姑の遺品整理は、迷惑です の商品レビュー
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面白そうだな~と思ってかりてみた。 独り暮らしの姑がスーパーの帰りに突然死してしまう。 月に8万もかかる姑のマンションをどうにか片付けたい望登子は一人で遺品の整理をする。 マンションはエレベーターもない4階。粗大ごみもたくさんあり、一人でゴミを捨てるのも一仕事。 姑のマンションに通ううちに、捨てようと思っていた傷んだ野菜が無くなっていたり、誰かがこたつを使っていた形跡があったり不可思議な事も起こってくる。 気にしないように夫を連れて片付けにいくのだが、夫は物を捨てられないタイプの人で、自宅に持っていくといい、頭を抱える望登子。その荷物は自分の部屋に置いてもらうこととした。 ここで面白いのはやはり、自分の母親との比較だった。 実母は残された時間の中で、色々と片づけをし、自分の物はすべて処分をしていた。それと比べ姑は消火器やらランニングシューズ、はてはウサギまで残していった。 実母は清々しいほどに飛ぶ鳥後を濁さずを貫いたのだが、果たしてそれは残された人にとって思い出までも処分してしまう結果になったのではないか?それとは反対に姑の持ち物を見ると思い出ばかり思い出すと、思う望登子だった。 結局、自治会の丹野さんを筆頭に手伝ってもらうことになった。丹野さんは生前姑にとてもお世話になったということでことごとく助けてくれていたのだった。 最後の最後で姑は本当に慕われていたという事が判明する。 目標通り、2か月余りで遺品整理が出来た。夫も姑の思い出の品を自宅に持ち込んだけれど、結局捨てる事になり、なおかつ自室の片づけまですることになった。 『業者に任せたことで、何か大きなものを見落としたんじゃないかって。金物ものという意味じゃなくて、思い出があちこちに残っていたはずなの。』 業者に任せるのも一長一短あるのかもね。 でも、私も姑の遺品整理をするとしたら、思い入れがないからガンガン捨てられると思う。そういう人は必要だと思っている。 ーーーーーーーーーーーー 独り暮らしの姑が亡くなり、住んでいたマンションを処分することになった。業者に頼むと高くつくからと、嫁である望登子はなんとか自分で遺品整理をしようとするが、あまりの物の多さにたちすくむばかり。「安物買いの銭失い」だった姑を恨めしく思いながら、仕方なく片づけを始める。夫も手伝うようになったが、さすが親子、彼も捨てられないタイプで、望登子の負担は増えるばかりである――。(帯より)
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嫁が、急逝した義母の遺品整理に奮闘するおはなし 驚くほどの量に困惑しながらも、業者に頼むか悩みますが、 ひとまず自力で整理を決意する 遺品整理を通じて、過去と向き合い 義母の人柄を知る嫁は… 整理整頓の重要性や 生き方を学べる 心に響く作品でした !
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一人っ子の夫の母が亡くなり、そのアパート(団地)へ、遺品整理に行くことになる。 描写は克明、想像通り。 どんな人も予定がいになくなると、綺麗事では済まされない。 初めは、がんの告知を受けた実母が生前から身辺を整理し、何もなかったことと比べて、イライラし通しだったのだが、何遍...
一人っ子の夫の母が亡くなり、そのアパート(団地)へ、遺品整理に行くことになる。 描写は克明、想像通り。 どんな人も予定がいになくなると、綺麗事では済まされない。 初めは、がんの告知を受けた実母が生前から身辺を整理し、何もなかったことと比べて、イライラし通しだったのだが、何遍か通ううちに義母と近所の人々との関わりが見えてくる。 最後は人それぞれ、もっと話をしておくんだった〜と。 しみじみとした結末になっている。
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この人の作品は読みやすい。 タイトルも「なんか気になる」と思わせる。 自宅から一時間以上かかる場所に住んでいた姑が急逝した。 賃貸のアパートの四階に住んでいたが、エレベータは無い。 賃貸なので早く片付けないと賃貸料がかさむ。業者に頼むと百万円もかかりそうで、自分で片付けようと考...
