タイムマシンに乗れないぼくたち の商品レビュー

寺地はるな(著者)

2022/04/29

表題作他、全7編の短編集。両親が離婚をして、母親と一緒に母親の実家で、祖母と暮らすことになったが、新しい学校になかなか馴染めない、恐竜好きの少年を描いた表題作を始め、ほとんどが一人の世界を持っている人が主人公の話。そんな中、唯一、孤独という訳ではない人物が主人公である最終話、義理の叔父が、庭に街の景観を損ねると苦情が来るほどの奇怪な塔を作っている変わり者だという「対岸の叔父」が、短編で終わってしまうのが惜しい程、登場人物のキャラが立っていて、とても面白い。これは是非、長編で続編を読みたい、と思わせる作品。

2022/04/25

現実が辛い人達の少し現実逃避したような生き方考え方短編集。逃げ方、空想の方向が独特なので、全くもって普通な思想の人は楽しく読めないかも。うちの旦那は「これはダメだった」と言っていた。私は凄く面白かったけど。
私が考えてること、悩み、何かに縛られて苦しんでいるのも、幸せも全部私の脳が決める。だから、他人に迷惑かけない程度に自由に想像すれば良い。

2022/04/22

読みやすかったです。
いろいろな人生、考え方があってもいいんだよ。と、分かりやすくお話してくれる物語だと思います。

2022/04/21

コトバに出来ないような気持ちに触れてくるような、言葉にしてくれているような不思議な雰囲気で進む話は面白かった。

2022/04/20

「夢の女」が好きでした。
夢の女、サエリとの不思議な生活が、夫を亡くした主人公の悲しみそのものなのかと思う。

2022/04/19

短編集7編
どの章の主人公も現実社会に馴染めず違和感を抱えて生きている。設定ライフハックをしながら現実をやり過ごす「コードネームは保留」が良かった。

2022/04/16

寺地はるなさんの新刊。

短編集。
一番最初の「コードネームは保留」がいちばんすきだった。

午後からの仕事、気持ち的にしんどいけど、サラリーマンの役だと割り切って、頑張ってみようと思う。

私、生きにくい人だと自分でも思ってます。
依存的だし、めんどくさがりだし、なんに対しても愛情もない。
がんばれるときもあるけど(それでも下の下だけど)簡単なスイッチひとつで谷底まで落ちれる。
そんな人間、自分だけだよなぁってそのときは思う。
けど、きっとそうじゃない…んだろうなぁ。
いつも寺地はるなさんの文章はそんな独りぼっちな思いに寄り添ってくれる気がしています。

2022/04/16

少しだけ考え方が違う、はみ出しがちな人が主人公の短編集。相手がこれを言ったやったりしたらどう思うかを考えない人も多い。その相手に食ってかかっても、却って損することも多い、そんな人や、言いたいことを言わないのをいいことに付け込む人、主人公にらなれなくても、それでもいい、そう思う物語。

2022/04/16

なんとなく周りと違う、居心地の悪さや寂しさを感じている、そんな人たちへのストーリー。
特に好きだった二つ。
「コードネームは保留」孤独な殺し屋になりきって周りに馴染むことができない自分を保っている気持ち。
「深く息を吸って、」これはたぶんスタンドバイミーのリバーフェニックスのこと？彼に惹かれて彼が生きる世界に憧れてそれを支えに生きている。
人とは違うけどそれぞれの大切な世界観があって、それがあるから生きていける。そんな気持ち大切だなあと思った。

2022/04/14

普通に生活してても、なんか生きづらいなぁと感じることはある。無自覚に攻撃してくる人はたくさんいる。
世知辛い世の中で、そっと背中を押してくれる優しい本。