とあるひととき の商品レビュー

池澤夏樹(著者),吉本ばなな(著者),高橋源一郎(著者),浅田次郎(著者),小川洋子(著者),重松清(著者),三浦しをん(著者),角田光代(著者),西加奈子(著者),道尾秀介(著者),川上未映子(著者),森絵都(著者),村山由佳(著者),綿矢りさ(著者),花王プラザ(編者)

2023/11/11

角田光代さんの、
「10時ならまだ朝で、11時だともう朝ではない。」
「昼近くに起きれば、一日の半分が消えてしまって損したと思う。」
「不思議なのは、夜更かししても"得した"と思わないこと。」
という感じ方が、自分と同じだと思った。

現在の私自身は、朝、夕方、午後11時、の中では断トツで朝が好きだ。
多くの人が活動を始める前の早朝に目覚めると、一日を有効に使っている気分になる。

夕方が好きな人は、一日働いて「今日の仕事はここまで、」と緊張から解き放たれる時間がいいみたい。
社会人になって暫くは、夕方が好きだったと思う。
仲間と飲みに行ったり、プロ野球やプロレスを観に行くのが楽しみだった。

午後11時は秘密の時間。
昔は多くの子ども達が寝ている夜11時には "11PM" なる怪しげなテレビ番組があったし、
セブンイレブンも早朝の7時から深夜の11時までが営業時間だった。
午後11時は、自分ひとりの自由が始まる時間といった感じか。
私は若い時(学生時代)は夜型人間で、パックインミュージック、オールナイトニッポン、セイ！ヤングが日常の一部だった。
午後11時ではまだ早すぎて、深夜1時からが "とあるひととき" の時間だったかな。

エッセイに合わせて描かれている坂内拓さんのイラストがいいですね。
読み終わってイラストだけ見直しましたが、やさしくて、ほっとします。

2023/10/15

どの作家の日常も それぞれにとても素敵だった。中でも角田さんの文章、とても良かった。

朝、夕方、夜、毎日毎日 繰り返されて、当たり前の日常だと思いがちだけど、かけがえのない時間だな、と感じる。

挿絵も素敵で、図書館で借りたけど 買って手元に置いておきたい。

2023/10/04

最近は夕焼け、夜空、早起きできたら夜明けの空を眺めるようになった。
その時間の思いを誰かと話す事も聞く事もない私にはこの本は叶うとは思っていなかった事が叶った。
作者それぞれが思うその時間を知り、当たり前だけれども皆それぞれの生活、思いがある事にほっとする。
この本は朝、夕、夜のひとときのエッセイアンソロジーになっている。
季節、天気のアンソロジーも書いてほしいな。

2023/08/15

文章が美しい。とてもいい気分で、ゆっくりした気持ちで読んだ。書いた作家さんと、こんなコンセプトでと依頼した編集者さんは素敵だと思う。

2023/08/03

朝、夕方、午後十一時のそれぞれのひとときを14人の作家が語るエッセイ。
どの作品もゆったりとした優しい時間が流れてるように感じるが、書いてる当事者らは小説と格闘しながら過ごしてるんだな、とゆらゆら想像しながら読んだ。
208冊目読了。

2023/07/31

とっても読みやすいし、メンツが豪華〜。好きな作家さんがわんさかいて目次見た時はびっくりしちゃった。１時間くらいで読める文量なのに休日に甘んじてうつらうつらしながらゆ〜っくり読んだ。

2023/07/19

しばらく読書から離れていたので、リハビリに軽いものが読みたいなーと思い図書館で借りた。
吉本ばななさんと、小川洋子さんと、西加奈子さんのエッセイが好き。
今まさに子育て中なので、寝かしつけで寝落ちして気づいたら11時、そのまま寝るか起きるか毎日選択の繰り返しなのにはとても共感できるし、子育てして朝が好きになった西さんのエピソードも微笑ましい。
名だたる作家さんのエッセイが一度に読めてちょっとお得感味わえた。内容は濃くはないけど...

2023/06/26

同じ「午後十一時」でも、それぞれ感じ方、過ごし方は違う。

色んな作家さんの朝、夕暮れ、午後十一時が描かれている。

吉本ばななさんの午後十一時が特に印象的だった。

2023/06/06

風景が見えるようなエッセイ。特に「午後十一時」は、このピンポイントな時間に多様な物語があることにじんわりした。川上未映子さんと吉本ばななさんの話が好きだった。川上未映子さんの本は読んだことがなかったので読んでみたくなった。坂内拓さんのイラストも、光を感じる影の部分が素敵。

2023/05/04

とあるひとときがテーマの人気作家さんたちのエッセイ集。
同じ時の流れを生きていても「時間」の感じ方や使い方は人それぞれ。
作家さんたちの、とある朝、夕暮れ、午後十一時。
共感できることも多く、作家さんたちをとても身近に感じられた。
時間のやりくりに苦労している今も、振り返ったときに、かけがえのないひとときだったと思えたらいいな。