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優等生は探偵に向かない の商品レビュー

4.3

209件のお客様レビュー

  1. 5つ

    82

  2. 4つ

    95

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2023/11/18

辛い、基本的に続編で登場人物が不幸になるのが辛く感じる人なので、ピップが責任感故に追い詰められていくのが辛かったです。 それでも、ピップが名探偵として、自分の持てるスキルを駆使し、満身創痍になりながら事件を解決していくその姿はとてもカッコよかったです。 続編というよりも第二章...

辛い、基本的に続編で登場人物が不幸になるのが辛く感じる人なので、ピップが責任感故に追い詰められていくのが辛かったです。 それでも、ピップが名探偵として、自分の持てるスキルを駆使し、満身創痍になりながら事件を解決していくその姿はとてもカッコよかったです。 続編というよりも第二章といった内容なので、100%楽しみたい人は“必ず”『自由研究には向かない殺人』を先に読みましょう。 ピップもいいけど、ラヴィのキャラが大好きです。彼がいるだけで物語に明るさがでますね。 どうか続編で彼がヒドい目に合いませんように、そう願いながら次は『卒業生には向かない真実』を読みたいと思います。

Posted byブクログ

2023/11/18

シリーズ2作目もすごくおもしろかったです。阿津川辰海さんの解説にもあるように大きな物語の第2部という感じでした。前回の事件の影響が大きくてもう二度とあんなことはやりたくなかったけど、友達のお兄さんを探してほしいと頼まれて悩みながらも引き受けた、ピップの心の揺れがすごく印象に残りま...

シリーズ2作目もすごくおもしろかったです。阿津川辰海さんの解説にもあるように大きな物語の第2部という感じでした。前回の事件の影響が大きくてもう二度とあんなことはやりたくなかったけど、友達のお兄さんを探してほしいと頼まれて悩みながらも引き受けた、ピップの心の揺れがすごく印象に残りました。ピップもラヴィもすごく魅力的。今回だいぶキツい経験したピップが心配です…

Posted byブクログ

2023/11/27

SNSを駆使する現代流の探偵術を編み出して殺人事件を解決したものの、平凡な日常が破壊されたトラウマは大きく、苦悩する主人公が嫌々ながら次なる事件に巻き込まれていった挙げ句の果てに待っていたものはさらに衝撃的な結末とトラウマだった。生身の人間でもある探偵が潜り抜けなければならない人...

SNSを駆使する現代流の探偵術を編み出して殺人事件を解決したものの、平凡な日常が破壊されたトラウマは大きく、苦悩する主人公が嫌々ながら次なる事件に巻き込まれていった挙げ句の果てに待っていたものはさらに衝撃的な結末とトラウマだった。生身の人間でもある探偵が潜り抜けなければならない人生の試練を描く第二作は、秀逸な青春ミステリだった第一作を超えている。壊れてしまったピップは七〇〇ページ近い大部の最終巻において無事にどこかに行き着くことができるのだろうか?

Posted byブクログ

2023/11/11

この本は2つの点において特筆すべきだと思う。 1つが現代をよく表していること。現代を舞台にした小説は多々あるが、ここまで意図的に現代らしさを取り込んでいるのも珍しい。パワポでスライドの切り替えアニメーションをつけていたら頑張ってるという表現、そして今私も現実で見ているようなNet...

この本は2つの点において特筆すべきだと思う。 1つが現代をよく表していること。現代を舞台にした小説は多々あるが、ここまで意図的に現代らしさを取り込んでいるのも珍しい。パワポでスライドの切り替えアニメーションをつけていたら頑張ってるという表現、そして今私も現実で見ているようなNetflixドラマの名前など、やりすぎなくらい現代らしさが盛り込まれている。イギリスと日本でその辺は変わらないんだなって言うのも面白い。 2つ目はミステリと青年期の成長を扱った青春小説を掛け合わせているところ。個人的にこの点は一作目より強く感じて、ピップが一作目を受けてどのように自分を感じているか、自分に向き合うことが掘り下げられていて良かった。ピップは決して完璧なキャラクターではなく、そのことに自分自身で向き合う描写が確りと描かれていて、状況こそ特異なものの正しく青年の成長を描く青春小説らしさを感じさせられた。 第三作もたのしみ。

