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発注いただきました! の商品レビュー

3.7

67件のお客様レビュー

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2023/05/29

依頼内容や、制作物に対するコメントが入るのは面白いものの、広告だと朝井リョウの良さや特徴が感じられなくて、面白くはなかった。間違いなく、広告が主役なのでそれが正しいのだと思いますが。 小説として依頼が来ているこち亀や、巻末の新作短編などは面白かった。

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2023/04/26

企業とのタイアップや他の作品とコラボなど、依頼があって書いた文章のまとめ 【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】というセット20編で構成される キャラメル、ウイスキー、ビール、タバコ、...

企業とのタイアップや他の作品とコラボなど、依頼があって書いた文章のまとめ 【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】というセット20編で構成される キャラメル、ウイスキー、ビール、タバコ、若い頃のエッセイ、aikoの曲、馬、こち亀、ふるさと、銀座、アイアムヒーロー、食、介護、十周年、等など 色々な雑感 作家さんてこんな依頼もあるんだなぁとか 器用に依頼内容に沿った作品を作るものだなぁとか やっぱりこち亀はどんなキャラを絡ませても世界観をこち亀に持ってくのだなとか aikoの楽曲はアスパラを選ぶとは、なかなかだなとか aikoの歌詞といえば一人称は「あたし」だよねとか 本人もあとがきで語っているけど、アイアムヒーローはもっと他のアプローチの仕方もあったのでは?とか アサヒビールのあとがきの第一声で笑った ------------------- ちょっと、石を投げるのはやめてください! ------------------- まぁ、クライアントが納得したのであればいいんじゃないかなw まえがきのところで、既存の作品との違いについて言及してある ------------------- 自分から書き始める小説となると、私は「心地いい読後感」より「心がざわつくような違和感」を目指して突っ走りたくなる衝動に駆られる。 その点、タイアップやコラボをきっかけに書き始めた作品にはそういう気持ちが芽生えない。当然ながら、発注元も「心をざわつかせてほいい」なんて思っていない。そんな毛色の違いも楽しんでいただけたら幸いである。 ------------------- 最近読んだ「時をかけるゆとり」でも感じたように、根は面白い文章を書ける人なんでしょうけど、どうしても読者をざわざわさせるような物語を書きたいのだろうなぁと思えるものもある 「贋作」はちょっと胸がざわざわしましたよ? デビュー10周年記念本で、単行本のための書き下ろし短編(後に小説すばる新人賞特集特大号にも掲載されたらしい) 美徳とされる「謙虚」も、知らず知らずのうちに悪意にもなり得るというところがね…… やはり、朝井リョウの作家としての業のようなものを感じた

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2024/08/11

タイアップ作品二十本ノックめちゃくちゃ面白かったー!普段は知ることのできない発注内容を提示されてから作品を読めるのでこの内容でこんな物語が書けるのか!とあっと驚くことばかりでとても楽しい、感想戦はテンションが高くてずっと褒めてもらいたがってて面白かった。 特にお気に入りは森永製菓...

タイアップ作品二十本ノックめちゃくちゃ面白かったー!普段は知ることのできない発注内容を提示されてから作品を読めるのでこの内容でこんな物語が書けるのか!とあっと驚くことばかりでとても楽しい、感想戦はテンションが高くてずっと褒めてもらいたがってて面白かった。 特にお気に入りは森永製菓のキャラメルとラストの講談社の話。キャラメルはこの短さで3話分でこんなにも想像を掻き立てられるのかと、物語を作り上げる作家の凄さを見た感じである意味衝撃的だった すごいな〜。講談社のもそうで割と短めの話の中にぎゅっとなんらかのメッセージが詰まっている話が好みだった。 ほかにもJTの“胸元の魔法”や集英社の“贋作”が良かった 手元に置いておきたい本です

Posted byブクログ

2023/04/09

様々な企業からの原稿依頼を寄せ集めて一冊にしたもの。 それぞれに依頼内容や条件、書き終えたあとの裏話や作者本人の評価やエクスキューズがついている。 好きな作家さんでもこういったいろんな媒体に寄稿したものを全て追うのは難しく、案の定、初見のものばかりだったので楽しめたし、作者は一...

