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タイムマシンに乗れないぼくたち の商品レビュー

3.5

121件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

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  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    11

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    1

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2024/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「しあわせとやらが一種類ではないことぐらい、わたしたちはもうちゃんと知っているはずだ」 "何不自由のない暮らし"とよく言うけれど、その"不自由"の基準って何なんだろう。 「自由に見える人は、まわりが思うより自由ではないかもしれない」 人の価値観はそれぞれに違う。自分の価値観を他人に押し付けるのだけは止めようと思い知らされた。 生きづらさ、寂しさを抱えた人たちがたくさん出てくる短編集。 心の風邪、心の骨折。世の中には心にまつわる病気・怪我の多いこと。身体に及ぶ病気・怪我より厄介だ。 けれど読んでいて嫌な気分には全然ならなくて、むしろそんな人たちに優しく寄り添う心地よさに救われた。 「顔を上げて。深く息を吸って、ゆっくりと吐いて。きみはきっと、だいじょうぶ」 おまじないのようなこの一文。短編の主人公だけでなく、読み手の気持ちもほぐしてくれた。

Posted byブクログ

2024/11/04

短編集あまり好きではないですが、これは良いかも、と思いました。テーマが良いからかも。 タイムマシンに乗れないぼくたち、と、口笛、が好き。 1人になることへの不安がない人っていないのかも、そこへの感受性の強弱の問題かもしれない。どこにも糸口はあるので変われるし、自分の関わった人に幸...

短編集あまり好きではないですが、これは良いかも、と思いました。テーマが良いからかも。 タイムマシンに乗れないぼくたち、と、口笛、が好き。 1人になることへの不安がない人っていないのかも、そこへの感受性の強弱の問題かもしれない。どこにも糸口はあるので変われるし、自分の関わった人に幸せになってほしいという傲慢ではなくて心からのあたたかさってあるとおもう。 人はとやかくほんとに言わないでほしい、言うことが良いと思ってるかもだけど違うよ、その言葉はたまに相手に永遠に残るから。でもだとすると何を相手に言えるのか?

Posted byブクログ

2024/11/03

「コードネームは保留」ものすごい個人的な感想だけど、twitterで憧れてたアカウントの中の人ってこんな人なのかな、と思った。 主人公たちが割とスンとしたダウナーぽいキャラなのが良いけれど、逆にそこにモヤッともする。怒れよ!と思ってしまう。(コードネームは保留にそういうキャラが...

「コードネームは保留」ものすごい個人的な感想だけど、twitterで憧れてたアカウントの中の人ってこんな人なのかな、と思った。 主人公たちが割とスンとしたダウナーぽいキャラなのが良いけれど、逆にそこにモヤッともする。怒れよ!と思ってしまう。(コードネームは保留にそういうキャラが出てくるけど、直接キャラにそう言ってるわけではないので、自分は違うと思いたい。というか、女側に言うわけないじゃん。全然違う方の本だけど、ダルちゃんに出てくる女性とかにモヤッたのってそこが理由か、とこの本を読んで気付いた。注意するとしたら女ではなく男の方にする。) フェミニズム小説にありがちな雰囲気だけど、そう銘打たれてないからか短編だからか、その手前で話しが終わっちゃってる印象。ちょっと物足りなかった。 「対岸の叔父」すごく好き。自由な人ってなんだろうね。最近よく考える。やっぱ権力無いと難しいのかな。

Posted byブクログ

2024/10/16

「コードネームは保留」 「タイムマシンに乗れないぼくたち」 「口笛」 「夢の女」 「深く息を吸って」 「灯台」 「対岸の叔父」 ちょっと寂しい人たちの短編集 初っ端の「コードネームは保留」が面白くて、鷲掴みされた感じだった。 そっか、なんだか馴染めない時とかしっくりこない時、自...