この人の作品は読みやすい。 タイトルも「なんか気になる」と思わせる。 自宅から一時間以上かかる場所に住んでいた姑が急逝した。 賃貸のアパートの四階に住んでいたが、エレベータは無い。 賃貸なので早く片付けないと賃貸料がかさむ。業者に頼むと百万円もかかりそうで、自分で片付けようと考えた。 ところが思っていた何倍もの荷物がsった。 いっぱいになったゴミ袋を持って、四階まで階段を上ったり下りたり。 なぜ使いもしない物をこんなにため込んだのだろう。 義理の親のものならためらわずに捨てられるが、それでも遺品整理は大変だ。 アパートに通ううちに他の住人たちとの交流も生まれ、知らなかった義母の人柄を知っていく。
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姑の遺品整理をすることとなった主人公。「遺品整理」の大変さにぞっとさせられた。 が、その遺品整理を通して、姑、実母の生き方を知っていく主人公。温かい気持ちになった。 学んだことと言えば、、、やはり遺品整理は大変そう(汗)
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終活・断捨離・遺品整理 老いていくうえで、どうしても考えること。 ある日、一人暮らしの義母が脳梗塞で急死する。 賃貸の3DKを1時間半位かけて通いながらの遺品整理。 鍵を開ければ、たくさんの物にあふれかえり、 大きな家具や食器類、ため込んだ古新聞など、 4階からゴミ捨て場を何度...
終活・断捨離・遺品整理 老いていくうえで、どうしても考えること。 ある日、一人暮らしの義母が脳梗塞で急死する。 賃貸の3DKを1時間半位かけて通いながらの遺品整理。 鍵を開ければ、たくさんの物にあふれかえり、 大きな家具や食器類、ため込んだ古新聞など、 4階からゴミ捨て場を何度も往復する羽目に。 実母は自分に厳しく、癌の闘病中にすべて綺麗に片づけていった人だった。 「何でこんなものまで、取っておくんですか!」と、 天井に向かって、悪口や愚痴をさんざんこぼしながら、悪戦苦闘。 長引けば、家賃がかかってしまうし、夫は「捨てるな」というし、 「嫁」の立場が読んでいて、つらい。 こたつがなんだか暖かかったり、ベランダの大きな石や植木鉢がいつの間にか片付いていたり、不思議なこともたびたび起こる・・・
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タイトルどおり、急逝した姑の遺品を整理するお話です。うちもダンナが一人っ子で新幹線を使わないと行けない距離だし、一軒家にある立派な家具の数々を思い出しつつ、面白いながらもゾっとしながら読みました。私の実家はもう20年近く前に仕舞いましたが、写真と母の指輪とまだ使えそうなモノ数点だ...
タイトルどおり、急逝した姑の遺品を整理するお話です。うちもダンナが一人っ子で新幹線を使わないと行けない距離だし、一軒家にある立派な家具の数々を思い出しつつ、面白いながらもゾっとしながら読みました。私の実家はもう20年近く前に仕舞いましたが、写真と母の指輪とまだ使えそうなモノ数点だけもらって、後はすべて兄に任せて業者に処分してもらったので楽ちんでしたね(兄ちゃんありがとう)。今のご時世、葬儀費用と共に遺品整理の費用も遺しておかないといけないなと思いました。
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面白かったーーー。 垣谷さんだからこそのこのコミカルさ。 途中、本を読みながら声を出して笑うほど。「いい加減にしてくださいよ。お義母さん」が最初は〝にっくき〟といった感じで読んでいたけど、後半はその言い方にも愛があって、なんだか良かった。 団地の構造をよく知っているので、姑の家が想像が容易にできたし、この本を読み進めていくうちに年じゃなくても交通事故等で自分が死んだときに、遺品整理大変なんだろうな、と思うと、生きている間に断捨離しようと思えた。 後半の姑の名前が〝多喜〟という名前が、印象的になってきた。人との交流で喜びが多い人に私もなりたい。 片付けと、自分の生き方と、周囲との関係性を改めて考えさせられた本だった。
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初作家さん できれば避けて通りたい姑の遺品整理... 実母と対比することで遺品整理のあり方を比較しながら進んでいく内容。 遺品、どんな形であれそれを整理する過程で故人との思い出、関わり方、どんな人か、生き方をしたのか...が見えなかったものが見えてくる。 家族でも、近所づきあ...
初作家さん できれば避けて通りたい姑の遺品整理... 実母と対比することで遺品整理のあり方を比較しながら進んでいく内容。 遺品、どんな形であれそれを整理する過程で故人との思い出、関わり方、どんな人か、生き方をしたのか...が見えなかったものが見えてくる。 家族でも、近所づきあいでも関わりが希薄になっているように感じる昨今... 人と関わるってことを今一度考えてみようかな?と思わせられた... 読みやすく、引き込まれ...また別な小説も読んでみようと思った。
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いろいろな人生の数だけ遺品整理があるのだなと思う。モノが溢れて捨てるのが億劫なのは誰も同じ。増やすことではなく、減らすことを覚えたい。 心温まる良いお話でした。
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