様々な企業からの原稿依頼を寄せ集めて一冊にしたもの。 それぞれに依頼内容や条件、書き終えたあとの裏話や作者本人の評価やエクスキューズがついている。 好きな作家さんでもこういったいろんな媒体に寄稿したものを全て追うのは難しく、案の定、初見のものばかりだったので楽しめたし、作者は一度世に出したものの寄せ集めということを恐縮しているような節もあったけど、私は斬新だと思ったし他の作家さんのこういうものも読んでみたいな〜、あったらいいな〜と思いました。 こち亀やアイアムアヒーローという漫画のことは全く知らなかったけど、それらとのコラボ小説も背景を知らなくても楽しめました。 しかしながら、書きたいものだけを書けばいいわけではなく、こうした依頼に応える能力があるのがプロなんだなぁとしみじみ感服しました。出来はどうであれ(笑)

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2023/02/17

発注を受けた朝井リョウさんが若いだけあって、学生が主人公のものが多かった。 これらの作品を書いたのが2015年前後なので、25歳前後ということですものね。 朝井さんのエッセイは全部読みたいのだが、読んでみたいと思う小説は今のところない。 スポンサーからの依頼内容に沿って書かれた...

発注を受けた朝井リョウさんが若いだけあって、学生が主人公のものが多かった。 これらの作品を書いたのが2015年前後なので、25歳前後ということですものね。 朝井さんのエッセイは全部読みたいのだが、読んでみたいと思う小説は今のところない。 スポンサーからの依頼内容に沿って書かれたショート集になっているが、本書を出版するために追加で書いたのが「贋作(がんさく)」で、2019年だから朝井さんも30歳に突入してからの作品だ。 本書ではこれが唯一、制約なしに自由に朝井リョウさんが書きたいと思っていたテーマを形にした作品のようだ。 従って短編であるが、この「贋作」が私が初めて読む朝井リョウさんの小説になる。 青春ものではなく、主人公は50代の職人さん。 ある芸術家に心酔し、その芸術家のための作品を身を粉にして作り上げる。 だが、その芸術家は自分を良く見せるために謙虚さを売りにしており、その作品を受け取るに相応しい人は他にいると受け取らない。 多くの人の気持ちと努力を踏みにじることは平気で、自分を美化して地位を築いてきたのだ。 主人公が落胆したまま物語は終わり、後味はちょっと悪い。 「贋作」を読んで、こんな作品が書けるんだと思った。(小説一つも読んでいないので勝手な思い込みかも知れませんが) 今のところ、朝井リョウさんの代表作はまだ先の40歳を過ぎてからのような気がしています。

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2023/02/17

オムニバス形式でさまざまな業種や同業他社など企業とのタイアップ小説が読めるところが、これまでにあまり読んだことのない書籍という感じがして、とても面白かったです。 私は特に、アサヒビールとJTとのタイアップ小説がお気に入りでした。 アサヒビールの作品は、見えないルールや従っていれ...

オムニバス形式でさまざまな業種や同業他社など企業とのタイアップ小説が読めるところが、これまでにあまり読んだことのない書籍という感じがして、とても面白かったです。 私は特に、アサヒビールとJTとのタイアップ小説がお気に入りでした。 アサヒビールの作品は、見えないルールや従っていれば楽でスマートな見えないルールがある中でも、自分らしさや、自分だけのこだわりや楽しみを見つけようと感じる作品。 JTの作品は、誰もがなかなか自信がもてない中で、それでも誇りや自信をもって生きてみようと思える作品でした。 最後に収録されている新作の「贋作」は、読み始めは穏やかな雰囲気が漂う作品なのかと思っていましたが、読み進める度に引き込まれていくような求心力のある作品で、最後にふさわしい作品だと思いました。 タイアップ先の企業の狙いや、それに対する朝井さんの工夫や葛藤が見られ、たくさんの作品の中で他に読んだ方々のお気に入り作品は何かと聞きたくなりました。

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2023/02/02

こんな形の短編集もアリなんだと、集英社のアイデアに驚かされた。内容的には、縛りがあるためか著者のエッセイで感じた面白さはそこまで感じなかった。しかし、様々な縛りの中でこれだけの物語を描けるのはすごい。