「コードネームは保留」 「タイムマシンに乗れないぼくたち」 「口笛」 「夢の女」 「深く息を吸って」 「灯台」 「対岸の叔父」 ちょっと寂しい人たちの短編集 初っ端の「コードネームは保留」が面白くて、鷲掴みされた感じだった。 そっか、なんだか馴染めない時とかしっくりこない時、自分が何かの任務でココにいるのだと思えば楽になるのかと、良きアドバイスを貰った気分だった。笑 どの登場人物も、なんだか少し何かに馴染めなくて、気持ちがついていかなくて、不安だったり戸惑いだったりを抱えている。 それが何だか妙に時より親近感を覚えて心地よい。 そっか、もっと楽に生きても良いのかと思わせてくれるようなお話達。 長めの詩を読んでいるような感じでもあった。

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2024/07/02

学校とか社会とか、どうして人に合わせなければ上手く馴染めないのだろう? 自分には自分の考え方があって、それを殺して生きるのはしんどいなと思う。陰キャとか陽キャとかどっちがよくて、どっちが悪いこともない。もっと自由に生きやすかったらいいのにと思う。ひとりが楽でもいいし。個性があって...

学校とか社会とか、どうして人に合わせなければ上手く馴染めないのだろう? 自分には自分の考え方があって、それを殺して生きるのはしんどいなと思う。陰キャとか陽キャとかどっちがよくて、どっちが悪いこともない。もっと自由に生きやすかったらいいのにと思う。ひとりが楽でもいいし。個性があってもいい。自分が好きなものは好きだし、堂々と生きてたいなと思った。

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2024/06/13

子どもの頃からタイムマシンに憧れはあった。現代を生きる私たちには乗ることができない。7つの短編それぞれのテーマがあり、きっと何かを表現しようとしているのだろうと題名から推測した。 本物の殺し屋ではなく殺し屋の設定をする優香、楽器屋で働いている。孤独の中で生きにくさをうちに秘めて...

子どもの頃からタイムマシンに憧れはあった。現代を生きる私たちには乗ることができない。7つの短編それぞれのテーマがあり、きっと何かを表現しようとしているのだろうと題名から推測した。 本物の殺し屋ではなく殺し屋の設定をする優香、楽器屋で働いている。孤独の中で生きにくさをうちに秘めて、殺し屋の設定で自分を保つ。気持ちがよくわかる。 太古の生物が好きな「ぼく」、博物館で現実逃避するおじさんとの出会い。博物館や美術館は鑑賞する面白さもあるが、私もそこに佇んで現実から空想の世界に入るのが好きだ。 急死した夫草介が書いた小説のようなものを見た妻明日実、そこで夢の女サエリとの生活が描かれているが、それは・・・妻の孤独を描いた夢の女。人は自分以外の人のことをわかったようでいてわかっていない。相手の優しさや気持ちは知らない方が良い時もある。この短編を読んで、わかったら一層孤独を感じてしまうのではと思った。 深く息を吸って、はある意味異質な感じがした。それは名前が記述されていないためだ。女子中学生の「きみ」が劣等感から来る孤独と付き合っていく様が描かれている。 他に口笛、灯台、対岸の叔父がある。 ひとつひとつの作品は、孤独の中でどう対応しているかが描かれている。多くの人たちが共感するのではないかと思う。孤独に対して闘ったり、乗り越えるといった事ではなく、ゆるく考え、孤独と付き合っているような作品だった。

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2024/06/08

どのお話も 出てくる人は 他人が見れば孤独でちょっと淋しく感じる人達。 でもみんな それぞれの幸せがあって 肩肘張らず ゆるく前に進んでいけてる感じでよかった。 表題作の 「タイムマシンに乗れないぼくたち」が好きでした。

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2024/06/06

生きていればいろいろあるよね、そんな事を思いつつ読む。 思う様になんていかないと割り切りながら、 疲れたなとため息をつきながら、 深呼吸して、空を見上げて、前に進んで行くのが人間なのかもしれないなぁ。 「コードネームは保留」と「対岸の叔父」が私は好き。

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2024/05/30

何だか気になる本だったので読破。結果読んでよかった。他の作品も気になるぐらい、自分には読みやすく、合っていた。何でもない日常や人間関係に視点を当てていて読みやすかった。あるあるという思いや、場面がよく描かれている。個人的には対岸の叔父に登場するマレオさんが気になる笑

Posted byブクログ

2024/04/23

短編集。 入り込みやすいものとそうでないものがあった。 私にとってはコードネームは保留が面白くて、こういう設定と考えると辛い日々でも演じて乗り切れるというのは面白いしわかるなあと思った。流石に殺し屋設定は自分ではしないけど。

Posted byブクログ