団地のふたり の商品レビュー

藤野千夜(著者)

2024/01/13

古い団地に50代の幼馴染のゆるい生活ぶりが、仕事で忙しかった週末にいい息抜きになった。仲のいい友人と美味しいものを食べて、好きな映画や音楽を観たり聞いたりしながら、遠慮なく話せるのは貴重。私までのんびりできて良かった。

2023/11/05

古い団地に住む50歳前後と思われる奈津子と野枝の何気ない日常。
二人は保育園からの幼馴染み、紆余曲折があったらしいが育った団地に舞い戻ってきて、一緒に住んでいるわけではないが、なんだかんだと言っては一緒に行動している。
そして古くからの年配の住人には頼りにされているようで、話し相手になったり、色々お手伝いをしたりしている。
二人とも、自分を確立した大人の女性のようでありながら、お互いがいないと不安になるような、そんな関係。
団地を離れられない、戻ってきた理由には子どもの頃になくなったらしい共通の幼馴染みの存在があるような。
団地の建替えや、高齢の住人のこと、そして自分たちの未来についてもそこはかとなく不安は漂っている。
でも飄々と、自然体で生きている二人になんとなく安心して、自分もこんな風に生きていけばいいのか、なんて思わせてくれる話だった。
肩の力を抜いて、ゆったりとした気持ちで読める話だった。

2023/10/21

なぜ2人とも出戻ってきたのか、幼なじみの空ちゃんは何故亡くなってしまったのか、ノエチが仕事で貯めるストレスの元凶はなんなのか…等々、物語の核心に迫るようなことは一切なく、ただゆるーい日常を描く
古かろうが団地だろうが、生まれ育ったところは居心地がいいんだよね。

2023/06/27

団地内の保育園で知り合って 幾星霜。
ここまでくると仲良しというより
ほぼ家族っぽい奈津子とノエチのおはなし。

特に大きな事件があるでもなし
老朽化と高齢化がはげしい古い団地の
日々の生活を描いてます。

「昭和の団地」あるあるものぞける〜。
近所のおばちゃんとのやりとりとか。
網戸張り替えてあげる話が良かったな。

一章ごとにフリマアプリの売り上げが
書き加えられているのが楽しいんだけど
本文中のやりとりにしても妙にリアル。
作者さん、実際にやってみたのかしら。

2023/06/23

生涯にこんな友達がいたら結婚しなくてもいいし子供もいなくてもいいんだけどなーと思った。こんな50代を目指そうかな。空ちゃんがなんでいなくなったのか、なっちゃんはなんで乗り物が苦手になったのかが気になった。

2023/05/29

取り立てて何か起こるわけではないが、流石の筆力で仲良し2人の暮らしぶりが何とも言えずいい感じに読ませる。

2023/05/21

昔ながらの団地にまったりと生きている50歳のシングル女性二人のお話し。
住む所には今のところ困っていないのでがむしゃらに仕事をする事もなく、まだ親も介護する事とないのでご近所のお手伝いをたまーにやったりぬるーっとやっている。
我儘な女子高生から成長していない感じ？やり取りも幼馴染の間柄でオブラート無し。
この関係性が良いか悪いか微妙ではある。

2023/05/19

ほっこり心が落ち着く物語。
こんな風に過ぎて行くのなら歳を重ねるのも悪くないかも。
空気感やスピード感が好きなお話でした(^^)

2023/04/20

仲の良い友達とどんなことを話していたのかが思い出せない様などうでもいいゆるい会話をした時と似ている感覚を味わえるなと思いました。
何も起こらず、何も考えずに読める日常系の作品でした。

2023/04/18

保育園児の頃から50代になった今も仲良しのノエチと奈津子の日常を描いたゆるゆる小説。
なんてことない、アラフィフ女性の日常がゆるやかで温かい。

特別なことなんて何もない、だからといって懐古的なわけでもない。
心地よいゆるゆる感が心地良い一冊。