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空にピース の商品レビュー

4.1

104件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    44

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2023/06/01

中々重い話しだった。 私は田舎で住んでいて、子供の頃こんな格差は感じた事なかった。住む地域によって、こんな事があるんだなと感じた。救われるところもあったけど、根本的は解決にはなっていなくて、でももしこの子達が自分の身近にいれば、どうにかして手を差し伸べる事が出来る人になりたいと思...

中々重い話しだった。 私は田舎で住んでいて、子供の頃こんな格差は感じた事なかった。住む地域によって、こんな事があるんだなと感じた。救われるところもあったけど、根本的は解決にはなっていなくて、でももしこの子達が自分の身近にいれば、どうにかして手を差し伸べる事が出来る人になりたいと思うし、この子達の未来が輝いたものになって欲しいと思う!

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2023/05/26

読み始めた時は灰谷健二郎『兎の目』の現代版みたい、という感じでした。 貧困、虐待、児童わいせつなど色んな問題が描かれていて、読んでいて辛かった。 子どもの置かれた過酷な環境と自分の無力さにうちひしがれながら 「神様、どうか、この世に生まれたすべての子どもたちを、幸せにしてくださ...

読み始めた時は灰谷健二郎『兎の目』の現代版みたい、という感じでした。 貧困、虐待、児童わいせつなど色んな問題が描かれていて、読んでいて辛かった。 子どもの置かれた過酷な環境と自分の無力さにうちひしがれながら 「神様、どうか、この世に生まれたすべての子どもたちを、幸せにしてください」 と祈る主人公と同じ気持ちで読み進めました。 この作者の作品は、やっぱり涙なしには終えられません。

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2024/05/23

体罰、虐待、ネグレクト、不法滞在、ひとり親、貧困…きっと「隣の」現実世界で存在しているであろう、子どもたちを取り巻く環境が辛すぎる。 「環境は選べない」という言葉にとりまく大人の責任を感じ、辛い環境を作った大人に憤りも感じる。子どもを辛い目にあわせる親があっていいか。傲慢と甘えと...

体罰、虐待、ネグレクト、不法滞在、ひとり親、貧困…きっと「隣の」現実世界で存在しているであろう、子どもたちを取り巻く環境が辛すぎる。 「環境は選べない」という言葉にとりまく大人の責任を感じ、辛い環境を作った大人に憤りも感じる。子どもを辛い目にあわせる親があっていいか。傲慢と甘えと怠慢じゃないのか。 それでも子どもたちは親の愛を求め、素直で純粋で優しい。 そんな辛い環境の子どもたちでも、学校は平等に存在するのが救い。そして、寄り添い、救おうとする担任の先生の姿は尊敬、声援しかない! 先生がいてくれるから、という子どもたちの希望だ。実際はそんなこととてもできない。先生にだって自分の人生がある。 息子の今の担任の先生が、子どもたちにポジティブな言葉がけをたくさんしてくれる、細かなことによく気づく先生。 そのありがたみを痛感する。

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2023/04/13

藤岡陽子さんの作品は3つ目ですが、今まで読んだ作品とは少し違って不思議な感じがしました 軽い、ミステリーも混じっていて 虐待や貧困、外国籍の子どもへの対応 今の小学校の教員は、社会問題をそのまま引き受けているように感じます 子どもがすることには、全て意味がある 今まで読んだ本...

藤岡陽子さんの作品は3つ目ですが、今まで読んだ作品とは少し違って不思議な感じがしました 軽い、ミステリーも混じっていて 虐待や貧困、外国籍の子どもへの対応 今の小学校の教員は、社会問題をそのまま引き受けているように感じます 子どもがすることには、全て意味がある 今まで読んだ本にも、書いてあったなぁ そしてだいたい、子どもの問題は 私たち大人が起こしているのだということも 大人に振り回される子どもが、どうか一人でもいなくなるように 内容は重いけど 未来に向けて笑顔で空に向かってピースをつくろう

Posted byブクログ

2023/04/02

本当に、教師って大変な仕事だと思う。私は、子どもの担任の先生には、感謝しかない。幸せなことだとも思った。 「子どもの7人に1人が貧困」って、実感がわかないけれど、そういわれて数年は経つと思うし、虐待やネグレクト、それこそ、親が給食費を払ってくれない、なども現実にあるんだろうと思う...

