入れ子細工の夜 の商品レビュー
全ての作品が二転三転する作品で、非常に面白かったです。入試の話は斬新で面白かったですが、個人的には【入れ子細工の夜】という作品が、一番面白かったです。もう振り回されて、振り回されて。
Posted by
ノンシリーズ短編のため、一編ごとに印象が大きく異なりました。 特に面白いと感じたのは、「二〇二一年度入試という題の推理小説」と、表題作の「入れ子細工の夜」です。 前者では、あえてツッコミ所の多い推理小説を入試問題として出し、それを取り巻く人間模様(SNS模様?)がコミカルに描か...
ノンシリーズ短編のため、一編ごとに印象が大きく異なりました。 特に面白いと感じたのは、「二〇二一年度入試という題の推理小説」と、表題作の「入れ子細工の夜」です。 前者では、あえてツッコミ所の多い推理小説を入試問題として出し、それを取り巻く人間模様(SNS模様?)がコミカルに描かれています。コロナ禍ならではの設定が面白いと感じました。 後者の表題作は、登場人物の立場が二転三転してゆき、最後も読み手に謎解きを提示して終わっています。こちらも出来事自体は重いものの、全体の読み口は軽かったです。 残りの「危険な賭け」と「六人の激昂するマスクマン」は、それぞれミステリーオタクとプロレスオタクに贈る物語でしょうか。 いずれも、浅識な自分はいまいちピンと来ず…。同著作の「六人の熱狂する日本人」はアイドルオタクとして面白く読めたので、そういうことなのだと思います。 全体を通して、若い感性と数多のミステリー小説への愛が伝わる一冊でした。
Posted by
新年明けました。 今年も皆さんのレビューを拝見して素晴らしい本に出会い、たくさん読みたいと思います。 今年こそ、もう少し読むスピードを上げられます様に…←自分次第。 ミステリーの読み方がまだ全然わからない経験値若輩者の私ですが、あまり長くなくごちゃごちゃしない犯人探しが面白かっ...
新年明けました。 今年も皆さんのレビューを拝見して素晴らしい本に出会い、たくさん読みたいと思います。 今年こそ、もう少し読むスピードを上げられます様に…←自分次第。 ミステリーの読み方がまだ全然わからない経験値若輩者の私ですが、あまり長くなくごちゃごちゃしない犯人探しが面白かったです!犯人探しゲームみたいな感じで。 毛色の違う4つのミステリー。二つ目がどう解釈したらいいのか…難しい!って思いましたけど。 入れ小細工の夜が好きでした。 犯人は全然わからなかったけど、やはり金田一少年の事件簿を思い出して楽しかったです。 叙述トリックにまんまと毎回嵌められてビックリします。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集4編 4編ともカラーの違った犯人当てクイズのような展開. 古本屋巡りの蘊蓄も楽しい1話目,大学入試の問題の解答の2話目,場面が変わるたびに犯人が変わる表題作,そしてプロレスのマスクを使った4話目とバラエティーに富んでいた.
