発注いただきました! の商品レビュー
色んな企業、団体からのプロモーションの一環として作品提供依頼を受けた著者が、その発注内容と、著者本人による総括をセットにして編んだ一冊。「そーゆー依頼があって、そーゆー積りで書いたのね」というのが分かってなかなか興味深い。 ただ、そもそもの依頼の元に不案内なものもあって、そんな...
色んな企業、団体からのプロモーションの一環として作品提供依頼を受けた著者が、その発注内容と、著者本人による総括をセットにして編んだ一冊。「そーゆー依頼があって、そーゆー積りで書いたのね」というのが分かってなかなか興味深い。 ただ、そもそもの依頼の元に不案内なものもあって、そんな作品は共犯者になり損ねた感じで十分面白さを味わえなかったのが申し訳ない気分です。 この一冊のための書き下ろしは、ぶすぶすと燻ぶる、やな話。
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どういう依頼内容で書いたのか〜というのを説明されてから読むと、読者としてだけでなく、まるで編集者や企業の担当者の視点に立ったような気分を味わうことができました。 改めて、プロの作家は凄いなあ〜と思います。 書き下ろしの「贋作」が個人的には好きでした。
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なるほどねー とは思って読んでいたけれど、 全く話に集中出来ずに読了… 小説家、文筆家になりたいと思う人向きの本ですね なので私には縁遠いということで、 3ポイント! お盆休みも相まって、 全然読み進めることができなかった…
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企業からの依頼で書いた数々の作品をまとめた本。朝井リョウさんの小説やエッセイは、読みやすくて好きです。 面白かった、印象に残った、一気に読んだ作品は『胸元の魔法』『引き金』『きっとあなたも騙される、告白の物語』『十七歳の繭』『贋作』そして『手放したものは何なのだろう』です。
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文章を読んでから改めて発注内容を見てみると、これをこんなふうに書いたのか、と感動。 自分がこの発注を受けて文章を書くとしたら、ただの直接的なメッセージになってしまいそうだし、味わいも雰囲気もないだろうな。 言葉で雰囲気を作れる小説家ってすごいなあ。 あと、一般企業からの発注内...
文章を読んでから改めて発注内容を見てみると、これをこんなふうに書いたのか、と感動。 自分がこの発注を受けて文章を書くとしたら、ただの直接的なメッセージになってしまいそうだし、味わいも雰囲気もないだろうな。 言葉で雰囲気を作れる小説家ってすごいなあ。 あと、一般企業からの発注内容を小説家側から明かすのが新鮮だったし、筆者ご本人の振り返りやツッコミが楽しかった。褒められたがってるw ラストの「贋作」はよかったなあ。
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デビュー10周年企画として、過去に企業から依頼を受けたタイアップ作品を集めた短編集。 作品の前後に「発注内容」と「感想戦」が添えられているのでただの短編集とは違った味わいで読める。 以下数編を抜粋して雑感 『タイムリミット』『蜜柑ひとつぶん外れて』 どちらも感想戦にて「同企画...
デビュー10周年企画として、過去に企業から依頼を受けたタイアップ作品を集めた短編集。 作品の前後に「発注内容」と「感想戦」が添えられているのでただの短編集とは違った味わいで読める。 以下数編を抜粋して雑感 『タイムリミット』『蜜柑ひとつぶん外れて』 どちらも感想戦にて「同企画に寄稿していた角田光代さんの作品が素晴らしい」の記述が。 めっちゃ読みたくなる、どうすりゃいいんですか! 『胸元の魔法』 収録作品で一番好き。読んでいてウルッときてしまった。 パートナーを好きなのは本当なんだけどこの物語を迎えるまでに10年かかってる感じとか、そしてそこからのラスト4ページとか、自分の好みにぴったりとハマってしまってね…… 『いよはもう、28なのに』 読後にアサヒビールのラベルを調べない人はいるんだろうか。 強引な力技なんだけど、確かにそう読めてしまう。 確かに……って笑っちゃった。 こういう無理矢理なネタ、嫌いじゃないよ。 『アスパラ』 現実的に考えたら、現在の「あたし」のお相手は町田寛ではないのだろうけど、いろいろと妄想が出来そうな良い感じのバランスになっていて面白い。 でもなによりもaiko本人からという発注内容が一番興味深い。素敵な人だなぁ。 『C、ふと思う』 なんつーオチだ……って笑っちゃった。 こういう無理矢理なネタ、嫌いじゃないよ。 『こちら命志院大学男子チアリーディング部』 こち亀×チア男子コラボ。 自分は「チア男子!!」を読んでいないので、開始2ページでこんなに登場人物を出されても覚えらんないよ!なんて思ってたのに、偉いもんで物語中盤ではちゃんとそれぞれのキャラと名前を把握できていました。 さすがプロの筆力、恐るべし…… 両さんの描写で「椅子が壊れてしまうんじゃないかという勢いで背もたれに体を預けている」というのがあって、これが一番両さんらしくて好き。容易に画が浮かぶ。 チア男子のキャラの口を借りて、漫画世界の住人のこち亀キャラにツッコミを入れていくのも楽しかった。 『十七歳の繭』 アイアムアヒーローを数巻しか読んでいない自分でも楽しめた。 物語としてとても好き。 「感想戦」で、比呂美と小栗のその後がさらっと書かれているのも味わい深い。 原作を知らない身からすると、そこまで含めて楽しめた。
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様々な企業からの原稿依頼をもとに作った小説を、原稿依頼内容・自作解説と共に収録した作品集。 森永製菓からの「キャラメルが登場する話」とか、アサヒビールからの「ウイスキーって、おもしろい、を伝えられる小説」とか、細かかったりざっくりしてたりする依頼内容から文章が出来上がるのは、純粋にすごい。 朝井リョウさんの小説は、触りを読むだけじゃ内容が分からないことが多いから、しっかりと読み込んでしまう。 「贋作」という新作短編は、「出た出た出た朝井リョウ」って感じの、胸がギュッとなるけど一筋の光を残す終わり方。全部持ってかれた。
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企業から依頼を受けて書いている書籍を読む機会があまりないので、どのように苦悩して書かれているのかがよく分かった。どのような意図で書かれているのか知って考えながら読むのが面白かった。 特に気になった2作品として、17歳の繭ではしりとりでメッセージのやりとりをしているところが好きで、学生らしい甘酸っぱさが感じられた。贋作ではメディアに踊らされている人たくさんいるんだろうなと感じた。自分の魅せ方を考えさせられた。
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今までにないパターンで手にとりました。各企業からの依頼に沿った内容を一歩先にいく感じはさすがだなと。読後の印象が残らないのは私だけでしょうか?
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短編集で其々の内容は上手く纏められて面白く読めた。でも初の試み?であるスポンサー会社?からの依頼内容で書き上げる主旨は理解出来るが、個々の依頼内容、筆者感想は小説を楽しむ読み手サイドからは不要で折角の個々の内容に想いを重ねても要らない筆者感想が邪魔をする。これは読み手サイドへの本...
短編集で其々の内容は上手く纏められて面白く読めた。でも初の試み?であるスポンサー会社?からの依頼内容で書き上げる主旨は理解出来るが、個々の依頼内容、筆者感想は小説を楽しむ読み手サイドからは不要で折角の個々の内容に想いを重ねても要らない筆者感想が邪魔をする。これは読み手サイドへの本ではなく、筆者自身の依頼内容に対する想い、苦労等々を自慢気に表現する作り手サイド側の自伝書的な要素も垣間見えるちょっとウンザリ。
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