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生命式 の商品レビュー

3.9

144件のお客様レビュー

  1. 5つ

    37

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    41

  4. 2つ

    7

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2023/12/12

各話ごとに特殊設定を1つ与えて話が進行する. 途中でストーリが盛り上がるなどは無く淡々と終わるので途轍も無く地味!エンタメ小説では無いので、面白くないことで評価はしないが、かと言って文章的美しさがあるかと言えば無いだろう.(よく言及されている)価値観が揺らぐほど強烈な印象も感じら...

各話ごとに特殊設定を1つ与えて話が進行する. 途中でストーリが盛り上がるなどは無く淡々と終わるので途轍も無く地味!エンタメ小説では無いので、面白くないことで評価はしないが、かと言って文章的美しさがあるかと言えば無いだろう.(よく言及されている)価値観が揺らぐほど強烈な印象も感じられなかった.(かなり特殊設定自体が下品で稚拙に感じた(それを美に昇華できている訳もなく))だが(?)、表題作は良いと思った.(最初の話だからかもしれない(同じような話ばかりゆえ、マンネリ化しているので)) 所々、コンビニ人間(鳥)やしろいろの街(口の中)を思い出すようなエピソードがあるが、使い回し感きついかもしれない(しろいろの街はとても良かったんだけど、それと今回の違いはなんだろう...やはり自分は被虐が好きなのかもしれない) 「春琴抄」で純文に対しての価値観が歪められているせいかもしれない(え)

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2023/11/19

短編集ですがタイトルの「生命式」は特に記憶に残る作品でした。 死んだ人を食べる事に対して誇りを持つ人(非現実)。それはおかしいと思う人(現実)。 村田さんの作品を読んでいると前者のような人が普通と考えてしまう程当たり前のように書かれていて面白い。

Posted byブクログ

2023/11/14

正常とは?何が正しくて何が間違っている? 自分の外側に出すかどうかは別として、自分の内側で持ってはいけない感情などないのだと思う。そして、誰かの価値観や考えや感情を否定する権利は、一切ない。 時に人を食べ、人を素材としたり、ポチという名前は可愛いがびっくりなペットを飼ってみたり...

正常とは?何が正しくて何が間違っている? 自分の外側に出すかどうかは別として、自分の内側で持ってはいけない感情などないのだと思う。そして、誰かの価値観や考えや感情を否定する権利は、一切ない。 時に人を食べ、人を素材としたり、ポチという名前は可愛いがびっくりなペットを飼ってみたり、カーテンになってみたり...。 私のように、周りの人に変わってると言われたことのある人は救われる一冊。(今は傷つく事はなく、私という個性をとっても大切にしていますが!笑、もっと早く読みたかったな!) 村田沙耶香さんの小説、大好きです。

Posted byブクログ

2023/09/26

村田沙耶香の作家性の片鱗がちらちらと見えおり、『孵化』で村田沙耶香といえばこれだ!という純粋な人間が出てきて嬉しかった。 恐らくこれも実体験に基づくアウトプットなんだろうな~他者との関わりの中で人格が形成されていくのは自然なことなんだと思う。

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2023/09/19

私見ですが 村田さんの作品は、「多くの人が気が付かない、もしくは気にも留めない世の心理のようなもの」を俗世と別次元のところに落とし込んで物語化した感じがして、非常に好きです。 この作品はそのど真ん中でした。

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2023/09/16

身体についての短編集なのかと思いながら読んでいたら最後の孵化でガラッと雰囲気が変わって面白かった〜 村田沙耶香さんの世界の見方が好きだ

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2023/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

分かる!と思うところと、これは無理かも……と思う境界線が自分の中でどんどん曖昧になっていく気がする。特に「街を食べる」を読んでいてそう思った。主人公の言葉で少しずつ変化させられていく雪ちゃんが、読者の姿に思えてしまって。 著者の言葉を摂取していくうちに、世間の常識が脆いものであることに気付かされる。自分が普段何に影響を受けて生きているか、改めて考えさせてくれる点が良い。 芳子と菊枝の物語は二つとも好みだった。女二人、自分らしく生きている話が嫌いになれるわけがない。こんな親友、または家族がいたら、人生満足して終えられそう。 「魔法のからだ」は他とは少し違う。すごく大事なことが書かれていて、なんだかカッコいいなと思った。みんなが自分の体と心を大切にして、向き合うことができたらいいと心から思う。 ひとりひとり、いろんな価値観を持っていていい。誰に許されるでもなく持っていていい。そう思える短編集だった。

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2023/09/09

独特の世界観の中にチラチラいる素敵な表現に惹かれた。これが村田沙耶香さんワールドなんだ…(感動) 素敵な表現のあるページに付箋を貼り忘れたので、再読したい。

Posted byブクログ

2023/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

殺人出産からこの生命式を読んで、作者の描く作品が心から好きだと確信した。 生命式をはじめ「食べる」ことに焦点を置いた作品が多かったが、一貫して食は信仰であるということを描いていたように思う。食は信仰なのだということを全く意識せずに過ごしてきたため、人生において不可解だったものがすとんと腑に落ちるように感じた。 「パズル」が特に好きだった。あの狂気と高揚が忘れられず、何度も読み返してしまった。「生命式」「素晴らしい食卓」で麻薬のような快感に溺れて「魔法のからだ」「夏の夜の口付け」「二人家族」で痛みを含めたすべてを包みこんでもらったように感じた。 また何度でも読み返したい作品だった。

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2023/08/20

「この世で唯一の許される発狂を正常と呼ぶ。」 いろんな価値観・文化・嗜好が存在していてもいい。 それを許して、放っておくだけでいいのよ。 押し付けたり、迫害したり、全てを口にする必要なんてない。 そんなことをしている人を見て感じる気持ち悪さってこういうことだったんだと、某短編を...

「この世で唯一の許される発狂を正常と呼ぶ。」 いろんな価値観・文化・嗜好が存在していてもいい。 それを許して、放っておくだけでいいのよ。 押し付けたり、迫害したり、全てを口にする必要なんてない。 そんなことをしている人を見て感じる気持ち悪さってこういうことだったんだと、某短編を読んで思った。 揺さぶられ、目を見開かされ、腑に落ちる。 そんな一冊です。

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