Posted byブクログ

2024/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作のラストで、父親が誘拐と殺人に手を染めていたことを知ったカーラとナオミがかわいそうだったなと思っていたけれど、ブラックジョークで自らネタにして乗り越えようとしてて、強いよりも痛々しさを感じた。東日本大震災の被災者の子が「津波ごっこ」をやって遊んで心を慰めていたという話を思い出しました。 前作から間が空いて読んだので、何人かわからないキャラがいたりナオミの事故の話を忘れてたりしたので前作読み返したい。 前作の事件の全貌をポッドキャストにするってかなり新しい現在ならではの設定だけど、ぶっちゃけ正気か…!?と思わなくもなかった。日本とイギリスではネットの使い方の考え方が違うんでしょうか?記者でもない一市民が全部放送します真実をお伝えしますって日本だと迷惑系扱いにされかねなくないか。事実ピップはSNSで誹謗中傷受けてるようだし(ひどいことしてる人は誹謗中傷受けても仕方ないという話ではないです。誹謗中傷ダメゼッタイ)、正義の記者ぶる姿に反感を持たないでもない。「人探し」の導入として仕方なかったのかもしれないけど。 パソコンのパスワード突破するのとかも緊急事態だから仕方なかったけど怖さも感じてしまう。前作でもそういうところはあったけど。 ナタリーの反応や後半の学校内の反応、その後の学校でのピップの大暴れも正直ピップの自業自得でないかと半分くらい思ってしまったし、卑劣なレイプ魔で腹が立ってたからといって家に落書きしたり窓割ったりして自分の状況をさらに追い詰めて不利にすることはないんじゃないかなあ…と思ってしまったんだけど称賛される行動なのかな?お国柄が違うの?結果ナタリーの心はほぐせたけど、いいのか?監視カメラとか使われてたらどうするの?みたいなのがずっと気になってた。もう少し時代が暴走族(イギリスに暴走族があるかよ)とかの頃ならわかるんだけどバリバリFacebookとかもある時代だし…。まあ名画にトマトソースぶちまけるパフォーマンスとかもあるけどそれもかなり批判されてるように思うんだがなあ。 (ネタバレになるので作品名は伏せますが)うまいこと真犯人に誘導されて無実の人に罪を着せかけてしまった探偵役の危うさみたいな作品を最近読んだばかりなのでピップの危うさがすごく気になってしまう。同情できる理由があったにせよ、これから殺人をしようとしてる人の言葉に勇気づけられて導かれてのこの結果になっちゃったことに変わりはないから。 最終巻でこういうところもツッコまれたりするのかしら…。 それ以外にもインタビューのパートでフォントが変わったりすると若干読みづらかったり、やっぱりこいつちょっと怪しいなってキャラが黒幕だったなあとか、危ない人のところに一人で突撃しちゃうクセ直ってないんかいとか手放しでは褒めづらいポイントが多い。でも面白いし先が気になるから読まされちゃうからすごいと思う。まさか前作とつながった話とは! すごく面白いのは面白いのにピップのキャラクターが割とスレスレ(主人公だから感情移入出来るけどもう少しで嫌い・苦手の方に傾きそうなところにいる。主人公じゃなかったら確実に嫌いなキャラになってたと思う)なので星5つを出すことが出来ない。読者はピップの内心をずっと一緒に読んできて、ピップがどれだけ悩んで苦しんだかをリアルタイムで見てるからまだ理解できるが、家族やラヴィ以外の外の人から見たら言い訳できないような…。 スタンリーの死を実感して崩れていく文とかはピップの心情を表現していて、心が痛むしすごい表現だったと思う。 なんだけど、その直後にピップがショック受けてるうちにものすごくさらーっとピップの指紋とかサインとか取られたけど大丈夫かな…?重要参考人扱いだし、それでも取られちゃうのか…怖くね?窓割ったりとかが続編で不利になったりしたら嫌だなあ!と思いながら読み終えました。 司法ってひどいこともすることあるよねみたいな話も混ざってたので余計に次回を読むのがもう怖いよ。

