夏の体温 の商品レビュー
図書室本。 人付き合いがメインの短編小説3作 夏の体温 入院中の小3男子の数日間 友情が熱い 魅惑の極悪人ファイル 瀬尾まいこの書く腹黒とは 花曇りの向こう 中学の級友 川口君と仲良くなれるのか
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◇◆━━━━━━━━━━━━ 1.感想 ━━━━━━━━━━━━◆ 3つの短編集です。 どのお話もその作品の世界に入りやすく、サクッと読み終わってしまいました。 登場人物が少ないですが、その数人の心を感じ取って、読み手も心を震わせていくような作品でしょうか… 物語が、さら〜っ...
◇◆━━━━━━━━━━━━ 1.感想 ━━━━━━━━━━━━◆ 3つの短編集です。 どのお話もその作品の世界に入りやすく、サクッと読み終わってしまいました。 登場人物が少ないですが、その数人の心を感じ取って、読み手も心を震わせていくような作品でしょうか… 物語が、さら〜っと流れる感じだから、物足りなさを感じるのかもしれないですね。 重い作品を読んでいて疲れたので、ちょっとふんわりしていそうな作品を読んでみようと手にした本でしたが、期待通り、読後感は「ふわり」でした。「ふわり?」と、つっこまれそうですが、同じ感覚になる方いたら、嬉しいです。 魅惑の極悪人ファイルが面白かったかな… ◇◆━━━━━━━━━━━━ 2.あらすじ ━━━━━━━━━━━━◆ 全177ページ。 短編集3作で、3作目は数ページしかない。 ①夏の体温 入院中の小3瑛介が、検査入院でやってきた壮太と出会う。 つらい入院生活の中でのちょっとした出会いは、瑛介の心を癒していく。 ②魅惑の極悪人ファイル 大学生で小説を書く大原は、次の作品のために本当の悪者を大学内で探し、取材を始める。その出会いをきっかけに、現実の世界に目を向けるようになっていく。 ③花曇りの向こう 数ページのお話し。中学生の明生は転校して3週間経つが、いまだに友達がいない。そんな中、駄菓子屋で同級生とパタリと会う。 ◇◆━━━━━━━━━━━━ 3.主な登場人物 ━━━━━━━━━━━━◆ ①夏の体温 高倉瑛介 小3、8歳 田波壮太 小3、9歳 ②魅惑の極悪人ファイル 大原早智 さち 倉橋ゆずる ストラブ、ストマックブラック、腹黒、大学生 ③花曇りの向こう 明生 あきお おばあちゃん 川口くん
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久しぶりに瀬尾まいこさんの本を読んだけど、ほっこりした。小学生のとき、大学生のときを思い出して、そのときの感情があふれてきた。 夏の体温は、病院の中でもどかしさがありながらも、小学生らしい全力の感情、友情を感じることができた。魅惑の極悪人ファイルは、ひねくれている大学生のまだ社会を知らない、でもいろいろな人間を知ってきた上での友情の芽生えが描かれていた。 優しい気持ちになれたなぁ…
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長期入院している小学3年生の瑛介と、検査で3日間だけ入院してきた同学年の壮太の話。長期入院と言っても退院が見えてきている状態ということで、全体的に深刻な雰囲気はなくほっこりする内容だった。 瑛介の病院生活の寂しさ、母親への幼いながらの気遣い、母親と過ごすことの息苦しさなどの描写が...
長期入院している小学3年生の瑛介と、検査で3日間だけ入院してきた同学年の壮太の話。長期入院と言っても退院が見えてきている状態ということで、全体的に深刻な雰囲気はなくほっこりする内容だった。 瑛介の病院生活の寂しさ、母親への幼いながらの気遣い、母親と過ごすことの息苦しさなどの描写がとてもリアルで、さすが瀬尾まいこだなと思った。低身長症でも葛藤を見せず、瑛介に特に同情もしない壮太がまぶしい。夏の暑さを共有する瑛介への手紙の内容はグッときた。お互いの病気を知りながらも、それとは関係なく楽しく遊べる同年代というのは小3では貴重なのだろうな。瑛介も退院して2人で楽しく遊んで欲しいと思った。 最後の「花曇りの向こう」は中1国語の教科書に掲載されているというのは驚き。国語の教科書に載る物語は小説の一部が引用される形が多いのかと勝手に思っていたが、好きな作家さんが国語の教科書に書き下ろしているというのはなんだか嬉しい。
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表題作を含む三作品の短編集。 表題作は主人公の小学生の少年の心情を細かく描いている。思春期の入り口にいる年齢の子供の背伸びして行動したり、子供としての甘えたい気持ちを表現し、同世代の子供たちにもまた、大人にも理解できる切なさを感じる。 三作目の「花曇りの向こう」も少年が主人公。何...
表題作を含む三作品の短編集。 表題作は主人公の小学生の少年の心情を細かく描いている。思春期の入り口にいる年齢の子供の背伸びして行動したり、子供としての甘えたい気持ちを表現し、同世代の子供たちにもまた、大人にも理解できる切なさを感じる。 三作目の「花曇りの向こう」も少年が主人公。何気ない日常を少年を通して描いており、著者は少年を描くのが秀逸であると感じた。
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現状に不満をもっていてもなかなか踏み出せない、変われない自分の背中をそっとおしてくれるようなお話。 まだ、変わっていないけどこれから変わっていきそうなそれぞれの今後が楽しみになります。
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[これから読む人へ] *優しく温かい小説です。 *瀬尾まいこさんの作品の中でも、毎度溢れるばかりの優しさで包んでくる瀬尾まいこさんの作品の中でも優しいお話です。 *刺激が欲しい人、世間を賑わせる大事件が起こってほしいひと、急展開にドキドキしたい人はUターンをおすすめします。
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友情にまつわる短編集。小学生同士の友情が初々しくて微笑ましい。2編目の大学生の友情もいいなぁ。本のタイトルになっている話は、病院で出会った男の子二人のお話。自分の病気を受け入れて、面白おかしく話せる壮太くんの強さと優しさに、じーんとした。
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相変わらず清々しくて暖かい瀬尾まいこさんらしい作品。ただ、登場人物の相関関係に一癖なかったので、いつもよりあっさりした読後感。
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