発達障害「グレーゾーン」 の商品レビュー
発達障害(障害とまでは行かないいわゆるグレーゾーン)の種類や各特性について、ひとつひとつ詳しく書かれている本です。 読み始めは専門用語が多く、すべてを理解するのが難しいところもありましたが、読み進めるにつれて、自分にも当てはまる項目などがあり、だんだんと興味を持って読むことがで...
発達障害(障害とまでは行かないいわゆるグレーゾーン)の種類や各特性について、ひとつひとつ詳しく書かれている本です。 読み始めは専門用語が多く、すべてを理解するのが難しいところもありましたが、読み進めるにつれて、自分にも当てはまる項目などがあり、だんだんと興味を持って読むことができました。 これまでは発達障害とひとくくりに漠然と捉えていたのが、様々な種類や特性があることを知り、自分の中で整理して理解することができました。 本書では各障害の特性を、過去や現在活躍されている著名人の紹介も踏まえて、わかりやすく説明されています。障害を持った(グレーゾーンも含めて)著名人が、どのようにそれと向き合い、成功に繋げていったかが紹介されており、興味深い内容でした。 発達障害やグレーゾーンに当てはまる人であっても、その特性やバックボーンを理解し、その人個人の個性と捉え、どのように向き合っていくかが大切なのだと感じました。 この本を再読したり、著者の他の作品も読んで、発達障害についてより深く理解したいと思える1冊でした。
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これまで岡田先生は愛着との関連性を扱う傾向が強い印象だったがタイトルを見て手にとってみた。 ASDやADHDの行動特性について分かりやすく記述されているし、それぞれの対応方法についても概要として記されているのでわかりやすい。 聴覚的ワーキングメモリと視覚的ワーキングメモリに分...
これまで岡田先生は愛着との関連性を扱う傾向が強い印象だったがタイトルを見て手にとってみた。 ASDやADHDの行動特性について分かりやすく記述されているし、それぞれの対応方法についても概要として記されているのでわかりやすい。 聴覚的ワーキングメモリと視覚的ワーキングメモリに分けて述べている点はこれまでの自身の考えと一致するのでまずは一安心。 これまでパーソナリティ障害を専門にしてきたからか、行動特性が他のあるパーソナリティ障害に近いとして記されるとパーソナリティ障害を疑う余地が生まれてしまうので独立した障害として扱ってほしかった。 とはいえ疑似ADHDとの記述もあるのを見るに、岡田先生の中では疑似性と障害特性分類はしっかりなされていると考える。 読み手にするとやや誤解を招きそうだ、という点で注釈。
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一度読み終わって、すぐに再読中。 色んな意味でマジョリティに属している方が生きやすいのだろうななどと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルはグレーゾーンだけれど、それぞれの診断基準など書かれているのでわかりやすい。 障害理解の本を読むと常々思うことは、誰にでも当てはまる部分があるということ。 それが「極端」だった場合に障害として診断名がつけられる。 今回初めて知ったこと ・回避型愛着スタイル →他者の愛情や深い関わりを求めず、一人でバランスをとっている
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すみませんの立ち読みメイン ASDに、回避性パーソナリティーとか、愛着障害とか、境界性パーソナリティー障害とか、 さまざまな要素を取り入れて述べられている。 こうなると、100%の人が、何かの障害←重い軽いあれど、とASDをあわせ持ってしまう気がする。 自分が何者か、どうして...
すみませんの立ち読みメイン ASDに、回避性パーソナリティーとか、愛着障害とか、境界性パーソナリティー障害とか、 さまざまな要素を取り入れて述べられている。 こうなると、100%の人が、何かの障害←重い軽いあれど、とASDをあわせ持ってしまう気がする。 自分が何者か、どうして自分はこうなのか、 を定義づけるために、発達障害とは用いやすい用語であると、私はいつも感じる。 ジョブスのルーティンなど、偉人のエピソードは面白かった。
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支援する側としては学習する教材の少ない部分であり、実践的なところも含めて勉強になった。少し科学的根拠が脆弱な記載があったように感じた。
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読んでいて思うのは、 何においても正常な人なんて存在せず、皆一様に何かしらの性質があるのではないかということ。一つの特性として、それぞれの人がその特性を上手に使いこなしたり乗りこなすことで突出できる可能性すら秘めている。ただ、周りにいる人がかなり苦しむことになるんだという事実は無...
