団地のふたり の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「だいじょうぶ。ノエチのいいところも悪いところも、私、知ってるから」 奈津子とノエチ、共に50歳。幼い頃から同じ団地で育った幼馴染み。 二人とも進学や就職、結婚などで一旦は別の道を歩むも、再び実家のある団地に戻り始終顔を合わせる仲に。 気の合う女友だちと過ごす自由気ままな生活は、理想的で羨ましい。 二人でちゃぶ台に向かい好きなご飯を分け合って食べたり、その日あった嫌なことも二人で一緒に嘆いたり、茶化して笑ったり。そんな風に全てをやり過ごしてお気楽に生きていく。 時には喧嘩もするけれど、互いの距離のとり方も知り尽くしている仲良しの二人。 日常をこんな風に気ままに過ごせて、何の気兼ねも要らず自然体で生きていける。理想の老後が約束されたも同然で、ほんと羨ましかった。
Posted by
「山分けにする」「お兄ちゃんって最後に呼んだのはいつ?」「捨てられないふたり」 「空ちゃんはいつだっていいよって言ってくれた。」「出られない、いや、出たくない」 5話収録の連作短編集。 同じ団地に住む50代、独身、幼馴染の二人。 なっちゃんこと桜井奈津子とノエチこと太田野枝の緩...
「山分けにする」「お兄ちゃんって最後に呼んだのはいつ?」「捨てられないふたり」 「空ちゃんはいつだっていいよって言ってくれた。」「出られない、いや、出たくない」 5話収録の連作短編集。 同じ団地に住む50代、独身、幼馴染の二人。 なっちゃんこと桜井奈津子とノエチこと太田野枝の緩い日常が描かれる。 ノエチは非常勤講師、かたやなっちゃんはフリマアプリの売り上げで生計を立てている。 特別な事は何ひとつ起こらない。 買い物に行ってご飯を用意してこたつで過ごす。 時には二人で協力し近所の網戸を張り替える。 刺激ゼロ、悠々緩々な物語。
Posted by
懐かしい。 団地生活。子どもの頃、団地に住んでた。 みーんな家族みたいだったなぁ。 海水浴に行ったり肝試ししたり…隠れんぼしたり。 次々に引越ししたけど。 同級生のめちゃ仲良しの子がいた。 今は年賀状だけの付き合いだけど、この本読んで もし、まだあそこにいたらこんな感じだろうなぁ...
懐かしい。 団地生活。子どもの頃、団地に住んでた。 みーんな家族みたいだったなぁ。 海水浴に行ったり肝試ししたり…隠れんぼしたり。 次々に引越ししたけど。 同級生のめちゃ仲良しの子がいた。 今は年賀状だけの付き合いだけど、この本読んで もし、まだあそこにいたらこんな感じだろうなぁ。ってちょっと楽しくなった。
Posted by
50歳になっても昔ながら、いや、昔以上に仲良くしている老朽化した団地に住む女性二人の物語。淡々、ほのぼのとした生活の中で支え合いながら生きていく二人の暮らしは、今後の人口問題の一つの解を示しているのではないか。ちょっとボリュームが少なく物足りなさは感じたが、読みやすく面白い。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
五十歳の、なっちゃんとノエチ。保育園からの付き合いで、紆余曲折あった後に生家の団地に戻り、毎日のように行き来する。 団地は老朽化、住人は年寄りばかり。五十歳はまだまだ若い方で便利屋のような存在でもある。 派手なことは起こらず、まったりした毎日だけど、二人の関係がとても羨ましい。 「だいじょうぶ。ノエチのいいところも悪いところも、私、知ってるから」 「同じ」 そんな二人ももちろん喧嘩もするわけです。思いっきりバトルするわけではないけれど、2、3日顔を見せなくなるとか。でも、またフラっとやってきて、なんとなーくいつもと同じ会話をする。そして「これでたぶん今回の喧嘩は終了だ」と心の中で言ったりしてる。もう夫婦喧嘩じゃんwそれも長年連れ添ったw 「あんた、ダメ人間か」 「そうだよ、そんなの知ってるじゃん」 理想の関係ですよね。 なっちゃんはフリマアプリで品物を売っている。 「世間でだれかひとりくらいは、興味を持って探しているかもしれない。ひとりだけいればいい。そのひとりに届けばいい。」 人間関係も同じかもしれないですね。
Posted by
ほのぼの日常かと思ったら途中で不穏な空気に。このまま怒涛の畳み掛けがあるかと思ったらまたほのぼの日常に戻った〜
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
可愛らしい表紙とタイトルに惹かれて。 コロナ禍の中で、どこか懐かしい団地のご近所付き合い。ちょっと大変だったり面倒な頼まれ事もされる二人だけど、それでも心からそんな付き合いや団地を愛していることが分かる。
Posted by
読んでいると30代位の女性の話しかと錯覚してしまうけど、彼女たちは50代だった。結局何歳になっても女性たちの生活や会話は、変わらないのかもしれない。 昔から住んでいる団地が取り壊しになるかもしれないし、非正規雇用だけど悲壮感もなく淡々と過ごしている感じが良い。しかもこんなに仲が良...
読んでいると30代位の女性の話しかと錯覚してしまうけど、彼女たちは50代だった。結局何歳になっても女性たちの生活や会話は、変わらないのかもしれない。 昔から住んでいる団地が取り壊しになるかもしれないし、非正規雇用だけど悲壮感もなく淡々と過ごしている感じが良い。しかもこんなに仲が良いのに、一緒に住む訳でもなく、会いたくない時は連絡もしない。その距離感も心地良いのかもしれない。
Posted by
多くは語っていないのに、すごくするすると入ってきた。 作中の二人と年が近いからか、しばらく会ってない友だちの今を覗くかのような? 会えば あー!久しぶり!元気でよかった。 んで、自分の現在を語れそうな。 多分、いろいろあって、今がある、言いたくなければ言わなくてもいいし、 話す...
多くは語っていないのに、すごくするすると入ってきた。 作中の二人と年が近いからか、しばらく会ってない友だちの今を覗くかのような? 会えば あー!久しぶり!元気でよかった。 んで、自分の現在を語れそうな。 多分、いろいろあって、今がある、言いたくなければ言わなくてもいいし、 話すなら聞くし、でもきっと意見はしない、 そんな存在感がよいのだと思う。
Posted by
近い内に建て替えになる予定の団地に住む、保育園時代からの友達である奈津子とノエチの日常のお話。何があるわけでなく淡々とした日常を描いた本。なんだか良かった。
Posted by