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とあるひととき の商品レビュー

3.6

44件のお客様レビュー

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2024/09/08

 一日のなかで、記憶に残る時間帯について書かれた、14人の作家によるエッセイ集。  各人、それぞれの想いがあふれる話のなかで、私が一番心に響いたのは、川上未映子さんの『夕暮れの、どんな空を見ても』だった。  一緒に夕焼けを見たこともないのに、なぜか夕焼けが目に映ると祖母を思い出す...

 一日のなかで、記憶に残る時間帯について書かれた、14人の作家によるエッセイ集。  各人、それぞれの想いがあふれる話のなかで、私が一番心に響いたのは、川上未映子さんの『夕暮れの、どんな空を見ても』だった。  一緒に夕焼けを見たこともないのに、なぜか夕焼けが目に映ると祖母を思い出す、と言う。 思い出の「残りかた」は、曖昧で流れていってしまうけれど、そこにあり続ける空は、心をつなげてくれるものなのだと少し安心した。  やさしい色合いのイラストが、どの話とも溶けあっていて、穏やかな気持ちになったことも良かった。

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2024/07/14

 花王のWebサイトでの人気連載だったらしい。朝、夕暮れ、夜十一時、という時間帯をテーマにした短いエッセイアンソロジーになっている。  なんだか最近は、長編ではなくて短いか軽いかとにかくサクサク読める本を心身が求めている。そんな今の気分にぴったりマッチした。 ■森絵都 「夕暮れ...

 花王のWebサイトでの人気連載だったらしい。朝、夕暮れ、夜十一時、という時間帯をテーマにした短いエッセイアンソロジーになっている。  なんだか最近は、長編ではなくて短いか軽いかとにかくサクサク読める本を心身が求めている。そんな今の気分にぴったりマッチした。 ■森絵都 「夕暮れの空にはショーマンシップを感じる。」 ■池澤夏樹 赤身のマグロを、醤油の小皿にライムとタバスコを垂らして食べると美味い。南洋の島(昔、日本が統治権を持っていた)での食べ方。ちょっとやってみたい。 ■綿矢りさ 「無理して笑うより、もう無理ですと口で言うより、心のままに身体も素直になれば、取り返しがつかないほど心が疲れることも減るかもしれない。」 ■重松清、吉本ばなな、小川洋子などの親子/子育てが題材のものもよかった。

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2024/07/04

欲しい時にとても素敵なイラストが入っている! 想像がかき立てられる。 文章量は少ないが、ゆっくりと絵にも浸りながら読めてとても好みな一冊だった。 最近は私も4時半起きの23時就寝みたいな朝が長すぎるスケジュールだから、西加奈子さんのエッセイは共感しかなかった。 何の本でだったか...

欲しい時にとても素敵なイラストが入っている! 想像がかき立てられる。 文章量は少ないが、ゆっくりと絵にも浸りながら読めてとても好みな一冊だった。 最近は私も4時半起きの23時就寝みたいな朝が長すぎるスケジュールだから、西加奈子さんのエッセイは共感しかなかった。 何の本でだったか、朝生まれだから朝が好きなのかなぁなんて思ったこともあったが、朝にいい思い出が多いのもあるのかな?とも改めて思った。 夕焼けも大好きだが、いかんせん最近はその時間に出歩かず… 子どもないし孫に、この時間の空といえばお母さんと見上げたなぁなんて思われたらとても素敵じゃない!なんて思ったりもした。 改めて空を見上げたくなった。

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2024/06/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

薄くて絵がたくさん載っているのですぐ読み終わった。 イラストが美しくて、清々しい。 心地の良い本だった。 高橋源一郎さんのラジオの話が好きだな。 みんな個性がバラバラで、それが面白いなと思った。 作家さんでも、時間を決めて執筆する人と、バラバラな時間で書いてる人がいる、っていうのがまた勉強になる。 育児をしながら執筆していた小川洋子さんのお話は、仕事に対する切迫感のお話だったのでほんとに共感するものがあった。 私は育児はしたことがないが「やんなくちゃ〜」って思いながら結局寝ちゃう…みたいなの、わかるわかる、と思って読んだ。 あと、この作家さんは読んたことがないから読んでみようかなっていう人もいたので、これからの楽しみがちょっと増えたのが嬉しい。