本当に、教師って大変な仕事だと思う。私は、子どもの担任の先生には、感謝しかない。幸せなことだとも思った。 「子どもの7人に1人が貧困」って、実感がわかないけれど、そういわれて数年は経つと思うし、虐待やネグレクト、それこそ、親が給食費を払ってくれない、なども現実にあるんだろうと思う。 本書がフィクションだとしてもこの世界のどこかにこんな子がいるのかと思うと胸が痛む。こうして物語にして多くの人に読んでもらえるのはシンプルによい。 しかし、この物語を読みながら感じた違和感は「大人の連携のなさ」。ひかり以外の教師、学校、行政は何をしてるの?という違和感。 赴任したてのひかりにそこまで責任を負わすの?学校はこれまで何もしてなかったのに、ひかりを責めちゃうの?学校内の教師の連携がないなら、行政との連携は? とてもじゃないけど、赴任したての若い教師が一人で立ち向かえる問題じゃなさすぎる。それをわかってて、校長も副校長も相庭も、ひかりに全てを負わそうとしているのならば、生徒より、教師が問題なんじゃ・・・ 例えば真亜紅のこと。彼が教室を出ていくのなら放っておけ、他の生徒に危害を加えないならそれでよい、というのには一理ある。しかし、そこで終わるのではなく、なにがしかの対応をしなかったら、それはただの放置。学校の、教師の、責任になる。というのは、教育現場の実情を何も知らないから言えることなんだろうか。実際その立場に自分がなったら、相庭がいうように「異動までもなにもしない」、そうなってしまうのだろうか。 学校・教師で手に負えないのなら行政を頼れないのか。もしそれも機能しないのなら、今後深刻な問題は放置されまくりの日本になるな・・・、とちょっと絶望しかけた。 問題児を抱えるひかりの奮闘に、さらに殺人事件までが絡んできて若干ミステリーチックになり、少し物語と自分の気持ちが離れた感があったけれど、先が気になり、どんどん読み進んだ読書だった。 「子どもがとる行動には、すべて理由がある」 ずっと辛く、重い雰囲気が漂う話だったが、ひかりが教師としての大切な気づきをその都度その都度心に刻んでいく様が、とても尊かった。こんな教師が救われる社会、仕組みでありますように。 「ひかり」という、いち教師の物語だが、やはり私の大きな関心は子どもたちへ向かう。子どもへの虐待、ネグレクト等々、絶対に見過ごされてはいけない。環境や親を子どもは選べない。大人になりきれない大人から子どもたちを救うために、自分には何ができるのか。大きな宿題を課せられた気がする。 「神様、どうか、この世に生まれたすべての子どもたちを、幸せにしてください」 ひかりのこの言葉が少しでも叶いますように。

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2023/03/26

子どもたちに未来をと行動する小学校教師のひかり。しかし、子どもたちを取り巻く様々な環境を突きつけられる。子どもたちの発達障害が取り上げられるが、虐待など大人が原因を作っている可能性もあると感じた。全ての子どもたちが安心して遊び、学べる場所を学校以外にも増やすべきだと思う。その責任...

子どもたちに未来をと行動する小学校教師のひかり。しかし、子どもたちを取り巻く様々な環境を突きつけられる。子どもたちの発達障害が取り上げられるが、虐待など大人が原因を作っている可能性もあると感じた。全ての子どもたちが安心して遊び、学べる場所を学校以外にも増やすべきだと思う。その責任は私たち大人にある。 最後に、教師という仕事は未来を作る仕事だと希望も見せてくれた。問題行動のある真亜紅にペットボトルに水を入れながら、負の感情を背負う重さを実感させているところがよかった。卒業したら間に合わない。できることから始めるひかりの行動力に感服する。教師は最前線で子どもたちと接するので最後の砦のように思った。だからこそ教師の資質が問われる。

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2023/03/20

藤岡陽子さんの作品はいいですね。 小学校を舞台にしたお話。 小学校の教師になって5年目の澤木ひかり。新しく赴任した小学校で受け持った6年2組は5年の時に学級崩壊を起こし、その時の担任は病気療養に。その後を引き継いだのが澤木ひかり。 その小学校は「大変な学校」と教師の間では思われ...