Posted byブクログ

2023/10/21

 友人の兄・ジェイミーが失踪した件について、事件の推理を任されることになったピップ。ピップの正義を貫く思いが事件の真相に近づいていく...。前作では、一通りのアリバイや人間関係などが分かっている状態からスタートし、その矛盾点を洗い出していくことで、サル・シンの事件を解決していった...

 友人の兄・ジェイミーが失踪した件について、事件の推理を任されることになったピップ。ピップの正義を貫く思いが事件の真相に近づいていく...。前作では、一通りのアリバイや人間関係などが分かっている状態からスタートし、その矛盾点を洗い出していくことで、サル・シンの事件を解決していった。一方、今作は、事件性の低さや手掛かりが曖昧な部分が多く、誰が犯人なのかはっきりしなかった。  この点を利用して、ポッドキャストを活用する展開を描いているが、そこにより現代性のある作品であることを表している。  また、チャールズ・グリーンによって、ピップは自分の正義を取り戻したが、皮肉にもチャールズ・グリーンが犯罪者となってしまった。ピップは、事件解決後も、このジレンマに頭を悩ませることになったと想像する。  今作では、不確定要素が多いこととピップとラヴィの親密度が上がっているところによって、個人的に面白さが少し減ってしまったように感じる。しかし、こちらの方が現実に近い事件の状況であると考える。

Posted byブクログ

2023/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ2作目。 今回はポッドキャストを利用して行方不明の友人の兄を捜す。ただミステリーというよりは主人公の成長物語の感が強くなってきている印象。 最後も後味がかなり悪い。 3部作とのことで次作でどんな終わり方になるか期待。

Posted byブクログ

2023/10/12

前作を超える面白さとはどういうことだ! とツッコミを入れたくなるくらい面白かった。 ホリーさんの本は読み終わるのが惜しいなぁ。 三部作の最後を読むのが今からもう悲しい。

Posted byブクログ

2023/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

隣人が新たに登場したって時点で怪しさ満点、ってことなのかな。雑誌記者の正体とか、実はその事件の被害者家族だった隣人とか、クライマックスで明かされる真相が衝撃的。主人公が絶望に沈んだ際、それを再起させたのはその隣人で、脇役的登場人物にしては、ずいぶん素晴らしい見せ場を与えられるもんだな、と感じ入ったんだけど、なるほど、真実は甘くないってことでした。その後の主人公の行動、最終局面での犯人の行動、それぞれの正義に基づくものなんだけど、第三者的には、個人による復讐行為なんだな。ある一面で納得は出来るんだけど、それを認め出したら、秩序も減ったくりもあったもんじゃない、と思えたりもして。エンタメによる効果的問題提起。良い思索になります。

Posted byブクログ

2023/10/01

「自分たちにとっての善と悪、正義と悪はどういったものか、受け入れろと言われたものではなく、ぼくら自身が決めていいと思うんだ。きみはなにも間違っていなかった。他人の間違いのために自分を責めちゃいけない」 2022/9/2読了 のっけから前作『自由研究には向かない殺人』を懇切丁寧に...

「自分たちにとっての善と悪、正義と悪はどういったものか、受け入れろと言われたものではなく、ぼくら自身が決めていいと思うんだ。きみはなにも間違っていなかった。他人の間違いのために自分を責めちゃいけない」 2022/9/2読了 のっけから前作『自由研究には向かない殺人』を懇切丁寧にネタバレしているので要注意。 SNS上の心ないコメントで傷つく主人公ピップを立ち直らせた隣人の言葉だが、これに従って起こした行動が、後の彼女を呪縛してしまうのか? '第3作の展開が気になった。

Posted byブクログ