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2024/03/10

14人の作者が、一日の一時をどんな風に過ごしているのか? 過去の事や今までしていた事、現在の様子をエッセイに…… 人を失った喪失感から、誰とも話をする事が億劫になって、声が出辛くなった時、遠くに居る息子が、心配して、携帯電話をかけてくれた事があった。 「今日何してた?」「誰かと...

14人の作者が、一日の一時をどんな風に過ごしているのか? 過去の事や今までしていた事、現在の様子をエッセイに…… 人を失った喪失感から、誰とも話をする事が億劫になって、声が出辛くなった時、遠くに居る息子が、心配して、携帯電話をかけてくれた事があった。 「今日何してた?」「誰かと話した?」……と、… その私の答えは、「今日は、本を読み、買い物とご飯の用意しただけ」…「一人暮らしに、ご近所の人達も、老齢化が進み、外出や外にいる人がいないよ!」と、…… 一日何をして過ごしているのだろう???と、その当時を、我ながら思い出す。 この本で、作者が、一日のある時間帯をどのように過ごしているか、どのように過ごしていたか、…が掲載されている。 「朝のひととき」、 5人の作者が、描いている。 なかなか興味深い。 重松清氏の作者が、お嬢さんとの手の繋ぎ方に、微笑んでしまった。 男の人差し指が二歳児。 人差し指と中指で 三歳児。 人差し指と中指と薬指で 四歳児。 ここまで、来たら、五歳になれば……と、誰もが想像してしまうが、子供達が、そう思ってくれないのは、父親として、ちょっと寂しい気分だろうなぁ! おおきくなって行く過程が体験出来たという喜びの方が大きいかも。 膝の上に乗ってくれる内が、親の最高の幸せの時と、私は思っている。 「夕暮れ」のひととき、 4人の作者が、描いている。 その中の池澤夏樹氏、夕暮れを薄明と天文学的には呼ぶと! 水平線下とこまで太陽が沈んだかで定義する事なんて、初めて知った! 太陽の沈まないフィンランドやマグロの食べ方に、日本では、考えた事の無かった夕暮れであった。 「午後十一時」のひととき 5人のの作者が、親との接し方や身内同然の動物の過ごし方も… 高橋源一郎氏のラジオ話。 そう、この時代、テレビも深夜放送など殆ど無かった時代である。 11PMなど、大橋巨泉氏が司会していた番組など、大人の時間!と思われたいた。 もう、この時間は、寝る時間であった。 そんな時代でも、受験戦争が、あり、皆深夜まで、勉強していた。 深夜放送、ヤンタンなど、桂三枝やパンダなど、言葉話術に、そして深夜のヤンリクを聞いていながらにして、寝てしまう学生も多かった。 なる程、シンデレラは、午前0時に魔法が解けたけど、この時代の学生は、午後十一時に魔法にかかっていた…と、書かれていて、その通り!と、感じてしまった。 人それぞれの一日のどのように過ごしたか、この本を読んで、子育ての事の思い出や、動物を飼っていた当時の懐かしみ、そして、学生時代の過ごし方を、自分なりに懐かしんでしまった。

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2024/02/14

朝、夕暮れ、午後11時にいろんな作家さんがその時間にまつわるエッセイをまとめた本。 朝はコーヒーを飲みながら、午後11時ぴったりに読んだり。ちょうど夕暮れの話を読んでる時冬なのに気温が高くて心地よい風がカーテンを揺らす中読んだの〜^^挿絵も可愛くてgoodgood〜 私は角田...