読んでいて思うのは、 何においても正常な人なんて存在せず、皆一様に何かしらの性質があるのではないかということ。一つの特性として、それぞれの人がその特性を上手に使いこなしたり乗りこなすことで突出できる可能性すら秘めている。ただ、周りにいる人がかなり苦しむことになるんだという事実は無視できない。本当に必要なのは、その周りで苦しむ人たちに役立つ、一人ひとりの取説なのかもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ASDやADHDといった発達障害の診断は受けないけれど,そういった傾向をもつグレーゾーンの人たちの症状や,そういった人たちの社会生活を営む上での苦しさが論理的に説明されています.コミュニケーション能力を高めるための効果的なトレーニングや対策なども,書かれていて,参考になります. 筆者の岡田先生が最後に書かれているように,診断名が同じでも様々なタイプや個性がそこにあるので,大切なのは診断名よりも特性の理解だというところに納得します.ASD,ADHD,グレーゾーンの人たち,みんなが特性にあった仕事やライフスタイルを選べるように,日本でもニューロダイバーシティを受け入れ社会の強みに変えていけるような,支援体制がもっと必要だと思います.
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障害か障害でないかを区別することでなく、その人の強みと弱い点とをきちんと理解し、適切なサポートやトレーニングにつなげていくとが重要 グレーゾーンのケースには、愛着の課題を抱えたケースが多い 愛着の課題に苦しむ人が急増する今日、逆境をエネルギーに変える事ができるという希望を与え...
障害か障害でないかを区別することでなく、その人の強みと弱い点とをきちんと理解し、適切なサポートやトレーニングにつなげていくとが重要 グレーゾーンのケースには、愛着の課題を抱えたケースが多い 愛着の課題に苦しむ人が急増する今日、逆境をエネルギーに変える事ができるという希望を与えてくれるようにも思う
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ASD、ADHD・擬似ADHD・LD・知的障害・境界知能・HSP・発達性強調運動障害・強迫性パーソナリティ・強迫性障害・不安型愛着スタイル・恐れ・回避型スタイル・・・さまざまな切り口が出てくるが明確な区分けがなくグレーゾーンという形で終えることもおおく、消化不良だと思いながら読み...
ASD、ADHD・擬似ADHD・LD・知的障害・境界知能・HSP・発達性強調運動障害・強迫性パーソナリティ・強迫性障害・不安型愛着スタイル・恐れ・回避型スタイル・・・さまざまな切り口が出てくるが明確な区分けがなくグレーゾーンという形で終えることもおおく、消化不良だと思いながら読み進めていたが、結局障害はラベリングできる者ではなく多様性があり、現在発達障害は、「障害」ではなく「ニューロダイバーシティ(神経多様性)」として理解されており、今後これらラベリングも変わっていくという締めであり納得。 特にADHDについて興味があり読んでいったが、「実行機能障害」「遅延報酬障害(待つことができない)」「時間処理障害(時間管理ができない)」などさまざまなタイプが存在し一概に区切れないし、そういう現状にもかかわらず、ADHDと一括りにされているのが現状にそぐわないため、今後変わっていくだろうという意見にも納得した。 ただ一方で、それを前提としながら、やはりラベリングというのは理解において非常に有用であり、現場と即してないとしながらも一定の粒度でラベリングしながら断定的に進めて欲しかったとも思った。 全てグレーです、とか正反対の場合もあります、というような書き方だったので、結局理解としてはあまり進まなかった印象。
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