掬えば手には の商品レビュー
読んでいて止まらなくなった。とても心の温まる小説。いい小説だなぁ。瀬尾まいこの小説はけっこう引き込まれる。なぜだろう。
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※ 運動や勉強など何をやっても平均で、 特別な才能も持たない平凡さに悩む主人公。 何をとっても普通だからこそ、 特別な才能や能力に憧れてしまう 素直さや純粋さに人の体温を感じました。 そんな主人公が、ある時、人の心が読める 能力に気づいてそれを拠り所にしてしまうのも 頷けて、...
※ 運動や勉強など何をやっても平均で、 特別な才能も持たない平凡さに悩む主人公。 何をとっても普通だからこそ、 特別な才能や能力に憧れてしまう 素直さや純粋さに人の体温を感じました。 そんな主人公が、ある時、人の心が読める 能力に気づいてそれを拠り所にしてしまうのも 頷けて、読んでいて感情移入しやすいところも このお話の魅力だと思います。 そして、その特技を活かす方向が悪意のある ものではなく、悩み立ち止まってしまっている 人に手を差し伸べようとするところが、この お話のとても優しいところだと感じました。 たとえ特別な能力なんてなくても、 人のつらさや固まった気持ちに寄り添える、 そんな人になりたいと思わせてくれる 優しい物語でした。
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やっぱり瀬尾まいこの文章は優しい。カサカサな心に沁み渡る感じ!!!! 季節もちょうどいい時期に読めた。今読んでよかったと思える作品だった。 心があったかくなるのにどこか涼しげなスッキリほっこりするような冬にぴったりの作品だった。本当に読んでよかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
温かい物語りを読みたかったら瀬尾まいこ。鉄板の作家は今回も裏切りません。 他作品より劇的なことはない(主人公には)。だけど、最初、ただの平凡ないい子。と思ってた主人公が「人のこと考えることで自分のこと考えないようにしてる」ことに気づく過程も、当初特別な能力と思ってたものが実はそうじゃなくて、そこじゃない、自分のことはどう思われても、他の人のために動けちゃうところが特別だってわかる瞬間も、感動的なのです。 登場人物たちの背景は、なかなか明らかにならない。それはしかし、普通なことで、そんなに深く突っ込めないよね、という、その不器用な人間関係もリアルで、寂しくて、温かさにつながるのです。 大竹店長のぶっきらぼうだからこそめちゃくちゃ良すぎる優しさ、心遣い。河野さんの勇気と、わかってくれてる言葉。 香山くんのまじめで真っ直ぐな思いや。 みんな一生懸命生きているのだ。 アフターデイも、最高です。 大竹店長最高!
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とっても良い。心があったまる。 ちょっぴり切ないけど、一つ一つの出会いを大切にしようって思える本 自分は平凡な人間で、何かが特別に秀でているわけではないから得意なものを探していた時もあったから親近感もあって読みやすかった。
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人を想うって、こういう事だよな、ってしみじみ感じながら読みました。愛にあふれた、誰かの側にいたくなる作品。
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別冊のアフターディ。大竹店長の目線の後日談まで楽しめた。最後の最後で北條さんが回ってくるという巡り合わせ!!
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瀬尾まいこさんの物語を読んでいつも思うのは、文章がとても読みやすく自然と心の中にすーっとしみこんでくる。特殊能力があるのかないのか、思い込むのも自己暗示をかけるのも自分次第ということなのだろうか。コミュニケーションはとても大事なのは充分すぎるほどにわかっているけれど、人の中に踏み...
瀬尾まいこさんの物語を読んでいつも思うのは、文章がとても読みやすく自然と心の中にすーっとしみこんでくる。特殊能力があるのかないのか、思い込むのも自己暗示をかけるのも自分次第ということなのだろうか。コミュニケーションはとても大事なのは充分すぎるほどにわかっているけれど、人の中に踏み込んでいくのは勇気がいる。作中にも背中を押してもらって前を向けた人が何人も出てきて、主人公とのやりとりがとても心地よかった。恋に鈍感なところも面白かった。河野さんは良い味だしていた。シリーズで追いかけていきたい作品。続編でないかなぁ。
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他人の気持ちを読み取れる特殊な能力があるという若者が暮らしの中で重ねていくエピソードが時を行ったり来たりしながらつづられる。彼はその力を武器としながらうまくいくことばかりじゃない世の中を渡っている。読んで感じたのはそんな能力が自分にはあると思いこんで生きて行けば幸せなのではないか...
他人の気持ちを読み取れる特殊な能力があるという若者が暮らしの中で重ねていくエピソードが時を行ったり来たりしながらつづられる。彼はその力を武器としながらうまくいくことばかりじゃない世の中を渡っている。読んで感じたのはそんな能力が自分にはあると思いこんで生きて行けば幸せなのではないかということ。そこには他者とのコミュニケーションがあり他人のことをきちんと見つめる行為があるから。他者に関心を寄せた方が社会は生きやすいと思う。一つの処世術として使える。そんなことをふんわり思った。
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自分のコンプレックスも相手から見ればまた別のものに写る。 相手とのコミュニケーションで自分を知るきっかけになることは案外多いのかもしれない。 主人公の行動力、一つ一つの言葉の選択は私自身見習いたいとすら感じた。
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