朝、夕暮れ、午後11時にいろんな作家さんがその時間にまつわるエッセイをまとめた本。 朝はコーヒーを飲みながら、午後11時ぴったりに読んだり。ちょうど夕暮れの話を読んでる時冬なのに気温が高くて心地よい風がカーテンを揺らす中読んだの〜^^挿絵も可愛くてgoodgood〜 私は角田光代さんの話がとても共感してて朝11時くらいに目覚めるとすごく損をした気がする。その分夜更かしをすれば時間は同じだけど夜の11時を超えてからは私にとってはもうその日じゃないというか、次の日の前乗り感がしてしまっていい時間を過ごしてるなあと感じない。やっぱり朝6時とかに起きていろんな作業や行動したりするのが好きだ

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2024/02/11

朝、夕暮れ、午後11時。有名作家たちが各時間について書いたエッセイ。サクッと読めて挿絵も素敵。 ただ、花王プラザってwebマガジンに掲載した作品をまとめたものらしいのですが、花王プラザってなに?と、ちょっと気になってしまった。大手企業がこんなゴリゴリの作家さんたちを集められるの...

朝、夕暮れ、午後11時。有名作家たちが各時間について書いたエッセイ。サクッと読めて挿絵も素敵。 ただ、花王プラザってwebマガジンに掲載した作品をまとめたものらしいのですが、花王プラザってなに?と、ちょっと気になってしまった。大手企業がこんなゴリゴリの作家さんたちを集められるのすごいな。

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2024/01/14

有名どころの作家の一日のひととき☀️ 同じ時間を過ごしているんだけれど、まったりと流れる感じが良かった。挿し絵も優しい色を含めて最高‼️

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2023/11/30

「朝」「夕暮れ」「午後11時」とそれぞれのひとときを題材に、豪華な顔ぶれのショートエッセイ。朝を題材にしたエッセイは明るい感じでポジティブ。物悲しい夕暮れも優しさに包まれていく。午後11時は、密やかな活動の時間だったり、深夜に向けてのワクワク感だったり、100ページちょっとの作品...

「朝」「夕暮れ」「午後11時」とそれぞれのひとときを題材に、豪華な顔ぶれのショートエッセイ。朝を題材にしたエッセイは明るい感じでポジティブ。物悲しい夕暮れも優しさに包まれていく。午後11時は、密やかな活動の時間だったり、深夜に向けてのワクワク感だったり、100ページちょっとの作品だったけどとても楽しめた。

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2023/11/11

角田光代さんの、 「10時ならまだ朝で、11時だともう朝ではない。」 「昼近くに起きれば、一日の半分が消えてしまって損したと思う。」 「不思議なのは、夜更かししても"得した"と思わないこと。」 という感じ方が、自分と同じだと思った。 現在の私自身は、朝、夕方...

角田光代さんの、 「10時ならまだ朝で、11時だともう朝ではない。」 「昼近くに起きれば、一日の半分が消えてしまって損したと思う。」 「不思議なのは、夜更かししても"得した"と思わないこと。」 という感じ方が、自分と同じだと思った。 現在の私自身は、朝、夕方、午後11時、の中では断トツで朝が好きだ。 多くの人が活動を始める前の早朝に目覚めると、一日を有効に使っている気分になる。 夕方が好きな人は、一日働いて「今日の仕事はここまで、」と緊張から解き放たれる時間がいいみたい。 社会人になって暫くは、夕方が好きだったと思う。 仲間と飲みに行ったり、プロ野球やプロレスを観に行くのが楽しみだった。 午後11時は秘密の時間。 昔は多くの子ども達が寝ている夜11時には "11PM" なる怪しげなテレビ番組があったし、 セブンイレブンも早朝の7時から深夜の11時までが営業時間だった。 午後11時は、自分ひとりの自由が始まる時間といった感じか。 私は若い時(学生時代)は夜型人間で、パックインミュージック、オールナイトニッポン、セイ!ヤングが日常の一部だった。 午後11時ではまだ早すぎて、深夜1時からが "とあるひととき" の時間だったかな。 エッセイに合わせて描かれている坂内拓さんのイラストがいいですね。 読み終わってイラストだけ見直しましたが、やさしくて、ほっとします。

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