5A73 の商品レビュー
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幽霊文字を題材にした連続自殺事件という非常に変わったテーマではあるが、事件自体も興味深く、自殺者達の目線で描かれるシーンは惹きつけられるものがあった。 しかしながら、 「読み物」としては全く成立していない。 本書最終盤で詠坂氏本人による台詞で「読むメリットがある小説なんて気に食わない。役立たずこそ本懐だよ」とあるが、 まさにその通りに書き上げたのが本書「5A73」なのだと思う。 本当にメリット(面白み)が無いのである。 本書の流れはまず自殺事件が発生し、 その後、警察視点→自殺者A視点→警察視点→自殺者B視点→・・・のように警察と自殺者視点を交互に見せながら進行していくのだが、 警察視点の際、異常なまでに「how to 幽霊文字」に関するやりとりを見せられるのが苦痛である。 そして事件の捜査をしているにも関わらず警察側の緊迫感が一切ない点も違和感と退屈を強めてしまう。 (事件を追っている最中、なぜか′船を編む´のように文字の用例を調べたりする辞書編纂作業が突然始まったような感覚になり、今何を読んでいるんだっけ?となる) 事件解決に関連がある内容であれば苦もなく読めるはずだが、そんなに幽霊文字を掘り下げる必要あるの?と思ってしまった。 相当な我慢を強いられながらも読み進めた結果、 事件の真相解明部分ではとんでもない「スカし」を受けることとなる。 連続自殺は幽霊による仕業で、取り憑かれた者は自殺するという話に着地。 突然のオカルト要素の出現に「それがありならもう何でもありだろう」というなんとも残念な気持ちになってしまった。 本作冒頭で、詠坂氏が 「諸賢、努々ご油断めされるななどとほざける代物では到底ない」と言っている通り、 自覚の上、とにかく幽霊文字にフォーカスした作品を書いたという事だと思うが、 読破した側としては、私自身が理解力に乏しい部分があるのかもしれないが、本当に残るものがなく一切の満足感がなかった。 星1をつけることはなかなかないが、 私の読書レベルがもし足りていないことが原因なのであればまた改めて再読してみようと思う。
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アメトークでおすすめされていて、本屋でも平積みになっていたので、読んでみた。 謎解き系が好きという好みの問題だと思うけど、超常現象的なオチが少し残念だった。 やっぱりスッキリ謎が解明される方が好み。 言葉遊び的な表現はおもしろかった。
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某番組で知って読みたいと思い、最近やっと本屋さんで見つけて購入し読んでみました! 期待値が上がっていただけに読了後は少しがっかり感が否めませんでした。 幽霊文字の存在を初めて知ったので、世界観は面白かったですがそこまでに至る理由が何だかホワホワしてて個人的には納得できませんでし...
某番組で知って読みたいと思い、最近やっと本屋さんで見つけて購入し読んでみました! 期待値が上がっていただけに読了後は少しがっかり感が否めませんでした。 幽霊文字の存在を初めて知ったので、世界観は面白かったですがそこまでに至る理由が何だかホワホワしてて個人的には納得できませんでした。 幽霊文字に対しての解釈は面白かったです!
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いまいちよく分からなかった、というのが読後の率直な感想。 筆者がこの幽霊文字について考えた物語を徒然なるままに書いたって感じなのかしら。
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序盤から駄作だと感じつつも頑張って最後まで読んだが、エンディングもチープで寒くて期待して読んだ時間が無駄だった…。誰にもお勧めできない久しぶりの駄作。時間の無駄になりそうなので、この作者の本は今後一切読みたくないし、他の人にもお勧めできないと感じた。
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まああの番組で知るっていうなんか恥ずかしい出会いの本だけど超絶面白かった。 中でも序盤だけど「さようなら」はマジで震えた。 二冊目の詠坂雄二氏の本なんだけど「T島事件」で思ったのが、「伏線や設定凄く面白いのに最後台無しだな」って全く同じ感想をこれでも思った。 締めるのあまり得意...
まああの番組で知るっていうなんか恥ずかしい出会いの本だけど超絶面白かった。 中でも序盤だけど「さようなら」はマジで震えた。 二冊目の詠坂雄二氏の本なんだけど「T島事件」で思ったのが、「伏線や設定凄く面白いのに最後台無しだな」って全く同じ感想をこれでも思った。 締めるのあまり得意じゃないのかな。 全然関係ないんだけど、読んでて思ったのが、本当日本人って何でも意味を持たせたがるから、そのうち「昔Twitterで〇〇なうっていうのが流行ってた時期があって、なうは【な】と【う】の意味に分かれる。【な】の意味は成すを表して…」とか言い出しそうだなって一人で
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ちょっと前半は難しかったが、後半どんどん引き込まれ一気読み。 ただミステリーとして読んでたら消化不良かも。
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アメトーークをきっかけにこの作品を知った。 金曜日に購入し、土日で一気に読んでしまった。 幽霊文字。「形」として存在するものの、読み方も意味もない漢字。 何となく知識としては知っていたが、それをこういうふうに小説にするとは。 評価が分かれているようだが、そもそも「漢字」とは?と...
アメトーークをきっかけにこの作品を知った。 金曜日に購入し、土日で一気に読んでしまった。 幽霊文字。「形」として存在するものの、読み方も意味もない漢字。 何となく知識としては知っていたが、それをこういうふうに小説にするとは。 評価が分かれているようだが、そもそも「漢字」とは?という説明をする研究者の場面、そして最後の章で思わぬ方向へ展開する場面(そしてオチ)も、斬新で楽しめた。 あらすじを読んで想定していたジャンルの小説か?と言われるとどうなんだろうと思うけれど、事件(?)自体はスリリングで先へ先へとページを捲らせるものだったし、この作品がコロナ禍の最中に書かれたというのもとても大きな意味があるのではないか、そう考えると結末も、大衆に受け入れられるかどうかはともかく、ある種の論理に則っているのではないかと思える。 読んだ人と話し合いたい作品。
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1文字だけでここまで長編を展開できる技量が素晴らしい。文字の考察がひたすら繰り広げられるが、ここまでアイディアを出せると小説にもなるんだと気付かされた。 ストーリーは収束しないまま終わる。ミステリー小説ではなくホラー小説ならこれでいいんだろうが、ミスリーディングしているので読むと面食らう。
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