掬えば手には の商品レビュー
物語の展開が不思議な一冊。 梨木くんの超能力物語か・・・河野さんって誰だ?・・・常盤さん謎すぎる・・。 という、「?」が読み進みていくと少しずつ解きほぐれていく。 瀬尾まい子さんらしい、劇的な山場があるわけでなく、優しく柔らかく進んでいくお話。 淡々とした人物たちの微妙な感情の変...
物語の展開が不思議な一冊。 梨木くんの超能力物語か・・・河野さんって誰だ?・・・常盤さん謎すぎる・・。 という、「?」が読み進みていくと少しずつ解きほぐれていく。 瀬尾まい子さんらしい、劇的な山場があるわけでなく、優しく柔らかく進んでいくお話。 淡々とした人物たちの微妙な感情の変化の表現が素敵だなぁと瀬尾さんの本を読んでいつも感じる。
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梨木匠はごく平凡な大学生だけど、ある時から人の心が読める能力に気付く。でも同じバイト先の常盤さんの事だけは何を考えているかわからない。それぞれに家族とのわだかまりや辛い過去があるのだけど、瀬尾まい子さんの文章は不思議と心が温かくなる。 特に盛り上がるような場面はないけれど、じんわ...
梨木匠はごく平凡な大学生だけど、ある時から人の心が読める能力に気付く。でも同じバイト先の常盤さんの事だけは何を考えているかわからない。それぞれに家族とのわだかまりや辛い過去があるのだけど、瀬尾まい子さんの文章は不思議と心が温かくなる。 特に盛り上がるような場面はないけれど、じんわりと満たされていくお話でした。 その後のエピソードが巻末付録になっていたのも良かった。
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瀬尾さんの小説はハズレがない。安心して読めます。 どの作品にも嫌な人が出てこない。 今回の嫌味な店長にもどこかしら可愛らしいところもあって、瀬尾さんだな!て思いました。
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心の声がきこえる僕。長く続けられる人がいないオムライス屋のアルバイト。初めて2日で辞めなかった女の子からは、彼女とは違う声が聞こえてきた。
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ぼくは他人の心が読めて、ちょっといいことをしてきた。そして大学生になり、オムライス屋でバイトしている。新しく入ってきた常磐さんは他の人と打ちとけない。そして誰かの声が聴こえてきて・・・ とても良かった。エスパーの話かと思ったらそっち方面でもなく、でも何の話かと訊かれると困る。 ...
ぼくは他人の心が読めて、ちょっといいことをしてきた。そして大学生になり、オムライス屋でバイトしている。新しく入ってきた常磐さんは他の人と打ちとけない。そして誰かの声が聴こえてきて・・・ とても良かった。エスパーの話かと思ったらそっち方面でもなく、でも何の話かと訊かれると困る。 全て普通で取り柄のない青年の成長物語に、エスパー風のスパイスが混じってるという感じ。
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一晩で読み終えてしまった。 読み終えてから早速、「もう一度読みたい」と感じた。読者である自分が登場人物たちの心に触れているようで読了後は温かい気持ちになった。
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瀬尾まいこさんの本は毎回読み終わった後に温かくなれるから好きで今回もとてもほっこりしました。誰だって辛い過去はあるしそれを抱えて必死に社会にしがみついているんだなと思うと余計泣けてくる。梨木のバイト先の空気感がとても好き。ぶっきらぼうでちょっと怖い大竹さん、全部が平凡に悩む梨木、...
瀬尾まいこさんの本は毎回読み終わった後に温かくなれるから好きで今回もとてもほっこりしました。誰だって辛い過去はあるしそれを抱えて必死に社会にしがみついているんだなと思うと余計泣けてくる。梨木のバイト先の空気感がとても好き。ぶっきらぼうでちょっと怖い大竹さん、全部が平凡に悩む梨木、そして常盤さんにいつも優しい河野さん。出てくる登場人物全員愛おしかった。184ページの言葉の使い方がとても好きです。
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瀬尾さんの作品は優しいという人が多い。ハードな、過酷な作品があるのを知らない人だろう。 しかし、本作はとびきりの優しさに満ちた作品だった。 主人公を通して、一人一人、一歩を踏み出す。自分を出せるようになる。それも信頼できる相手に。 不登校、優等生、スポーツ、人知れぬ悩み、愛...
瀬尾さんの作品は優しいという人が多い。ハードな、過酷な作品があるのを知らない人だろう。 しかし、本作はとびきりの優しさに満ちた作品だった。 主人公を通して、一人一人、一歩を踏み出す。自分を出せるようになる。それも信頼できる相手に。 不登校、優等生、スポーツ、人知れぬ悩み、愛していた人からの無反応。。。 主人公・梨木匠の心の芯に、相手と関わり続ける「強さ」と「優しさ」があったからだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
秋音いわく、匠のすごい能力は心が読めることではなかった訳ですが、じゃあ香山くんや三雲さん、大竹さんから聞こえてきた気持ちはなんだったのか? 人の表情やしぐさから気持ちを読む観察眼が優れていたのかなあ。 常に固い表情の常盤さんの気持ちが聞こえなかったのもそれなら納得できます。 (それはそれですごい能力~!) 秋音の正体が辛すぎるけど、常盤さんと秋音のために奮闘する匠と、匠を励ましてくれる河野さんの存在がこの話の光になっていて良かったです。
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人世の生き方をちょこっと考えさせられる本。 嫌な人は嫌な人で 自分と合わない人とは関わらないのが一番かもしれないけど 関わってみると、案外 世の中に嫌な人は少なくなるかもしれない。 そのためにはやっぱり 直に人とあって その人をよく見て観察することが必要。 ひいてはそれは...
人世の生き方をちょこっと考えさせられる本。 嫌な人は嫌な人で 自分と合わない人とは関わらないのが一番かもしれないけど 関わってみると、案外 世の中に嫌な人は少なくなるかもしれない。 そのためにはやっぱり 直に人とあって その人をよく見て観察することが必要。 ひいてはそれは自分を見つめ直すチャンスになるかもしれないし 心の大きな人に成長できるきっかけになるかもしれない。
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