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
未来屋ノミネートなので読んだ。 三編の短編ミステリー。あんまり面白くなかった。 ・妻の浮気相手と妻を練炭自殺に見せかけて殺したところを写真に撮られて文庫本に忍ばせた相手を殺したが、その文庫本が無くなっており同じ鞄を持つ相手を探して殺そうとするも、その相手は推理小説作家で女探偵になりすまして探すがその女探偵が出てきてお縄になるという入れ替わりストーリー。 ・大学入試が犯人当てになるも穴だらけの出題でぐだぐだ。想定回答よりも優秀な回答を学生がするが、エラッタを出して阻止…みたいなぐだぐだストーリー ・メインの入れ小細工の夜。結構面白い。作家と編集者(のふりをする間男)が、お互いを殺そうとするも巧みな推理で逃げ切り、妻の死体が見つかるもどちらが殺したかを巧みな推理で逃げ合う。攻守の入れ替えがすごく面白い。が、実は劇中劇で、外側で原案者と脚本家がまた攻守の入れ替えをして… ・学生プロレスでの殺人を暴く。顔が見えないのが常となる状況を利用した入れ替わりストーリー。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集。 危険な賭け~私立探偵・若槻晴海~ 二〇二一年度入試という題の推理小説 入れ子細工の夜 六人の激昂するマスクマン の四編。 最初の二編は面白いかな、と感じたが、後の二編は正直、あまり面白いとは思わなかった。 私はそこまでミステリーマニアではないからだと思う。 「危険な賭け」 は若槻晴海という私立探偵が殺人事件の被害者 牧村がバーで取り違えてしまった荷物を探す。そこで古本屋巡りが始まっていく。 「二〇二一年度入試という題の推理小説」 はコロナで対面入試が思うように出来ない大学側とそれに翻弄される学生の話。最後がめでたしめでたしではないところがシニカルだ。 「入れ子細工の夜」はどんでん返しのどんでん返しのどんでん返しの…となっていって、メタミステリーというジャンルのものだと思う。この手のミステリーは少々苦手だ。頭がこんがらがるからだ。私は知的ではない。 「六人の激昂するマスクマン」はコロナ禍におけるサークル活動というものが難しいという気持ちにはなったが、殺人事件や人の入れ替わりに関しては、ああ、そうなんだ、くらいの感想しか持てなかった。 あまり合わない小説家なのかもしれない。
Posted by
ある探偵が、古書店をめぐる。一冊の本を探して……。(『危険な賭け』)コロナ禍の大学入試、ある大学が驚愕の発表をする。曰く、入試問題として一本のミステリーを発表し受験生にはその犯人当てをさせる、という。(『二千二十一年度入試という題の推理小説』)作家は部屋の中で男と対峙する。果たし...
ある探偵が、古書店をめぐる。一冊の本を探して……。(『危険な賭け』)コロナ禍の大学入試、ある大学が驚愕の発表をする。曰く、入試問題として一本のミステリーを発表し受験生にはその犯人当てをさせる、という。(『二千二十一年度入試という題の推理小説』)作家は部屋の中で男と対峙する。果たして男は新人編集者か、強盗か、間男か……(『入れ子細工の夜』)学生プロレス団体の合同会議の日、才能ある青年が殺される。犯人が参加者の中にいると糾弾され紛糾する場。彼らのマスクの下の真実は一体なにか。(『6人の激昂するマスクマン』) 作者のミステリ愛とか物語愛とかに満ちてる四編の短編集。最後いきなりプロレスがきたのでびっくりしたけど、どの話もいろんな趣向を凝らしてるわりにオチがすっとまとまっててエンタメ力が強くて好きだ。古今のミステリー小説が散りばめられてるから詳しい人はより楽しいのかも。全編、何かしらのマスクを被っている、というのが裏テーマかなと思っている。表題は凝ってて面白いけどこのページ数でぎゅってやるとちょっとつらい(その勢いを活かしたネタだとは思うけど)ので、最後のプロレス話が一番好きかな。
Posted by
物語の真実は常に深いところにある。 何でも思い込みはいけない。 4編、様々なミステリーが楽しめる。
Posted by
様々な趣向が凝らされた短編集。 二転三転四転する表題作の「入れ子細工の夜」 大学入試に推理小説の犯人当てが出題され、その問題文がそのまま掲載されている「2021年度入試という題の推理小説」 どの短編も面白いのが素晴らしい
Posted by
ミステリー書評 読書レベル 中級 ストーリー ★★★ 読みやすさ ★★★★ トリック ★★★ 伏線・展開 ★★★ 知識・教養 ★★ 読後の余韻 ★★★ 短編集で、それぞれ違った味わいが4作品も楽しめる作品です。ただし、前作の『透明人間は密室に潜む』と比較すると、少しインパクト...
ミステリー書評 読書レベル 中級 ストーリー ★★★ 読みやすさ ★★★★ トリック ★★★ 伏線・展開 ★★★ 知識・教養 ★★ 読後の余韻 ★★★ 短編集で、それぞれ違った味わいが4作品も楽しめる作品です。ただし、前作の『透明人間は密室に潜む』と比較すると、少しインパクトが弱かった気がします。また、二転三転する叙述トリックに現在地がわからなくなり読み疲れしてしまいました。次回作に期待しています。
Posted by