藤岡陽子さんの作品はいいですね。 小学校を舞台にしたお話。 小学校の教師になって5年目の澤木ひかり。新しく赴任した小学校で受け持った6年2組は5年の時に学級崩壊を起こし、その時の担任は病気療養に。その後を引き継いだのが澤木ひかり。 その小学校は「大変な学校」と教師の間では思われている。だから、次の異動まで、余計なことはせず、そこで3年間我慢。 ひかりが受け持ったクラスは、貧困、虐待、育児放棄、児童ポルノ、不法滞在者家庭等の問題を抱えた子どもがいる。 「この世に生まれたすべての子ども達を、幸せにしてください」と願うひかり。 「問題児」とレッテルを貼ることはしない。子どものすることには、すべて理由がある。それを知るために、ひかりは子ども達と真摯に向き合っていく。 そのひたむきさがとてもまぶしいし、羨ましい。 そして、ラスト。今田真亜紅の作文と絵、左内大河の作文にジーンとした。 親は選べない。育児放棄や虐待をする親もいる。その中で傷つくのはいつも子ども。でも、ひかりがそうであったように、「助けて」と言える人が一人でもいれば、時間はかかるかもしれないけれど、子どもは救われるんだと思う。 でも、願わくは、ひかりの願いが現実のものとなってほしい。 この世に生まれたすべての子ども達が幸せになる。

Posted byブクログ

2023/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

熱意を持って物事を取り組むことを忘れがちな大人にとって、ひかりは、名前の通り「キラキラ」している。 本当にこんなに強烈な学校があるんだろうか…と思いつつ、最後、佐内くんの 「先生の名前の『ひかり』は、『光』のことだと思います。」 にウルウル。。 先生という仕事は人を導く仕事で、本当に尊い。

Posted byブクログ

2023/02/18

清々しいタイトルとほのぼのとした装丁。 ところがどっこい内容はかなりヘビーだ。 公立小学校の教師になって五年目のひかりが赴任した先は問題山積みの小学校。 多動症やモンスターペアレンツの存在は良く見聞きするがこの6年2組のクラスはそれ以上に社会的問題を山程抱えている。 性的虐待...

清々しいタイトルとほのぼのとした装丁。 ところがどっこい内容はかなりヘビーだ。 公立小学校の教師になって五年目のひかりが赴任した先は問題山積みの小学校。 多動症やモンスターペアレンツの存在は良く見聞きするがこの6年2組のクラスはそれ以上に社会的問題を山程抱えている。 性的虐待にネグレクト、食べる物にも事欠く深刻な貧困、不法滞在、夜逃げ。これでもかというくらい不幸のてんこ盛り。 殺人事件まで起き、物語はミステリの顔も見せて来る。 当たり前の事が当たり前じゃない世界。 子供達の未来を作るのは周りの環境なのだと痛切に感じた。

Posted byブクログ

2023/02/16

何て素敵な先生なんだろう、というのが一番の感想です。こんな先生ばっかりだったら、世の中はもっと違っているのになぁ、と思います。本当に信頼できる大人に出会えた子どもたちは幸せやね。モンスターペアレントが出て来たときはこのまま潰れるんじゃないかと心配しましたが、芯のしっかりした先生で...

何て素敵な先生なんだろう、というのが一番の感想です。こんな先生ばっかりだったら、世の中はもっと違っているのになぁ、と思います。本当に信頼できる大人に出会えた子どもたちは幸せやね。モンスターペアレントが出て来たときはこのまま潰れるんじゃないかと心配しましたが、芯のしっかりした先生でした。主人公も成長していく姿が見られて、よかったです。

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