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スワン の商品レビュー

3.9

80件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  5. 1つ

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2023/07/01

日本推理作家協会賞と吉川英治文学新人賞の二冠を達成したとのことで、注目したため読んだ。 大型ショッピングモールで起きた無差別殺人事件に巻き込まれた登場人物たちが、その瞬間その瞬間で選択した行動を後々責められるのはやりきれないし辛いだろうなと思った。 当事者にとって、心の整理をする...

日本推理作家協会賞と吉川英治文学新人賞の二冠を達成したとのことで、注目したため読んだ。 大型ショッピングモールで起きた無差別殺人事件に巻き込まれた登場人物たちが、その瞬間その瞬間で選択した行動を後々責められるのはやりきれないし辛いだろうなと思った。 当事者にとって、心の整理をするにあたって脅威的なのは理由のない悪なのだなと感じた。

Posted byブクログ

2023/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

設定は面白い。 けど女子高生と普通に付き合っている男子教師が気持ち悪すぎて、しかもこの先抱けるのか?とか言ってて、全てが無理になった。気持ち悪い。

Posted byブクログ

2023/05/21

郊外にある大型ショッピングモールで起こった無差別大量殺人事件。 その場に居合わせ、生き残った者の中から選ばれた5名の男女は、被害者の一人である資産家の高齢女性の死の経緯を明らかにするために集められる。 進行役の弁護士徳下からは破格の参加費とボーナスが支払われると説明されるが、参加...

郊外にある大型ショッピングモールで起こった無差別大量殺人事件。 その場に居合わせ、生き残った者の中から選ばれた5名の男女は、被害者の一人である資産家の高齢女性の死の経緯を明らかにするために集められる。 進行役の弁護士徳下からは破格の参加費とボーナスが支払われると説明されるが、参加者はいずれも何かしらの秘密を抱えている様子でなかなか真実は見えてこない。 主人公のいずみは特に多くの人が殺害されたスカイラウンジの生き残り。犯人から『殺す人間を選べ』と命令され、最後まで無傷で生き残った。その経緯が誤った形で世間の知るところとなり、日本中から大バッシングを浴びていた。 女性の死の真相を明らかにするという目的で集められ、それに応じ参加しているはずなのに、ある者は偽名を語り、ある者は覚えていないととぼけ、嘘をつき、なかなか真実を語ろうとしない。 序盤は事件発生時にスワンで何が起き、そこにこの人たちがどう関わっているのか、全く先が読めずどんどん引き込まれた。 『お茶会』と呼ばれるその会合を重ねるうちに、少しずつ色々な真実の欠片が見え始めてくると、先が知りたくて読むのを止められなかった。 結末は途中から『この人なんだろうな…』と予想が付いてしまって少し残念だったけれど、いずみを始め生き残った人たちの抱える心の傷についてはとても丁寧に描かれていて、そっちの物語の方が読み応えがあった。 無差別殺人の現場において他人よりも自分の身を守ることの方を優先させてしまうのは仕方のないことだと思う。その場にいなかった人たちがあとから生き残った人を非難するのはあまりに非情すぎる。 生き残った者が感じてしまうというサバイバーズギルト。『自分があの時こうしていれば』『自分があんなことをしなければ』……『あの人は殺されなかったのかもしれない』 その罪悪感を生き残った者たちは皆抱えていた。 いずみも小梢も、双海も、『お茶会』の参加者たちも。 なんて重い傷なんだろう。 それを乗り越え前を向くことはできる。でも記憶は消えない。ふとした拍子によみがえり、心を痛めつけられることだろう。本当に恐ろしい。

Posted byブクログ

2023/05/19

おもしろい!んだけど、ショッピングモールの構造が難しくて人の動きが理解できず不燃焼。 これは映像で観た方が分かりやすい。

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2023/05/06

展開が楽しい。事件の被害者たちの後って本人にしか分からないいろんな思いがあるんだろうな。 映像で見てみたい作品。 映画化したら絶対見に行く! スワンで踊る主人公見てみたいな。

Posted byブクログ

2023/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

連続無差別殺傷事件の、その後を描く物語。事件で生き残った人たちの苦しみや心の葛藤。その場にいなかった人間たちにはわからない、当事者だけしか共有し得ない空気。 生き残った女子高生を攻めたてる世間、ほんとに怖い。それで女子高生が死んだらどうするつもりなのか。でも今の時代、たぶん、実際にありえる。 同時に彼女がいた現場で、何が起こっていたのか。終盤で明かされる事実。…きっっっつい。

Posted byブクログ

2023/04/28

読ませる。一気読み。 ショッピングモールで起きた無差別テロ。生き残った被害者に世間が、他の人を犠牲に生き残ったと非難・糾弾するさまがリアルで恐ろしい。 物語の主人公は、犯人に次の犠牲者を選ぶよう脅された少女。実際に何があったのか・・・。

Posted byブクログ

2023/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

スワンというショッピングモールで起こった無差別殺人事件の真相を探る話。 謎のお茶会によって、少しずつ真相が解明されていく。読みやすく、次が気になってすぐ読めた。

Posted byブクログ

2023/05/07

無差別射殺事件を生き延びた少女。彼女は何を隠しているのか、何を恐れているのか。「悲劇」はもうひとつの顔を持つ―。 初めての呉勝浩san。 「湖名川シティガーデン・スワン」の本館略図を頭に置きながら、「四月八日 日曜日 AM10:00」からスタート。車で買い物に向かう男性3人の...

無差別射殺事件を生き延びた少女。彼女は何を隠しているのか、何を恐れているのか。「悲劇」はもうひとつの顔を持つ―。 初めての呉勝浩san。 「湖名川シティガーデン・スワン」の本館略図を頭に置きながら、「四月八日 日曜日 AM10:00」からスタート。車で買い物に向かう男性3人のよくある光景で、少し「消失点」という言葉が気にはなりましたが、気楽に読み始めました。が、、AM11:00には世界が一変しました。ドン、ドン、ぽいっ。恐ろし過ぎます。 そして、事件の描写は前半で終わり、「徳下宗平の覚え書き」を挟んで、半年後の十月へ進み。。 片岡いずみ、古館小梢、徳下弁護士、その他「仮名」の人たち。特に、幸雄くんへ無慈悲な仕打ちには胸が苦しくなりましたが、「犯人」以外の皆は、極限状態だったということ。誰の「罪」も責められないかもしれません。 バレエ「白鳥の湖」との繋がりも素敵でした。 どちらがオディール(黒鳥)を踊るのか、見守っていきたいと思います。 【第41回吉川英治文学新人賞、第73回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)】

Posted byブクログ

2023/04/16

ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件に巻き込まれたいずみ。被害者なのに加害者であるかのようにバッシングを受け、悪者扱いされてしまう。そんな時、事件当時スワンにいた5人が集められ、事件の概要を詳らかにしていく話し合いが行われる。事件自体は、犯人も分かっていてすでに死亡。解決...

ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件に巻き込まれたいずみ。被害者なのに加害者であるかのようにバッシングを受け、悪者扱いされてしまう。そんな時、事件当時スワンにいた5人が集められ、事件の概要を詳らかにしていく話し合いが行われる。事件自体は、犯人も分かっていてすでに死亡。解決しているが、ある理由から事件について話をつきあわせる。ところが、みんなそれぞれ負い目があるために隠していることがある。咄嗟にしたことが後になってもっと他にどうにかできたのではないかと悩むのは人の性なのか。銃撃シーンのドン、の連発が個人的には引っかかった。

Posted byブクログ