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2023/01/17

媒体と発注内容がまず提示され、そこから本編、最後に感想戦と本編をより楽しめる一冊。 文字数くらいの縛りなのかなと思いきや、発注元の依頼内容に沿って小説が書かれることがあることを知りませんでした。プロの仕事です。

Posted byブクログ

2023/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

朝井リョウの依頼された短編集、さらにそれに対する朝井リョウ自身の解説。一口で2度美味しい小説でおなかいっぱいになりました。 内容も朝井リョウらしい人間描写が凄まじい、シリアスなものからギャグまで幅広く面白かった。ロイヤルホスト新宿駅前店にはいつか行きたいとおもう。 特に印象に残ったのは『アイアムアヒーロー』の世界の中で書くオリジナル小説と、贋作の2本だ。 前者は人気者に必死で食らいついていく所謂金魚のフン的な少女と大人しい主人公、また美人で性格が悪い(しかし性格のいい所も描写するのが流石朝井リョウ)少女の関係がリアリティに富んでいた。ヒーローの男子はいくら彼女との仲が危ういとはいえ、あまり話したことの無い女子にグイグイいくところが引っかかった。相談したいのはわかるが個チャをするのは下心ありきだろうし、仲良くもないのにしりとりを勝手に始めるのは正直引く。彼女と別れたあととはいえ、付き合ってもないのにキスをしようというのはいかがなものか。気遣える優しい少年という描写と少しちぐはぐな気もするが、アイアムアヒーローの原作を読めば少しはその辺のモヤモヤはスッキリするのだろうか。まあ、この後この主人公は少年と会うことは無いという文を見て溜飲が下がった。それならばこれぐらい甘くてもいいだろうし、甘くあるべきだ。 後者は流石朝井リョウ、とても胸に迫るものであった。自分の額縁を飾るために他者を汚す行為はあってはならない。けれど、ここまでのことはしないだろうけれど現実でもこういう人はよくいる。だからこそ、小説で突きつけられると目を背けたくなってしまう。後半の書道家の国民栄誉賞の景品として硯を受け取ることを辞退するシーンは、正直かなり飛ばし読みをしてしまった。見ていられなかったからだ、あまりにも奥さんが可哀想で。結局この書道家は書道をやっていて、謙虚に人の目に映る自分が大好きで、その謙虚アピールの元踏みにじった人のことなんか気にも留めていないのだ。このリアルな描写がきつくて、だからこそ、真に迫っていて良かった。朝井リョウはこのように人の嫌な部分を描写せしめるのがとても上手い。そういうところがとても魅力的な作家さんだと思う。

Posted byブクログ

2022/12/26

『小説とエッセイの良いとこどりした朝井先生のベスト盤』 企業とタイアップした20作品が収録された一冊。イベントやキャンペーンのために書き上げた過去作品に、企業からの依頼内容や自身の解説を加えて書籍化したものです。 企業からの依頼内容は、〇〇を登場させるといった内容から、テーマ...

『小説とエッセイの良いとこどりした朝井先生のベスト盤』 企業とタイアップした20作品が収録された一冊。イベントやキャンペーンのために書き上げた過去作品に、企業からの依頼内容や自身の解説を加えて書籍化したものです。 企業からの依頼内容は、〇〇を登場させるといった内容から、テーマ・文字数・小説・エッセイなど様々。多くの制約がある中で、メッセージ性を加えて作品を組み立てていく"作家業の裏側"が見えるところにおもしろさがあります。 朝井リョウさんと言えばシリアスな作品から、爆笑エッセイまで幅広い作品が書ける作家さん。自身の漫才のネタを解説する芸人さんのように、本書もちょくちょく挟まれる朝井節にクスッと笑えます。 ただ、企業とのタイアップは読後感が良い作品に仕上げがちとのこと。その中でも最後に収録されていた集英社とのタイアップである『贋作』という作品は、胸がざわざわする『正欲』のような読後感で好みです。 企業からたくさん依頼があれば第二弾の発売も示唆されているので、数年後に期待したいです。

Posted byブクログ