで感じた。
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映画のノベライズは好きでよく買うのですが、読みやすい文章でサクッと読めました。観終わった映画を脳内再生しつつ読み進めるのが楽しかったです。観落としていた出来事や、曖昧だった鈴芽の心情が分かって良かったです。
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災いの元である扉を閉めるため、全国を駆け巡る女子高生鈴芽。小説というより、映画の補填として読む文体でした。前情報なしで読んだので、よく分からなかった場面は映像で見てみたい。あと兵庫県民なので神戸!となりました。
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