生命式 の商品レビュー
どの話もとても狂っていてとても正しく読み応えがあった。 背筋が凍ったポチ ほんわりした夏の夜の口付け、二人家族 生命式、孵化、素晴らしい食卓が印象に残った。 ネトフリ辺りで映像化してほしい。
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正しく狂っていてとても面白い 現代とは違う常識や価値観が正しいとされる中での話や、自分だけの世界を持っている話など、よくも悪くも極端に飛んでる話があって飽きない。 そうありながらも、どの話でも概ね共通して「自分らしく生きること」が大切だと読み取った。 もしくは「自分や世界に納得...
正しく狂っていてとても面白い 現代とは違う常識や価値観が正しいとされる中での話や、自分だけの世界を持っている話など、よくも悪くも極端に飛んでる話があって飽きない。 そうありながらも、どの話でも概ね共通して「自分らしく生きること」が大切だと読み取った。 もしくは「自分や世界に納得をして上手く折り合って生きる」ともとれた。 どの話も大好きで、選ぶのが難しい いい小説
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考察したい本 最も印象に残った作品は、初老の女性が2人暮らしをしている話。他の作品と比べ、何か温かさを感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「普通」も「倫理」も「本能」も一過性のもので、「その時代では」という枕詞を付けなきゃならないんだな…と思いました。さすが村田さんだ…著者セレクトは価値観揺さぶり度が高くて面白かったです。 村田ワールドで描かれる事が突拍子もないだけで、現実世界でも価値観変わってることは多々あります。恋愛や結婚をすることは当たり前でない、とか、体罰は問題になる(良いこと!)は平成初期くらいまでは考えられなかったので。消費税導入からもたぶんまだ40年経ってないし、ネットも携帯電話も普及してない頃をわたしは覚えている。。。 でもそんな堅苦しい訳なくて、この短編集は明るくひたむきに狂っています。「生命式」「素晴らしい食卓」「パズル」「孵化」が特に好き。「素晴らしい食卓」の「皆の、薄気味悪い食べ物に乾杯!」辺りで吹き出しましたし、「パズル」はもはや「胃袋」「心臓」呼びで早苗さんもうキマっているのね…と唸りました。 「狂気なくしてこの国は正気を保てない」という森晶麿さんの言葉を思い出しました。〈狂気〉だけが不変的なものなのかも。村田ワールドはこれからも目が離せません。
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・素晴らしい食卓(3話目) 地獄の食卓、おもしろかった ・孵化 それぞれのコミュニティに呼応して自然と出来上がった5人のハルカ 素のハルカとして偽りの6人目を生み出したとたんそれに呼応して新しく生まれたマサシともうハルカには会えなくなってしまったそれまでのマサシ どれが本当の自...
・素晴らしい食卓(3話目) 地獄の食卓、おもしろかった ・孵化 それぞれのコミュニティに呼応して自然と出来上がった5人のハルカ 素のハルカとして偽りの6人目を生み出したとたんそれに呼応して新しく生まれたマサシともうハルカには会えなくなってしまったそれまでのマサシ どれが本当の自分かわからない、本当の自分なんていないんじゃないかって感じたことのある人にはささる話だと思った
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価値観の違いを感じられる本を読むのが好きだ。 人にはいろいろな価値観があり 相容れないものもある。 でもそれを歩み寄って 多様性を認めて生きていこうよっていうのが 今の世の中。 異常者なんていない。 価値観が違うだけ。 …本当にそうなのか…? なんだか朝井リョウさんの「正欲」を...
価値観の違いを感じられる本を読むのが好きだ。 人にはいろいろな価値観があり 相容れないものもある。 でもそれを歩み寄って 多様性を認めて生きていこうよっていうのが 今の世の中。 異常者なんていない。 価値観が違うだけ。 …本当にそうなのか…? なんだか朝井リョウさんの「正欲」を 読んだ時と近しい感覚になった。 初村田沙耶香さん。 すごい作家さんだ。 これは得て不得手があるだろう。 でも私 こういうハードな世界、 嫌いじゃないんだよね。 人間と世の中の闇の部分を 浮き彫りにするような。 「世界はずっとグラデーションしてっててさ、今の世界は一瞬の色彩なんだよ」 この言葉がすごく好き。 この小説、そして現世を表しているようで。 最後の話「孵化」も良かった。 全て大袈裟に書いているだけで 世の中も人間も こんな感じだと思う。 村田ワールド、ハマりそうです。
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どの短編小説の主人公も、世の中の流れや価値観や倫理観などの多数派からは外れていて他社から 変わってるねとか気味がられたりしている。 当人たちはそれを自覚したりしていなかったり、 そして、うまくその世界に順応しようと自分を変えようとしたりと人はさまざまだ。 そういう人たちを頭から...
どの短編小説の主人公も、世の中の流れや価値観や倫理観などの多数派からは外れていて他社から 変わってるねとか気味がられたりしている。 当人たちはそれを自覚したりしていなかったり、 そして、うまくその世界に順応しようと自分を変えようとしたりと人はさまざまだ。 そういう人たちを頭から否定する事は両者に とって良く無いのだろうと思った。 人は大体自分は健全だと思いたいから、同調圧力の強い世の中の倫理や価値観から外れると不気味がられるのだと思った。だから、阻害しようとするのではなく寄り添おうとする心掛けが大切じゃないんだろうか。 村田沙耶香さんは、人間観察が好きで面白いためにあらゆる心理模様を巧妙かつ丁寧で時には滑稽に綴るためこういった作品を多く遺せるのだろうと思った。
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表題の生命式を読んで倫理って多数決で決まるのだなとつくづく思った 日本では火葬はごく一般的であるが別の文明から見たら倫理に反する可能性がある 倫理、常識が必ずしも正しくはない 「現代では」「この社会では」など枠組みを限定しないと正しいとは言い切れない
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人を食べてあの世に送るのは新しい考え方やけど、そりゃそういう世界線があってもおかしくないよね、いまが普通なわけじゃないよねそうだよねと。思った。 むしろ現実より理にかなってるかも。
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村田沙耶香さん、、すごすごすぎる 生命と非生命の境界線がぼんやりしてくる感覚を強く覚えた。(生きているもの全てを生物として捉えてる、、?いや、生きていないものですら、生物として捉え始めている、、?) ズレているはずなのに、なぜかズレていない感覚に陥らせてくる村田沙耶香さんの文...
村田沙耶香さん、、すごすごすぎる 生命と非生命の境界線がぼんやりしてくる感覚を強く覚えた。(生きているもの全てを生物として捉えてる、、?いや、生きていないものですら、生物として捉え始めている、、?) ズレているはずなのに、なぜかズレていない感覚に陥らせてくる村田沙耶香さんの文章力に感銘。 おすすめは、【素敵な素材】【孵化】
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