夏の体温 の商品レビュー

瀬尾まいこ(著者)

2022/10/13

スープカレーみたいなあっさり爽やか小品でした。小３の男児が入院している病棟は彼よりさらに年少の子供達が入れ替わり立ち替わり検査入院しては去っていくのだが、彼は病気の性質上ベテラン患者で密かに鬱憤を晴らす術を有する。そんな時、同じく小３の男児が三日間の検査入院にやって来て、アッと言う間に無二の親友みたいな存在に互いになる様子がいい♪
僅か三日間での2人の付き合いと心の成長が心地よく伝わって来ます。

2022/10/09

瀬尾さんの描く子供は子供らしさというのか、いるよなぁという子供を描くのが本当に上手いと思う。ちょっとした行動や思いが何気なく描かれていてかわいいなぁとかそういう気持ちあるよねと子供ならではの表情が見れて楽しい。今回も病院だったり、学校だったりその中で繊細な心を持つ子供たちを描くことでちょっと切なくなったり心温まったりと楽しめる１冊になっていた。もう１作品のストブラ（笑）の話もとりあえず恋愛のない男女の友情が清々しく良いものだなと思った。

2022/10/09

夏の体温
魅惑の極悪人ファイル
花曇りの向こう

夏休み、小学３年生の瑛介は血小板数値の経過観察で入院している。退屈な日々を送る病院で、低身長の検査入院らしい同学年の壮太に出会い…。

2022/10/07

いつも瀬尾さんのお話は、温かくて読後感がとても良いです。
この本もその通りで、気持ちよくわかるよ。二人とも素敵だよと言ってあげたい。
二人共素敵な大人になるんだろうな。

2022/09/27

三番目の話が短めで他の２つとテイストが違うなあと思ったら、中学の国語の教科書が初出と書いてあり驚いた。瀬尾さんの作品を国語の授業で習うなんてうらやましい。

2022/09/24

3つの独立したストーリー。
入院中の小学3年の男の子の葛藤や揺れる心が瑞々しくキラキラしているな〜。
ストブラは妄想の中で住んでいた女の子が現実での体験でそこから出て、もっとたくさん経験をしようと決意。自分のことではなかなか行動できないのにひとのためなら動けるって逆にすごくない？
3つ目は絵本みたいな？オマケかな？

2022/09/20

子供目線からの院内での過ごす思いが描かれてる、そこで知り合った入院検査の同い年の子。病気が違うけどその子との手紙のやり取り、大人になっても繋がって行けたらいいなあと願ってしまう

2022/09/05

入院している子どもの目で書かれた作品。
みずみずしい感性で、どれだけいたら退院できるのか、悩んで唯一の方法はかたずけられたオモチャを、誰もいなくなったプレイルームにぶちまかすこと。
でも、それをわかる友達が出来た。彼は爽やかに退院していく。

2022/09/03

簡単に読める
友情がテーマな三遍
小学生や大学生の友情をめぐるストーリー
「友達」の言葉の定義って難しい
どこからが友達で友達でなくなるのはどういうことか
そんなことを考える。

主人公たちは不器用に友情に飢えている。
友情は不器用な人たちにこそ必要だけど、脆くて危うい　登場人物たちの友情も、今後は未知
でも芽生えた友情のようなものに素直に喜び、心ではしゃいでいる終わり方が、切なくも嬉しい。

それを見ながら、いつまでこれが続くもんだか、と冷めた目で遠くから眺める自分がいるのも、切なく悲しいものだ。

2022/10/08

出会いを描いた３篇の短編集。

安定の素敵な話。
３編とも登場人物達のその後を思い浮かべて、優しい気分になるような読後。
「魅惑の極悪人ファイル」のテンポが良くて楽しいやり取りがすごく好き。