発注いただきました！ の商品レビュー

朝井リョウ(著者)

2022/12/16

朝井リョウの企業案件を集めた短編集。
案件の内容と作者本人のコメント付きです。いろんなタイプの小説が読めて楽しい本でした。

小説も良いのですが朝井氏のコメントが楽しかったです。人柄を知ることができました。「面白いお兄さん」なんだなって。

本編で印象に残ったのは、うーん...『アイアムアヒーロー』のスピンオフ案件かな。本家はどんな漫画なんだろうと気になりました。
『こち亀』と『チア男子』のコラボ案件はわざとらしい感じが好きではなかったのですが逆に印象に残りました。

2022/12/14

作品の中で一番好きだったのが「贋作」だった。
贋作というと作品のことかな？と思うけれど、実はそうではない。
『贋作ほど豪華な額縁に飾られるように、技術や実績を持ち合わせていない人間ほど、言動や立ち振る舞いに気を遣うようになる。（431ページ）』
自分の言動や立ち振る舞いに気を遣うあまり、「謙虚」や「おくゆかしい」という評価を得ている自分の印象を良くしたいばかりに、他人からの好意を台無しにして傷つけているのに気づかない。
そんな二人の登場人物を糾弾しているのが痛快で、胸のすくような思いがした。

2022/11/29

いろんな企業さんに発注されて書いたものをまとめた書籍。
発注内容→作品→反省の流れで書かれていて面白い。
長編小説と違って課題がしっかりある状態で書かれているのでまた朝井リョウさんの違った面が出ている感じもする（でもちゃんと朝井リョウさん）
反省まで含めて読むと「あ、これ無理やりだったのか(笑)」とか「当時これ読んだ記憶あるけどこんな裏があったのか」と思うところもあって面白い企画の本だなぁと思う。
本好き小説好きしか響かなそうな企画なので売れ行きは見込めないのかもしれないけれど、個人的にはまた読んでみたい企画。

タイアップ作品だけではあれだろう・・・ということで収録されている書下ろしが面白い。

2022/11/24

正確に書くと星3.5。
いろんな商品が出てくるということで、楽しみにしていたけど、やっぱり制約はない方が面白いなとは思った。
でも、あまりこういうのを目にしないので、裏話とかも載っていて面白かった。

2022/11/21

デビュー１０周年を記念し、企業とのタイアップや他作品とのコラボを集め発注内容と感想を加えた作品集。

これだけの作品をいっぺんに読めるのは勿論、「こんな風に依頼されるんだ」といった裏側がちょっと垣間見えるようで楽しかったです。『ＪＲＡ』の「馬のような人の物語」という発注がツボに入りました。
この方の書く作品は、なぜにこんなにもスッとはいってくるのだろう。気持ちが分かりすぎて、ちょっと苦しいようなざわついた気持ちになるのだけれど、また読みたくなる不思議な魅力がある作品でした。

2022/11/13

色々なキャンペーンや企画のための依頼によって書かれた短編やエッセイなどをまとめた贅沢な本（作者自身の解説まであってますます豪華！）。
「十七歳の繭」（漫画のアンソロジーに寄せた作品と知ってびっくり）と「贋作」は特に面白いと思った。
エッセイで、江國香織の作品によく出てくるカフェオレボウルでカフェオレを飲みに行く話はニヤニヤしてしまった。私もまさに江國香織の小説に出てくるカフェオレボウルに憧れていたので…！

2022/11/07

こうやって作家さんたちは作品を残してるんですね。とはいえ、書き下ろしの長編とかではなく、雑誌とかにちょこっと載っている作品。いろんな制約の中でまとめあげるあたり、さすがですね。

2022/11/07

初めて読んだ朝井リョウさんの本。
どんな文章を書くのか知りたくて、この短編集を選びました。
情景が目に浮かぶ、美しい文章だと思いました。
長編も読んでみたいです。

2022/10/01

感想戦で、自分の作品にツッコミを入れたり、自分で絶賛したりしているのが面白かった。
他の作家のこういう作品集も読みたい！

個人的に良かった作品は「贋作」「蜜柑ひとつぶん外れて」

2022/09/09

　本屋さんの棚でインパクトのあるタイトルに興味をそそられて衝動買いしてしまいました。
　作者側の意図を意識しながら小説を読むという新しい経験をさせてもらいました！
　ありがとうございました‼️